BS世界のドキュメンタリー
トップページ 番組について 今後の放送予定 バックナンバー 掲示板 FAQ

盗まれたカラハリ先住民の知恵

BS107年6月17日  日曜日  後10:10〜11:00
BS1 07年10月4日 木曜日 前10:10〜11:00
07年12月20日 木曜日 後9:10〜10:00
08年1月25日 金曜日 後9:10〜10:00
グローバリズムがアフリカの辺境の地まで押し寄せ、先住民と先端企業が知的所有権をめぐって争うという奇妙な現象を引き起こしている。南アフリカのカラハリ砂漠に住む先住民のサンの人々は、今なお狩猟と植物採取で生活を営んでいる。彼らの自然に対する知識は膨大で、そこに世界の先端製薬会社が目を着けた。その治癒者のひとり、ジャンバンデールは、新薬の調査にやってきた製薬会社の研究員に、砂漠に自生するサボテンの一種「フーディア」の薬効を教えたことがあった。

アメリカとイギリスの製薬会社が、フーディアから脳に作用する食欲抑制成分を分離することに成功し、画期的なダイエット薬として売り出した。自分たちの知恵を無断で商売に使われたため、サンの人々は訴訟を起こしたが、時すでに遅く、商品の大ヒットでフーディアは乱獲され、絶滅の危機に瀕してしまった。

われわれが普段、何気なく食べたり、使ったりするものが、地球環境を大きく傷つけるかもしれない・・・ 番組は、そのことに警鐘を鳴らすとともに、先住民の昔ながらの暮らしを紹介することで、大自然との共生とは何かを問いかける。

原題: Bushman’s Secret
制作: Rehad Desai(南アフリカ) 2006年

担当者メモ

カラハリ先住民は何千年も前から、狩猟の長旅に出る際には砂漠の薬効サボテン「フーディア」を持参し、腹が減ったときに口に入れるようにしてきました。すると、全身に力がみなぎり、飢えを感じることなく狩りを続けることができたからである。

先進国の企業が、先住民の知識を盗んで特許化したり、希少生物を独占支配下に置いたりという行為は、アフリカだけではなく、アマゾンや熱帯アジアの各地で大きな問題となっています。
放送は変更になる場合があります。詳細は当日の番組表などでご確認ください。
NHK