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泥臭い仕事…「本多芸能」倒産でギョーカイ“催変”?

イベントコンサート“裏方”

 コンサートやイベントで会場整理や機材搬入を行う業界大手の「本多芸能スポーツサービス」が14日、東京地裁に自己破産を申請した。帝国データバンクによると負債総額約7億8000万円。老舗で知名度も高く、大学生やフリーターにとってはおなじみのアルバイト先だった業界の名門はなぜ倒産したのか。

 「最近仕事が少ないから、もしやと思っていた」「年末の東京ドームのEXILEが最後だった」「俺は中野のハロプロだった」。ネット掲示板にはアルバイトからの書き込みが相次いだ。同社の加藤伸吾取締役管理部長は「我々が至らぬばかりにこういう事態を招いてしまい申し訳ない」と沈痛な声で語った。

 創業は1951年。当時、大人気だったプロレス・力道山の試合での会場整理を手がけて以降、コンサートやイベントの設営・進行や出演アーティストの身辺警護まで、舞台裏に欠かせぬ役どころを担ってきた。

 知名度がアップしたのは、80年代後半から90年代にかけて放送されたフジテレビ系人気バラエティー「とんねるずのみなさんのおかげです」。番組中、石橋貴明が「本多芸能のみなさ〜ん!」と声を挙げると、おそろいのシャツを着たアルバイト男性たちが登場するシーンは定番だった。番組内のコント「仮面ノリダー」でも「本多芸能光線」という必殺技が使われていた。

 「この業界の有力4社では邦楽に強かった。老舗で知名度は一番。安定感もあった。倒産ですぐに業務に支障が出ることはないが、長い目でみると影響は出てくる」(大手プロモーター幹部)。

 フジ系のバラエティー番組制作にも協力するなどで07年3月期には17億2600万円の年収入高を計上と順風満帆。とりわけ熱狂的なファンが集まるハロプロ系やアキバ系のタレントのイベントでは頼りにされた。「徹底した体育会系で統率力が高いから。そうじゃないと過熱気味のファンと対峙できない」(芸能事務所関係者)からだ。

 その一方、アルバイトの時給は800円と決して高くはなかった。加藤取締役は「間近でステージを見られる利点で補っていたが、最近はそれに魅力を感じる人が減っていた」と話す。少子化や、泥臭い仕事が敬遠される風潮でバイトの確保が難しくなっていたところに「金融危機からの不景気で大規模イベントが激減。コンサートも制作費が削られ、我々のところにしわ寄せがきた」ことでとどめを刺された。

 会社は清算されるが加藤取締役は「ノウハウがあるプロ集団なので従業員一同、いずれは何らかの形でやり直せればと話している」と“縁の下”の意地を見せた。

ZAKZAK 2009/01/15

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