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ロシア 欧州向けガスいったん再開、3時間後また停止

2009年1月13日20時40分

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 【モスクワ=副島英樹】ロシアがウクライナ経由の欧州向け天然ガス供給を停止していた問題で、ロシアの政府系天然ガス独占企業ガスプロムは13日午前10時(日本時間午後4時)、欧州向けガスの供給を再開した。しかし約3時間後、ウクライナ側がガスを通さないとして再び供給を停止した。欧州を人質状態に置いたロシアとウクライナの対立は泥沼化する一方だ。

 インタファクス通信などによると、ガスプロムは日量7600万立方メートルのガス供給を始めた。まずはロシアのガスへの依存度の高いバルカン諸国やモルドバなどに送り、中継するウクライナの「抜き取り」がないことを確認してフル供給に踏み切るとしていた。

 しかし、ロシア側は「我々は供給を始めたのに、ウクライナがブロックしている。すべての合意に反した行為だ」と批判、問題が再燃した。プーチン首相は欧州連合(EU)のバローゾ委員長に電話し、ウクライナへの説得を要請した。

 一方、イタル・タス通信によると、ウクライナ側は「ロシアが供給再開したガスの量は、輸送システムの技術的能力を超えている。ウクライナの信用失墜を狙った挑発行為だ」と反発している。

 根本には「抜き取り」問題を巡る両国の対立がある。「盗んでいる」と非難するロシア側に対し、ウクライナ側は「欧州にガスを中継輸送するため技術的に必要」と反論。パイプラインの圧力確保などのための「技術的ガス」は日量2100万立方メートル必要で、欧州向けガスから今後も取り込むと主張してきた。ロシア側は「技術的ガスはウクライナが自力で調達すべきだ」と平行線だ。

 ロシアが供給再開の条件として中継輸送を監視する国際監視団の派遣にこだわったのも「抜き取り」に圧力をかけるのが狙いだ。ロシアのプーチン首相は「抜き取りが再度確認されれば、その分の欧州への供給量を減らす」と警告していた。

 7日からの欧州向けガス供給の停止で、ブルガリアやハンガリーなど約20カ国で、暖房や工場の操業などが影響を受けている。ガス供給の4割をロシアに依存し、その8割近くをウクライナ経由に頼る欧州では、エネルギー供給源の多角化の課題が再認識されている。

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