ホーム > きょうの時鐘


2009年1月15日

 ウソも方便である。野球殿堂入りしたプロ野球元ヤクルトの「小さな大打者」若松勉さんが、身長をごまかしていたことを明かした

現役時代、170センチで通していたが、実は4センチも低かった。大男に負けたくないという強い思いから生まれた4センチのウソ。そのハンディをバネに、人一倍の練習を課した人である。もう少し背が高かったら、「横着したかもしれない」とも述懐した

横着とは耳が痛い。まして百年に一度の経済危機の時、横着は大いに戒めなければならない。景気対策を柱とする第2次補正予算案がやっと衆院を通過した。が、参院では野党が徹底抗戦の構え。与野党合意で緊急対策を実現しようという気配は、いっこうに伺えない。対決姿勢を繰り返すだけの「横着」が目に付く

このままでは、2次補正が自然成立するのは、来月中旬になってから。雇用対策などを盛り込んだ新年度予算は、果たして年度内に成立するのだろうか

米国は約62兆円、中国も約52兆円の景気対策を打ち出して実行段階にある、と報じられている。横着を決め込んでいても、「小さな大打者」になれるのか。


ホームへ