ニュース短期集中連載:マルチディスプレイで仕事の効率アップ第3回 マルチディスプレイを活用するマルチディスプレイ環境に向いたディスプレイとは? 異なるサイズのディスプレイを設置する際の注意点は? メーカー担当者からのコメントも交えてマルチディスプレイの活用法を紹介しよう。2006年11月01日 11時55分 更新
前回、前々回とマルチディスプレイのメリットと構築方法をお届けしました。今回はマルチディスプレイに関するさまざまなTipsを、メーカー担当者のコメントなども交えながらお届けします。 「マルチディスプレイ」に向いたディスプレイとは?まずは、マルチディスプレイ環境を構築する際の製品選びを見ていきましょう。マルチディスプレイに向いたディスプレイとは、どんな製品を言うのでしょうか。 1つは「狭額縁」、つまりベゼル部分が狭いモデルです。左右にディスプレイを並べて見る際、ディスプレイの枠=ベゼル部分はどうしても邪魔になります。これがなるべく狭いほうが、マルチディスプレイとして使いやすい――というわけです。最近では1センチを切る狭額縁モデルも登場しており、マルチディスプレイにはぴったりの製品だと言えるでしょう。 また、用途にもよりますが、画面を90度回転させることができる「ピボット機能」を備えた製品も便利です。例えば、SXGAのディスプレイを横長のまま左右に並べた場合、解像度はふたつを足して2560×1024ピクセルとなります。この場合の縦横比は5:2ですが、ディスプレイのピボット機能を利用して画面を90度回転させれば、左右に並べた状態の解像度は2048×1280ピクセル、縦横比は8:5となり、一般的なワイド液晶の比率(16:9)に近づきます。DTP用途で、A4の書類を横に2枚並べて見る際などに威力を発揮します。 異なるサイズのディスプレイを並べる際は、なるべく上辺を揃えるマルチディスプレイ環境を構築する際によく問題となるのが、異なるサイズのディスプレイを用いる場合の設定です。やむを得ず異なるサイズの液晶ディスプレイを並べる場合、上辺と下辺どちらを揃えるのがよいのでしょうか。 アイ・オー・データ機器で液晶ディスプレイの販売促進を担当する羽田明生氏は「できれば上辺が揃っていたほうがいいですね」といいます。「ウィンドウを移動させる際、上部のタイトルバーをドラッグしますから、上辺が揃っていればウィンドウが横にスムーズに移動できますから」 ただ、2つのディスプレイの上辺を揃えるためには、小さいほうのディスプレイを高くする必要があります。あらかじめ高さ調節機能を備えたディスプレイなら問題ありませんが、そうでない場合はディスプレイの下に台を置くといった工夫が必要になってきます。やはり現実的には、なるべくディスプレイの機種を揃えるのがよさそうです。 マルチディスプレイの使い勝手をアップする「MultiMon Taskbar」このほかにも、マルチディスプレイに適した設定がいくつかあります。 まず、マウスカーソルの移動に関する設定です。マルチディスプレイにするとマウスカーソルの移動距離が増えるため、これまでと同じ操作ではなかなか画面の端までたどり着けません。コントロールパネルの「マウスのプロパティ」で、ポインタの加速の設定をしておくとよいでしょう。 画面が広すぎてカーソルを見失いがちな場合には、同じく「マウスのプロパティ」で、「カーソルの軌跡」にチェックを入れるといった方法もあります。 オンラインソフトでオススメは「MultiMon Taskbar」です。このソフトをインストールすると、ウィンドウのタイトルバー右端にある「最小化」「最大化」「閉じる」ボタンの隣に三角マークが出現します。これをワンクリックすることで、ウィンドウをわざわざドラッグすることなく、隣の画面にすばやく移動させることができます。 また、通常はタスクバーのないセカンダリ画面にタスクバーを表示し、実行中のアプリケーションを左画面と右画面に分けて表示することができます。さらにクリップボードの履歴を保管する機能も備えるなど、マルチディスプレイ環境の使い勝手をアップする便利なソフトです。 ディスプレイアームの併用でさらに便利に。ただし製品選びには注意ディスプレイアームは、マルチディスプレイ利用者に人気が高い製品です。複数台の液晶ディスプレイをアームに取り付けておくことで、まとめて左右の角度を変えることが可能になります。また、ディスプレイ下のスペースが自由に使えるようになるので、狭い机などで重宝します。 ただし、ディスプレイアーム本体の重量と、ディスプレイ複数台の重量を合わせると、20キロを超えることも珍しくありません。こうなるとむしろアームを取り付けるデスクやラックの強度が問題となりますので、導入には慎重な判断が必要です。 また、ディスプレイアーム自体も、かなり性能の差が激しい製品です。店頭で製品をチェックする際は、実際にディスプレイを取り付けた状態で展示してある店舗を探し、スムーズに動くかを確認するようにしましょう。アーム単体の動きしかチェックせず、いざ取り付けたら重すぎてピクリとも動かなかった――というケースは珍しくありませんから。 Biz.ID編集部から3回に分けてマルチディスプレイ環境の導入の仕方や便利な使い方をお伝えしました。ここまでの質問や疑問、また、すでに導入しているユーザーからの便利な使い方などご意見をお待ちしております。トラックバックやはてなブックマークを通じてお寄せください。 関連記事
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