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麻生氏、北方領土解決案に対する私論
領土問題とは、即ち国家の主権問題そのものであり、これに関する事で安易に妥協をしてしかうという事は、非常に危険極まりない行為であるという事は、わざわざ言うに及ばない事と言えます。
しかしながら、実質的に相手側が占有している領土を、一気に全て返還せよと主張し続けたところで、芳しい結果が得られ難いという事は、残念ながら、これまでの歴史が証明している事でもあります。
そうなると、結局のところ、政治的決着を図る事は、口惜しい事ではありますが、仕方のない事と言えるのかも知れません。
ただ、しかし、あくまで返還を要求する側である我が国が、軽々しくこのような事を口にする事は、あまり関心出来たものでは無い事は確かです。
冒頭にも記したように、国家にとって領土問題とは、即ち主権問題そのものであり、相手側の領土の割譲を要求するなら未だしも、返還を要求する側が、このような打開策でも妥協出来るという事を示す事は、下手をすれば命取りになりかねない軽挙であると言えるものです。
最終的には政治的決着に到る以外に道は無いにしても、あくまで全島の返還こそが、我が国の望む結果であると示す事が、最良にして最善の方策であると考えられるものです。
無論、これは、あくまで国会における発言の一部を切り取ったものであり、露国側に「我が国にはこのような意図がある」と宣言したものではありませんが、当然の事ながら、この発言は露国側の耳にも入るものであり、日本は妥協の用意があると捉えられても仕方のないものと言えるでしょう。
恐らく、このまま四島の返還を叫ぶだけでは、物事に前進が見られる事は無く、いたずらに時が経過していく事になりかねないとの判断の上での発言なのでしょうが、それでも、余り関心出来る発言でない事は確かです。
これを発言するにしても、出来るならば、外相では無く、別の人間、出来れば外交関係から遠い人間に、あくまで一つの方策として示させるという手段を取る事も、決して不可能では無かった筈です。
そうして、露国側に、そのような解決策がある事も認識させた上で、あくまで日本としては四島の返還を要求しながら、とりあえずの政治的妥協として、この案を受け入れたという体を作った方が、この後の事を考えると良かったのではないかと思えるものです。
◇
しかし、一度、外交の責任者である外相の口から、このような方策を示した以上、基本的にこの方向で交渉を進めざるを得なくなった事は事実と言えます。
こんな事を、外相が国会で発言しておきながら、白々しく四島の返還を要求したところで、露国側に鼻で笑われるだけの結果に終わる事は明白だと考えられる以上、それ以外には道は無いと言えるでしょう。
しかしながら、このような妥協策による打開を図るにしても、絶対に守らなくてはならないラインというものがあると言えます。
最低でも、このラインを守れなければ、妥協して合意する必要性などは皆無であり、それどころか、却って後の災いを招きかねない、最悪の選択とすらなりかねません。
この程度も出来なければ、北方領土の残りの部分が、永久に返還不可能になる事は勿論、支那との尖閣諸島、韓国との竹島の問題にも悪影響を及ぼし、最悪の場合、それら全てを失うという事にすら繋がりかねないものです。
◇
これらの事を考慮に入れても、今回の麻生外相の発言は、やはり納得のいかないものではありますが、一つだけ同意が出来る事は、露国がプーチン政権である今が、例え一部分であろうとも、北方領土問題の解決を図る最大の機会であるという事です。
露国のプーチン大統領は、外道と呼んでも差し支えの無い悪党ではありますが、ソ連時代も含めて、歴代の露国の指導者の中では、最も現実的で頭の切れる、辣腕の指導者である事は間違いありません。
それどころか、現在の主要国の指導者の中で、最も優秀な指導者であると考えられるものです。
後継者候補も明確になっていない現状では、これから先の事を断言する事は難しいですが、彼以上に現実的且つ政治手腕に優れた指導者が現れる可能性は、少なくとも露国に限定すれば、非常に低い事は確実だろうと思われるものです。
また、更には、プーチン大統領が引退する頃には、露国は彼の手腕により更に成長を果たしていると考えられ、仮に、プーチン氏ほどではなくとも、優秀な人間が後継の指導者だとしても、交渉が今より難しくなる事は必至と言えます。
今回、外相の口から妥協策を提示するというやり方には疑問を感じざるを得ないものではありますが、少なくとも、時局の読みという観点からでは、悲願の北方領土の返還を、多少は前進させてくれる可能性を感じる事が出来るものです。
ただし、プーチン氏は現実的で頭も切れる故に、生半可な覚悟では、足下をすくわれ、無惨な結果に終わってしまう可能性も十分にあり得るという事を、麻生外相にも外務官僚にも、よく肝に銘じておいて頂きたい。
相手は、盧武鉉くんや金正日の如きチンピラ擬きのレベルでは無く、マフィアの大ボスである事を肝に銘じ、腹を据え、成果が無ければ腹を切る覚悟を持って、交渉に臨んで頂きたいと思う次第です。
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しかしながら、実質的に相手側が占有している領土を、一気に全て返還せよと主張し続けたところで、芳しい結果が得られ難いという事は、残念ながら、これまでの歴史が証明している事でもあります。
そうなると、結局のところ、政治的決着を図る事は、口惜しい事ではありますが、仕方のない事と言えるのかも知れません。
北方領土解決へ4島「面積で2等分」…麻生外相が私案
麻生外相は13日の衆院外務委員会で、北方領土問題について、北方4島(択捉、国後、色丹、歯舞)全体の面積を2等分する境界線を日露両国の国境とする新たな解決案を示した。
民主党の前原誠司・前代表が「4島を(二つに)分けても、4島とも日本の領土に入るという認識が必要だ」と指摘したのに対し、外相は「北方領土を半分にしようとすると、択捉島の約25%と、残り3島をくっつけることになる。面積も考えず2島だ、3島だ、4島だというのでは話にならない。現実問題を踏まえて交渉にあたらなければならない」と述べた。
外相はさらに、「ロシアのプーチン大統領は強い権力を持ち、領土問題を解決したい意欲もある。この人のいる間に決着を付けなければならない」と語り、大統領の任期が切れる2008年5月までに解決の道筋を付ける意向を強調した。
(2006年12月13日 読売新聞)
ただ、しかし、あくまで返還を要求する側である我が国が、軽々しくこのような事を口にする事は、あまり関心出来たものでは無い事は確かです。
冒頭にも記したように、国家にとって領土問題とは、即ち主権問題そのものであり、相手側の領土の割譲を要求するなら未だしも、返還を要求する側が、このような打開策でも妥協出来るという事を示す事は、下手をすれば命取りになりかねない軽挙であると言えるものです。
最終的には政治的決着に到る以外に道は無いにしても、あくまで全島の返還こそが、我が国の望む結果であると示す事が、最良にして最善の方策であると考えられるものです。
無論、これは、あくまで国会における発言の一部を切り取ったものであり、露国側に「我が国にはこのような意図がある」と宣言したものではありませんが、当然の事ながら、この発言は露国側の耳にも入るものであり、日本は妥協の用意があると捉えられても仕方のないものと言えるでしょう。
恐らく、このまま四島の返還を叫ぶだけでは、物事に前進が見られる事は無く、いたずらに時が経過していく事になりかねないとの判断の上での発言なのでしょうが、それでも、余り関心出来る発言でない事は確かです。
これを発言するにしても、出来るならば、外相では無く、別の人間、出来れば外交関係から遠い人間に、あくまで一つの方策として示させるという手段を取る事も、決して不可能では無かった筈です。
そうして、露国側に、そのような解決策がある事も認識させた上で、あくまで日本としては四島の返還を要求しながら、とりあえずの政治的妥協として、この案を受け入れたという体を作った方が、この後の事を考えると良かったのではないかと思えるものです。
しかし、一度、外交の責任者である外相の口から、このような方策を示した以上、基本的にこの方向で交渉を進めざるを得なくなった事は事実と言えます。
こんな事を、外相が国会で発言しておきながら、白々しく四島の返還を要求したところで、露国側に鼻で笑われるだけの結果に終わる事は明白だと考えられる以上、それ以外には道は無いと言えるでしょう。
しかしながら、このような妥協策による打開を図るにしても、絶対に守らなくてはならないラインというものがあると言えます。
- 面積分割による返還は、あくまで途中合意であり、日本としての要求は、あくまで四島全島の返還であるとし、今後も残りの領土の返還を求め、交渉は継続するとの確約を取る。
- 面積分割による返還という妥協をするにしても、50%50%では無く、出来得るならば日本8対露国2、最低でも、日本6対露国4の割譲とし、北方四島は、あくまで日本固有の領土であると内外に示す。
- 重なる部分の海域は、両国による共同管理などでは無く、あくまで日本の領海であるとする。
最低でも、このラインを守れなければ、妥協して合意する必要性などは皆無であり、それどころか、却って後の災いを招きかねない、最悪の選択とすらなりかねません。
この程度も出来なければ、北方領土の残りの部分が、永久に返還不可能になる事は勿論、支那との尖閣諸島、韓国との竹島の問題にも悪影響を及ぼし、最悪の場合、それら全てを失うという事にすら繋がりかねないものです。
これらの事を考慮に入れても、今回の麻生外相の発言は、やはり納得のいかないものではありますが、一つだけ同意が出来る事は、露国がプーチン政権である今が、例え一部分であろうとも、北方領土問題の解決を図る最大の機会であるという事です。
露国のプーチン大統領は、外道と呼んでも差し支えの無い悪党ではありますが、ソ連時代も含めて、歴代の露国の指導者の中では、最も現実的で頭の切れる、辣腕の指導者である事は間違いありません。
それどころか、現在の主要国の指導者の中で、最も優秀な指導者であると考えられるものです。
後継者候補も明確になっていない現状では、これから先の事を断言する事は難しいですが、彼以上に現実的且つ政治手腕に優れた指導者が現れる可能性は、少なくとも露国に限定すれば、非常に低い事は確実だろうと思われるものです。
また、更には、プーチン大統領が引退する頃には、露国は彼の手腕により更に成長を果たしていると考えられ、仮に、プーチン氏ほどではなくとも、優秀な人間が後継の指導者だとしても、交渉が今より難しくなる事は必至と言えます。
今回、外相の口から妥協策を提示するというやり方には疑問を感じざるを得ないものではありますが、少なくとも、時局の読みという観点からでは、悲願の北方領土の返還を、多少は前進させてくれる可能性を感じる事が出来るものです。
ただし、プーチン氏は現実的で頭も切れる故に、生半可な覚悟では、足下をすくわれ、無惨な結果に終わってしまう可能性も十分にあり得るという事を、麻生外相にも外務官僚にも、よく肝に銘じておいて頂きたい。
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・北方領土解決へ4島「面積で2等分」…麻生外相が私案 ………… う〜〜〜〜〜〜〜〜ん。嫌な予感しかしねぇ。 いやね。日本の外交が腰据えてやれるなら、私は北方領土は二島だろうが面積半分だろうが、着手する事が先決だと思ってます。 わんちゅうが悪いだの....
2006/12/14(木) | ◆ ケシクズ ◆
19日に麻生派旗揚げへ……ってことで、ちょっと早いですが今日は麻生さんスペシャル。 旧ブログまで(〜06年3月下旬)をざっとご紹介。長くなったんで2つに分けました。 各日とも全文ではなく抜粋引用です。...
2006/12/15(金) | ぼやきくっくり
麻生外相が、北方領土問題の解決私案というのを出したようです。麻生太郎マンセーを自ら公言されている、てっくさんが取り上げておられました。北方領土解決麻生私案?私は麻生太郎マンセーではありませんし、まあ
2006/12/15(金) | 右余極説
2島返還論とかは話にありませんし、もともときっちり4島を返してもらいましょうと言う立場だったので最初聞いたときは、何を言い出すのかと思いましたが...この麻生氏の4島を面積で2等分というのは、かなり現実的ではないでしょうか?てっく様http://tech.heteml.jp/
2006/12/15(金) | イプサム