昨年10月から23区で本格実施された廃プラスチックの混合焼却で健康被害が生じたとして、渋谷区や大田区の区民ら8人が国の公害等調整委員会に因果関係の確認を求めた原因裁定の第1回審問が14日開かれ、23区側は申請棄却を求めた。
審問では区民ら4人が「風邪をひきやすくなり子供たちにもぜんそく症状が出た」と意見陳述。大気環境の悪化や呼吸器系の症状が混合焼却でさらに悪化するおそれがあると主張した。
焼却を進める23区と23区清掃一部事務組合は「実証実験では排ガスや大気中の有害物質濃度は混合焼却以前と変化はない」などとして申請棄却を求めた。次回審問は4月21日に開かれる。【井崎憲】
〔都内版〕
毎日新聞 2009年1月15日 地方版