東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 千葉 > 1月15日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【千葉】

市原市 国保診療所 民営化へ きょうから後継募る『在宅療養』機能も検討

2009年1月15日

廃止の方針が決まった市原市国保診療所=市原市で

写真

 市原市は十四日、医師不足で病院から無床の診療所に縮小していた「市国保診療所」を廃止すると発表した。十五日から二月六日まで後継の民間医療機関を募り、八月には新体制での再スタートを目指す。

 市保健福祉課によると、同診療所は、かつて市国保市民病院(三十七床)として地域医療を支えてきた。

 だが、院長が二〇〇六年十二月に急死し、千葉大派遣の医師二人がほかの病院に移り、〇七年四月には四人の常勤医師が一人になった。市は医師確保に努力したが、法定必要数は確保できず同十一月に診療所になった。

 診療所がある加茂地区は人口約六千五百人で、高齢化率は市内平均の約二倍の約四割。地域住民は市長に医療の充実を求める要望書を出していた。

 市は、現状では住民の求めに応じた医療の提供が見込めないと判断し、民間の力を借りて充実を図ろうと廃止を決定。新しい医療機関は、高齢化が進む地域の特性に合わせ、医師が訪問診療などをする「在宅療養支援診療所」の機能を担ってもらう考えだ。

 後方支援体制を充実させるため、応募は市内の医療法人などに限り、一般病床五十床以上で、過去十年にわたり病院を経営していることが条件。金銭支援の計画はないが、国保診療所の敷地の一部を無償貸与する。 (宮崎仁美)

 

この記事を印刷する