国立ハンセン病療養所菊池恵楓園の将来を考える会は13日、恵楓園のボランティアガイド養成講座を3月に開くことを決めた。受講者を登録し、実際に園の見学者にガイドをしてもらう。
これまで、見学者には園の自治会が案内していた。しかし、入所者の平均年齢が78歳と高齢化が進み、園内を回るのが困難になってきている。最近は説明文書を配布して自由に施設を回ってもらう試みをしているが「感情を込めた言葉でないと、なかなか実情が伝わらない」と自治会副会長の志村康さん。
沖縄県の沖縄愛楽園が同様の取り組みをしているという。
講座は3月7日と14日に開き、ハンセン病の歴史と被害、裁判や療養所の将来を学ぶ。講師は入所者や弁護団が務める。受講は無料。2日間受講した人をボランティアガイドとして認定、登録し、空いた時間を利用してガイドしてもらう。
「恵楓園に関心を持ちながら、どうかかわればいいのかわからない人もいると思う。地元の人が申し込んでくれるとありがたい」と同会の国宗直子弁護士は話している。【伊藤奈々恵】
毎日新聞 2009年1月15日 地方版