選択肢は「ア〜エ」なのに正解は「オ」!? 奈良県教委は14日、昨年7月に実施した教員採用試験1次試験の「高校家庭(製菓)」と「中学校理科」で、正答例を誤るミスがあった、と発表した。いずれも採点者は気付かず正答例に従って採点していたが、受験者全員がもともと不正解だったため、合否には影響はなかった、としている。
対象となる受験者は、高校家庭1人、中学校理科69人。
このうち、高校家庭では、たんぱく質やビタミンなどの成分値から食品を推測し、ア〜エの四つの選択肢から選ぶ問題。正解はエの「薄力粉」だったが、正答例には「オ」と記していた。
中学校理科では、「化学カイロで起こる発熱反応の化学反応式を書け」という問題で係数を誤っていた。
大分県教委の教員採用をめぐる汚職事件を受け、県教委は昨年9月末、初めて正答例を公表。そのデータを見た東京の出版社から同12月、中学校理科について指摘があったのがきっかけ。県教委が小中高校のすべての科目の正答例を見直したところ、高校家庭でも誤りが見つかった。
県教委は「教員の思い違いや最終段階で選択肢の数を減らした結果の単純ミス。今後チェック態勢をさらに強化したい」とコメントした。