世界経済は09年に大幅減速、10年には回復=ECB総裁

2009年 01月 12日 22:29 JST
 
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 [バーゼル 12日 ロイター] 2009年の世界経済は、主要国がマイナス成長となり大幅に減速するものの、10年に回復するとの見方が国際決済銀行(BIS)の主要国中央銀行総裁会議(G10)で示された。議長を務めたトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が12日明らかにした。

 「主要国がマイナス成長となることから世界経済は09年に大幅に減速する。10年は回復の年になるだろう。これが今回の会議の結論だ」と述べた。

 市場と実体経済の負の相互作用が景気減速の主要因とする一方で、原油価格の下落や政府の景気刺激策などが経済を下支えするとの見方を示した。

 政府・中銀のこれまでの措置は市場の崩壊を食い止める上で効果的だったとした上で、市場はこうした措置をまだ完全には織り込んでいないと指摘した。

 トリシェ総裁によると、市場の状況改善に向けた中銀による一段の非伝統的な政策協調は協議されなかった。

 ECBは15日に理事会を開催するが、総裁は政策金利の見通しについてはコメントを控えた。

 
 
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