今週のお役立ち情報
報道は捏造まみれ......その実態を共同通信OBが暴露!
2008年09月22日09時00分 / 提供:日刊サイゾー
記事審こと記事審査室とは、経験豊かな記者やデスクOBから構成され、共同が配信した記事や写真を他紙と見比べながら事後審査するセクション。審査の結果は、1週間分まとめて「記事審査」と題した冊子に印刷されるが、この中身がなかなかセンセーショナルなため、部外秘扱いの文書なのだ。
斎藤さんは、当時の編集局長がかかわったある捏造問題をこの「記事審査」に書き、印刷所にまで回されながら、上層部の判断で廃棄された経験を持つ。このときの"幻のボツ原稿"が本書に掲載されているのだ。この事件を、本書を頼りに振り返ってみよう。
05年9月8日号に掲載されるはずだったのは、「捏造」と題する一文。ちょうどこの頃、朝日新聞長野総局の若手記者が取材メモをでっち上げ、新党結成をめぐる田中康夫長野県知事と亀井静香元自民党政調会長の架空の密会報道が同紙の一面に載ってしまい、大騒ぎになった。
斎藤さんはこの一件を引き合いに出し、「しかし、捏造問題は共同通信にとっても、人ごとと片付けられない」「『捏造』には『書く捏造』の他に、『書かない捏造』(ネグる)と『書かせない捏造』があると、私は常々思っている。この『書かせない捏造』こそ曲者だ」と前置きし、政治部時代の忌まわしいエピソードを暴露する。長文だが、引用しよう。
「政治部へ配属された後も、『捏造』を時折見かけた。某野党委員長の党大会での追加発言部分をメモできなかった記者は、『あいさつの一部』を作成してデスクに提稿し、加盟社に配信された。まもなくTVニュースで委員長発言が流れたため間違いが判明、差し替えし『詫び訂』を出した。このケースは"正当な捏造"に当たるだろう」
「『書かせない捏造』の例を挙げよう。自分が担当した自民党派閥にとって不利益と思われる当該派閥議員の発言が原稿にあり、書いた記者本人に相談なく勝手に削除したデスク。担当する派閥幹部の生々しい発言を外部に漏らさないよう『情報の二重帳簿』もどきを作る記者。後者の二例は、『書かせない』行為によって捏造に似た結果を情報社会にもたらすことになりかねない」
ここに登場する「勝手に削除したデスク」こそ、当時、政治部長からご栄転したK編集局長ご当人だったのだ。
斎藤さんの一文はこの局長の逆鱗に触れ、「記事審査」は回収騒ぎとなる。しまいには、当時の記事審査室長が辞表を出すというおまけまでついた共同内では"一大事件"だったらしい。
実は本誌は、05年11月号で斎藤さんのボツ原稿について報じている。その際、共同本社に「記事に書かれていた捏造の記述は本当か?」と問い合わせていたのだ。同社総務部は「そちらが入手した記事の内容がわからないし、そもそも社内で処理されるべき問題なので、関知は無用」と回答。しかし今回、斎藤さん本人の暴露本が出たことで、全容は白日の下にさらされたわけだ。
本書にはこのほか、小泉純一郎元首相政権時代の政治記事にも言及。小泉氏が同じ派閥の森喜朗元首相相手に解散を示唆する問題発言をした時のこと。「森(喜朗)元首相が『そんな愚かなことをやったら大きな汚点を残す』といさめた」と書いた共同原稿を取り上げ、同じ場面を描いた毎日新聞を引用して「『夫婦げんかを町内会の会に持ち出すようなものだ。こんな愚かな......』と書いた。共同より格段に面白い」と他紙を持ち上げている。
大手マスコミの内実が書かれた本書。ぜひマスコミ志望者や現役の記者たちに読んでもらいたい。
(編集部/「サイゾー」10月号)
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