Google Apps(グーグルアップス)とは検索エンジンで有名なGoogle(グーグル)が提供しているWEBアプリケーションを集めたサービスです。Gmail,Googleカレンダー,Googleトーク,Googleドキュメントなどを無料またはサポート付きサービスを有料で利用する事が出来ます。個人や小規模なグループには無料のサービスで十分です。
このページではGoogle Appsと独自ドメインを組み合わせて自分だけのメールアドレスを作成し、 OutlookExpressなどのメールソフトでメールを送受信する方法を解説します。
XXX@あなたのドメイン
こういうメールアドレスを好きなだけ作成する事が出来ます。
(XXXは任意の文字列、あなたのドメインとはあなたの取得した独自ドメインです)
独自ドメインについての解説及び取得方法はVALUE-DOMAINで独自ドメインを取得するを参考にして下さい。このページでは基本的にVALUE-DOMAIN(バリュードメイン)を利用した設定方法を紹介します。
※DNSの解説 for ビギナーというページでDNSについて簡単に解説しています。VALUE-DOMAIN以外のネームサーバを利用している方はこちらをご覧になって適宜ご自分の環境に合わせて対応して下さい。
それではGoogle Appsを利用するために(管理者)アカウントを作成します。Google Appsでは複数のユーザアカウントを利用する事ができるため、今後Googole Appsを管理するユーザのアカウントを管理者アカウントと呼ぶことにします。
まずGoogle Appsにアクセスして下さい。
次に右上の機能比較・お申し込みをクリックします。
無料サービスと有料サービスの機能の比較ページです、大規模なグループを想定しない限り一番左のStandard Edition(スタンダードエディション)で十分です。Standard Editionのお申し込みをクリックして下さい。
ご自分のドメインを入力して下さい。ドメインをお持ちでない方はGoogleで取得する事も出来ますが、値段や管理のしやすさなどを考慮にいれてVALUE-DOMAINでの取得をお勧めします。ドメインの取得方法についてはVALUE-DOMAIN(バリュードメイン)で独自ドメインを取得するを参考にして下さい。
必要な情報を入力します、ユーザー数は作成するであろうメールアドレスの数を入力して下さい。DNSの設定については後で説明しますのでチェックボックスをオンにして下さい。必須項目以外についてはよく解らなければ入力しなくても結構です。
管理者アカウントを作成します。なおGoogle Appsのユーザーアカウントは管理者も一般ユーザも
ユーザー名@あなたのドメイン
と言うメールアドレスによって管理されます。つまりここで作成するメールアドレスが管理者メールアドレスとなります。
必要事項を入力し規約を読んだら同意して設定を続けるをクリックして下さい。同意すれば管理者アカウントの作成は完了です。実際に利用するにはドメインの所有者である事を確認する必要があります。
管理者アカウントを作成して規約に同意すると、管理画面にログインしました。Google Appsを利用するためにはドメインの所有権を確認する必要があります。ドメインの所有権を確認のリンクをクリックして下さい。
ドメインの所有権を確認するためにはドメイン名で公開されたWEBサーバ上にGoogleの指定するhtmlファイルをアップロードするか(※例1)、ドメインのDNS設定にGoogleの指定するCNAME(シーネーム)レコードを書き加える必要があります。ここではCNAMEレコードを書き加える設定を説明します。
※例1.example.comがあなたのドメインだとしたら、ドメイン直下のディレクトリにgooglehostedservice.htmlと言うファイルを作成しWEBサーバ上にアップロードする必要があります。ファイルのURLは
http://example.com/googlehostedservice.htmlとなります。
CNAMEレコードを設定する事によって、ドメインのDNSレコードを編集する権限がある=ドメインの所有者である。という事を確認しているのです。次にVALUE-DOMAINでのCNAME設定の仕方を説明します。
※VALUE-DOMAINでドメインを管理していても他社のネームサーバを利用していると下記の設定例は使えません。特に一部のドメインは上位レジストラであるENOMのネームサーバに自動的に登録されている事があり、その場合はドメインの管理画面からネームサーバをVALUE-DOMAINのネームサーバに変更して下さい。
VALUE-DOMAINのメニューからDNSレコード/URL転送の変更を選択してDNSレコードの管理画面に入ります。
cname google123456789 google.com.
DNSレコードの設定に上記の一行を書き加えて設定を保存して下さい。真ん中のgoogle123456789の部分は先ほどの画面で表示された文字列に適宜変更して下さい。この時右側に表示されるあなたのドメイン名は必要ありません。右端のgoogle.com.には最後に.(ドット)を付けるのを忘れないで下さい。あと一つ注意する点はスペースも含めて文字は全て半角で入力します。
保存したDNSの設定が反映されるまでには多少時間がかかります。
他のDNSサービスやドメイン登録代行サービスを利用されている方のためにCNAMEについて少し説明すると、上記のVALUE-DOMAINでの設定は
google123456789.あなたのドメイン
と言うサブドメインをgoogle.comに転送すると言う意味になります。つまり
http://google123456789.あなたのドメイン/
にブラウザでアクセスした時にgoogle.comに転送されれば正しく設定されている事になります。後はご利用になっているサービスに合わせて設定して下さい。
ドメイン所有権の確認には時間がかかる場合があります。根気よく待って下さい。
無事にドメインの所有権の確認が終わったら次はあなたのドメインでメールを送受信できるようにDNSの設定をします。先ほどはCNAMEレコードというものを設定しましたが、今度はMX(エムエックス)レコードというものを設定します。
まずメールを有効にするをクリックして下さい。
色々難しい事が書いてありますが、あなたのドメインのメールのやりとりにGoogleのメールサーバを使用する方法が書いてあります。具体的な設定方法は次で説明します。
再びVALUE-DOMAINのメニューからDNSレコード/URL転送の変更を選択してDNSレコードの管理画面に入ります。
mx aspmx.l.google.com. 1
mx alt1.aspmx.l.google.com. 5
mx alt2.aspmx.l.google.com. 5
mx aspmx2.googlemail.com. 10
mx aspmx3.googlemail.com. 10
mx aspmx4.googlemail.com. 10
mx aspmx5.googlemail.com. 10
txt @ v=spf1 include:aspmx.googlemail.com ~all
そして以上の8行を新たに加えて設定を保存して下さい。コピー&ペーストで構いません。キーボードで入力する場合はcom.の様に後ろに.(ドット)を付けるのを忘れないで下さい。
一番下のtxtから始まる行はSPF(エスピーエフ)レコードと言って、あなたのドメインを偽装したなりすましメールを防ぐためのものです。この行のcomの後ろには.(ドット)は付きませんので注意して下さい。
もしこれ以前にxreaや他のメールサーバなどを利用していて他のmxレコードやSPFレコードが記入してあれば削除して下さい。
保存したDNSの設定が反映されるまでには多少時間がかかります。
DNSの設定が終了したら先ほどの画面に戻って指定された手順を終了しましたのボタンをクリックして下さい。
するとまた管理画面に戻りますが「お客様のドメインの MX レコードを確認しています。 完了するまでに 48 時間程度かかることがあります。」と表示されます。根気良く待ちましょう。
MXレコードの確認が終わればWEBメールを使って作成した自分のメールアドレスでメールの送受信が出来ます。
ここまで済んだら作成したメールアドレスでWEBメール(Gmail)を使ってメールの送受信をする事が出来ます。しかしどうせならOutlookExpressなどのメールソフトを使ってメールの送受信が出来るようになると便利です。ここではOutlookExpressでの設定の仕方を解説します。
まず始めにGoogle Appsの管理画面からGmailへ移動します。 管理画面右上の受信トレイをクリックして下さい。
Gmailにログインしました。次は右上の設定のリンクをクリックして下さい。そして表示された設定画面からメール転送とPOP/IMAPのタブをクリックして下さい。
メールソフトを使ったメールの送受信にはPOP(ポップ:Post Office Protocol)とIMAP(アイマップ:Internet Message Access Protocol)の2種類の方法がありますが、ここではPOPでのやり方を解説します。
真ん中のPOPダウンロードの項目1.すべてのメールでPOPを有効にするのラジオボタンをチェックして下さい。 今後受信する~を選んでも同じです。項目2.POPでメッセージにアクセスする場合もご自由に選んで下さい。
選び終わったら変更を保存をクリックして下さい。
次に項目3.メールクライアントの設定に入りますが、ここの設定手順をクリックすると主なメールソフトでの設定方法が解説されています。この次はOutlookExpressを使用していてGoogleの説明では解りにくかった方のために解説をします。
それではOutlookExpressの設定に移ります。OutlookExpressを起動して下さい。
上部のツールタブを選択しアカウントをクリックします。
表示されたウインドウの右上の追加をクリックし、次にメールをクリックします。
表示名を入力します。メールを送信した時にここで入力した名前が相手側に表示されます。
次へをクリックするとメールアドレスの入力画面になりますので、作成したメールアドレスを入力して下さい。
電子メールサーバ名の入力画面です。
電子メールサーバの種類はPOP3
受信メール (POP3、IMAP または HTTP) サーバーには、pop.gmail.com
送信メール (SMTP) サーバーには、smtp.gmail.com
と入力して次へをクリックして下さい。
アカウントとパスワードを入力します。
アカウントは ユーザー名@あなたのドメイン のメールアドレスです。
パスワードはGoogle AppsまたはGmailのログインパスワードです。
パスワードを保存するは適宜選択して下さい。
入力が終わったら次へをクリックし、完了をクリックして下さい。
表示されたウインドウのpop.gmail.comを選択してプロパティをクリックします。次に詳細設定タブをクリックして下さい。
送信メール (SMTP)の下のこのサーバーはセキュリティで保護された接続 (SSL) が必要の横のチェックボックスをオンにして下さい。
送信メール (SMTP)欄に465と入力して下さい。
受信メール (POP3)の下のこのサーバーはセキュリティで保護された接続 (SSL) が必要の横のチェックボックスをオンにして下さい。
受信メール (POP3)欄に995と入力して下さい。(自動的に変わる場合があります)
次にサーバータブをクリックして、このサーバーは認証が必要のチェックボタンをオンにして下さい。
OKを押します。
送受信ボタンを押してみて問題なくサーバにアクセスしたら設定は終了です。
お疲れ様でした。なおGoogle Appsの管理画面から新しいユーザを作成を選ぶと最大100個までメールアドレス(ユーザーアカウント)を作成する事が出来ます。
もしよろしければ、Google Appsでメールアドレスを取得したいと思っている他の方のために、このページをあなたの友人や、もしお持ちであればサイト・ブログの片隅で紹介していただければ幸いです。ついでに補足説明などもしていただけるとより一層嬉しいです。