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【社会】

裁判官「あなたが殺した」と質問 神戸地裁で被告人に

2009年1月14日 18時38分

 交際していた女性に暴行を加え死なせたとして、傷害致死罪に問われた無職島一央被告(44)の初公判が14日、神戸地裁(岡田信裁判長)であり、裁判官が被告に「あなたが殺したんでしょう」と質問。弁護士が「予断を持たせるような発言は慎んで」と批判する場面があった。

 この日の被告人質問で、左陪席の荒金慎哉裁判官は「『被害者が死んだ』と(被告人が)言っているが、あなたが殺したんでしょう」と発言。最終弁論の中で高島健弁護士が「これは殺人事件でなく傷害致死事件。裁判員制度の開始を控えており、予断を持たせるような発言は慎んでいただきたい」とくぎを刺した。

 高島弁護士は閉廷後「裁判員が聞いていたら、量刑が重くなる可能性もあると考え、思い切って指摘した」と話した。

 検察側は「常習的に暴力を振るってきた」と懲役10年を求刑。弁護側は寛大な刑を求め即日結審した。判決は22日。

 論告によると、島被告は昨年9月10日未明、無職森本正美さん=当時(31)=のマンションで、森本さんを殴るなどして死亡させた。

(共同)
 

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