西日本新聞

知的障害者が働く「すえのパン」 売り上げ不振、3月閉店 須恵町

2009年1月15日 09:37 カテゴリー:九州・山口 > 福岡
3月中に閉店する福祉工房「すえのパン」

 就労、自立を希望する知的障害者の受け入れ施設としてパンやクッキーを製造、販売していた須恵町上須恵の福祉工房「すえのパン」が、3月中に閉店することになった。売り上げが伸び悩む一方、障害者自立支援法の施行に伴い行政支援が打ち切られるなどし、経営を継続することが困難となった。

 同工房は2003年、町の知的障害者就労支援事業として、同町社会福祉協議会が運営を開始。パン職人や一般従業員と一緒に、地元の20代から40代の軽度知的障害者10人が働き始めた。

 05年にはパン職人の退職で休業した時期もあったが、残った従業員と障害者が力を合わせて、操業を再開。宅配にも力を入れた。障害者は主にパン焼きや仕分けなどの仕事を担っていた。

 しかし、売り上げは伸びず2006年度に過去最高の2000万円超の赤字を出した。宅配などの仕事を見直し経営改善に取り組んだものの、08年度も約1000万円の赤字となる見通しだ。

 さらに障害者自立支援法の施行で、小規模な同工房は、従来受けていた県の補助金(220万円)が06年度までで打ち切られた。現在、働いている障害者は6人。いずれも再就職は困難で、民間福祉施設に入所する予定だという。

 町社会福祉協議会の松崎吉成事務局長は「経営が改善する見通しが立たない。町から受けていた1000万円の支援も、財政難のために来年度の継続が難しくなった」と説明している。

=2009/01/15付 西日本新聞朝刊=

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