2008年01月16日
本当の車の運転技術・はじめてのサーキット走行編
【ご注意】御要望がありましたので、大変恐縮なのですが「ドライバースキル」の個人的な見解をこれからボチボチと書かせて頂きます。2002年より「BMW走行会」の主催としてサーキット走行と密着し、ドライバースキルに「移動運転技術」と「本当の車の運転技術」と2種類のスキルが存在するのを見つけました。そんな中で試行錯誤して体験した事や、先人の方達の伝え語りをなぞったり、仲間と切磋琢磨して自分なりに理解した事柄ですので御容赦下さい。※先人の方達の築いているスキルを自分なりの解釈したのだと思ってくださいね。


カーライフをさらに、ダイナミックにワクワクする感動に包まれ続けるように、ドライバー自身の技術、価値観の成長はかかせないと「BMW Pole Sitter」では訴え、スキル向上を推奨しています。

それは「本当の車の運転技術」の向上をカーライフワークとして取り入れて、サーキット場と公道と2つのステージを持って欲しいと願っています。この2つのステージは確実にリンクしています。

そこで、初めてのサーキット走行のポイントと言いますか、参考になれればと思い書かせて頂きます。

サーキット場は、私も実態を知らない時は「怖くて」「危険」「車が傷む」etcな場所だと決め付けていました。

実際は

サーキット場は走る事に関して最も「安全」で「楽しい」場所でした。

上記の「怖い」「危険」「車が傷む」というのは、サーキット場が私達を襲う(笑)のではありません。実は全てドライバー、つまり私達が起す行動の結果なのです。無謀な走りをして「愛車」が、そのツケを傷みながらカバーしてくれています。無法で自分勝手な走りは「危険」「恐怖」を呼びます。

ドライバーの考え方、行動ひとつで、サーキットは「安全」「楽しい」「ワクワクする」の本質に触れることが出来ます。

それを体験するには「ルール」「マナー」を座学で覚える必要があります。



タイムをだす。ルールを守る。他車との見切り。フラッグを見る。コーナーを攻めるetcと、サーキット走行はいろんな事柄を注意しながら、コースに挑まなければいけません。

初めての走行で、テンパッテいる状態で全てを行うことは難しいですよね。

そこで、初めてのサーキット走行での御提案です。


「安全に」「楽しく」を目標にしましょう。


そして目的としては「サーキット走行に慣れる」としましょう。タイムだったり、コーナーを攻めたりは、まず慣れてからの次のステップとしましょう。

初めてのサーキット走行の現場では、私も覚えがありますが、本当に身体が動かないし、頭が働かないんです。何がなにやら(笑)

フラッグだけ注意して見ようと、心に決めたのに「チェッカーフラグ」さえ覚えていない体たらく・・・。チェッカーフラグは、見落としてはいけません!!

ダブルチェッカーと言って二度チェッカーを受けると厳罰対象(主催者はサーキット側から怒られる・笑)になります。

サーキット場では「ルールとマナー」があります。自分と回りの「命」が掛かっていますので「知らない」ではいけません。「わからない」でもすまなくなります。

積極的に「判って」理解してください。

自身の命、他人様の命、全ての関係者の尽力・・・全ては「ルールとマナー」と言う「信頼」で成り立っています。

サーキット走行で、腕前は初心者でも構いません。しかし「ルールとマナー」は、上級者レベルの知識は頭に入れることは出来ると思います。

難しくないです。大丈夫です(笑)覚える事は20個もありませんから、ここは学生時代に培った記憶法を引っ張り出して、ちょこっと勉強してみましょう。

まずはフラッグ(信号機含)の種類と意味です。

サーキットを走っていると「情報」は、スピーカーも聞こえないし、ラジオからも携帯からも得られません。

「旗(フラッグ)」が唯一得られる大事な大事な、走行者達の命を守る「情報」でもあります。

フラッグの色と形によって意味を伝えます。

全ての競技者は、その意味を熟知し、その指示に速やかにしだがう責任があります。種類を簡単に言うと

・チェッカー柄
・ブルー
・黄色(静止と振動あり)
・赤の縦縞の黄色
・緑
・黒
・黒と白
・オレンジ丸の黒
・白
・赤

の、10個です。(ね?少ないでしょ?)
この旗には「行動の指示」を促します。黄色の旗だけは提示に「静止旗」「振動旗」の2種類ありますから注意してくださいね。

ここで注意して欲しいのは、うわべの意味を理解するのでは無く、自分がそのフラッグに遭遇したときに、具体的な行動をできるか。です。いつ初めていつ終わればいいの?の簡単な所からイメージして意味を理解するようにすると、ブリーフィングで「質問は?」の時に山ほど(笑)質問が出るはずです。と言うか質問攻めにするくらいでいきましょう(笑)

具体的なイメージです。自分が走っている時にフラッグに遭遇した時のアクションをイメトレしてみてください。

さて、フラッグが、唯一の情報であると書きました。

この情報には「命と尽力」が掛かっている大切な情報で、この情報は必ず「指示」が示されています。

ですから、見逃す事は「命と尽力」を脅かす危険があると言う事です。フラッグは見落としてはいけません。確認は義務となります。フラッグは出される場所があります。

コーナーポストとメインポストです。

サーキットによってポスト数は違ってきますが、予め確認するのが【完熟走行】時です。コーナーポスト位置の確認の意味合いがあるのを忘れないで下さい。

さて、具体的な行動を明記してみます。


1.フラッグのカラーの意味と行動指示を暗記してください。

2.目の前を走っている車両に近づき過ぎない事。対応が遅れますから、目の前の車輛は「アクシデント」を起こすと常に頭に入れて近づき過ぎないようにしてください。

3.コーナーを立ち上がれば、必ずバックミラーで後続を見る。

4.全てのコーナーポスト、メインポストを通過するたびに「チラ見」確認する。

この4つだけをトライしてみてください。
コース攻略はしなくても大丈夫です。みなさんのこれまでの経験が活かされます。免許習得後5年以上であれば、何の苦も無くサーキットを走れますから(^-^v

大事なことはサーキット場になれる事です。3と4を意識してこれだけは頑張ってトライしてみてください。回りを見るスキル。状況を判断するスキル。このスキルは後々「余裕時間」を貴方に提供してくれるはずです。

上級者でも、このスキルを習得を完全にしている方は少ないのが現状です。

そして、サーキット仕様のパーツ変更はいりません。現状の愛車の状態(スノータイヤはダメ・笑)でまずは走って見ましょう。

最後に、車がコーナーを抜けて真っ直ぐな状態になったらストレートはガッチリ全開で踏む癖をつけてください。ブレーキングは我慢せずに手前の方から、ゆっくりと減速して進入してみてください。コーナーや突込みでは頑張らないでください。


楽しく安全なサーキットデビューを♪





Posted at 2008/01/16 19:45:57
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この記事へのコメント
2008/01/16 20:40:03
貴重なお話ありがとうございます!
何度も読み返しました。
プリントアウトします!
これからじっくりと勉強いたします。
またアドバイスありましたらお願い致します。
コメントへの返答
2008/01/17 12:24:38
恐縮ですm(_ _)m
走り終わった後のマインドに「楽しかった」「ワクワクした」「ドキドキ」したと言うのを感じて欲しいのと「また走りたい」と思って欲しいです。ですからコース攻略のイメトレよりも、メインポスト、コーナーポストを全部「見る」。コーナーを抜けたらルームミラーから左右のバックミラーを見る。コーナー抜けたらストレートはガッチリ全開!の教習所の復習のようなイメトレをしてほしいです。・・・だけで安全でワクワクした爽快な感じを走り終えたら感じるはずです。

2008/01/16 20:49:18
初サーキットの時、ガンガンにエンジン回す事しか考えてませんでした。
しかし、プロの車に同乗すると上のギアを使って意外と回転は上げてません。
スピードを殺さず、車にも優しい感じで、軽快に走ってました。
「百聞は一見に如かず」真似たらタイムが一気に上がって楽しさ倍増でしたね。
コメントへの返答
2008/01/17 12:27:32
私はすっかり舞い上がり自分で何かしたと言う実感が無かったのが残念と言うか非常にもったいなかったです。プロの同乗は驚きの連続ですよね!室内の空気のまったりゆっくりスムーズ感なのに、外の景色と荷重Gとタイヤの「ぎゃわわわわん」の驚く落差に笑うしかありませんでした。

2008/01/16 21:31:43
ありがとうございます。そうです。そういうことです。この記事は、勝手ながらリンクさせていただきます。(T_T)
コメントへの返答
2008/01/17 12:28:26
で、彼女はいるの?しつこい?(笑)

2008/01/16 22:09:36
ほほ〜っ!! 風呂屋さん 凄〜い!! これ読んでてサーキットって安全な場所なんだなぁって気になります(^^

あ、ホントに危険な場所ではないですよね(^^;
コメントへの返答
2008/01/17 12:30:23
いつも初めて走る方のブリーフィングでしつこいくらい喋ってます(^-^ゝ
実は、初めてのときに聞いたのと、ある程度走りなれてから聞くのと・・・身になるのは後者という事が判明したりしました(^-^;

2008/01/16 22:14:25
風呂屋さんが"BMW Familie!"のブリーフィングで熱弁していたのを思い出しました、これからもこの内容を忘れず楽しみますね!ありがとうございます!
コメントへの返答
2008/01/17 12:32:35
恐縮ですm(_ _)mもっと勉強してわかりやすく伝えるスキルのアップに努めていますので、長い目でみてやってください。本当にサーキットと言うステージをカーライフに上手に取り入れられればもっともっと愛車が好きになり、車の運転が本当に楽しくなるのを伝えたいです。

2008/01/16 22:14:48
こんばんは。

わたし、昨年のファミーリエの体験走行が”初”サーキットランでした。
ブリーフィングで風呂屋さんから注意事項や心得をお聞きして、準備して・・・までは、自分でも冷静に出来ていたかと思っていたのですが、いざピットレーンに整列した途端、正直頭の中、真っ白でした(大汗)
もうそうなるとダメですね。完熟走行後の次のラップで、私がコースの外に出てしまいまして、振動黄旗・・・
でもその後、隊列の最後尾につけて、そこからは冷静にコーナーポストやメインポスト、ゲートの電光掲示も落ち着いて、意識してみるように努めました。後ろから来られる早い方々も、ミラーでチェックして、無理なラインを通らず、スムースに先に行って頂くことも、出来たのかな?なんて思ってました。
昨日の法定内のお話もそうですが、車(だけじゃないと思いますが)がどう動きたがっている,自分がこうしたいと思うことを、きちんとシンクロさせて、初めて動きがスムースになっていくのだなと、自分では(勝手に)解釈しています。
いろいろな薀蓄話、風呂屋さんのページで拝見させていただきます。
宜しくです。

”only”でコメ、入れてあります。つまらない内容かと思いますが、また観てやってください。
コメントへの返答
2008/01/17 12:43:44
いつもいつもありがとうございますm(_ _)m
去年のF!が初走りでしたか。リアルなコメント、まさに私もそうでした!ピットアウト後のラインカットはついついやっちゃうんですよね(^-^;そう考えると自分達が1コーナーに侵入する前のピットアウトする場所からの車輌の進入を気をつけないといけなといけない・・・と理解したりしますからドンマイです(自分に言ってる・笑)
上級者になってくると回りの車をコントロールできてくるので、プロレーサーにならなくても身に付くスキルですから、車に乗り続ける以上常に進化続けているドライバーでありたいですよね。刺激されたので「その2」今日書きます。気軽に読み飛ばしてやってくださいm(_ _)m

2008/01/16 22:21:39
BMW3.netでのアタック走行を前に、こちらの記事はとても参考になりました。いつもながら、どうもありがとうございますm(_ _)mフラッグの色の意味は検索してだいたいわかりました。ひとつ質問なのですが、抜くときと抜かれるときは、初心者はどう動いたらいいんでしょうか?
コメントへの返答
2008/01/17 12:45:26
こちらこそありがとうございますm(_ _)m抜くとき抜かれるときのお話は今日書かせていただきますので、少しでも何かの参考になればと・・・頑張って書きます(^-^ゝありがとうございます!

2008/01/17 10:03:38
10年前 友人の誘いで 初めて サーキットを走りましたが
レース観戦大好きな 僕でも 「始めてのサーキット走行」みたいな本を
2冊くらい購入して 勉強しました(笑 
やっぱり旗が分かるかが心配なんですよねー
最近はビデオも発売されて来たからよくなりましたね

でも1本丸ごと初心者偏とかは無いですね 本は有るのに・・・

ファミリー走行をして 旗確認できると一番いいですよね

それと初心者クラスは必要ですね やっぱり

風呂屋みたいな人が こうゆうところで 指導してくださるのはとても
有意義な 大事な事だと思います これからも是非続けてください
コメントへの返答
2008/01/17 12:57:37
恐縮ですm(_ _)mありがとうございます。はげみになります!m(_ _)mサーキット走行の運営以外にオフィシャルに関わる仕事(ギャラは無いのでボランティア・笑)の比率も大きくなったので、私に関わりの遠い方、遠方の知らない方、みんなみんなサーキットに向かう時には安全に楽しんで欲しいと願っています。
初心者クラスは何が初心者かと言うと「腕」「スキル」では無く「慣れていない」と言う場慣れだけだと思うのです。そこにリラックスをいれるのは「精神的な余裕」だけだとも思います。どれだけ集中する場所や事柄を少なく単純化してあげて、できるだけ周りを見る「余裕」を「条件反射」のように事柄にいれてあげたなら、上級者と混走は彼らが場慣れしているので逆に安心、というメリットもあったりします。BMWPoleSitterでは皆仲間としてお互いを尊重した走りを意識しています。
指導とかいえる立場ではありませんが「伝える」事ができればうれしいです(^-^ゝ



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