西日本新聞

表音文字 用語理解に妨げ 「ハングルだけ」見直しを 韓国の社団法人 漢字教育求め署名

2009年1月12日 09:52 カテゴリー:アジア・世界

 【ソウル11日小出浩樹】韓国の社団法人「全国漢字教育促進総連合会」は、かつては広く使用されていた漢字の教育を小学校の正規科目に取り入れるよう、政府に申し入れたことを明らかにした。音だけを表す韓国固有の文字ハングルだけでは、特に学術用語など抽象語の理解の妨げになるとの批判が強い。

 申し入れ書は「ハングルだけを使う誤った政策により、韓国人の文化生活は1997年のアジア通貨危機よりもさらなる危機に直面している」と指摘。漢字をハングルとともに「国字」として教育するよう、金鍾泌(キムジョンピル)氏ら歴代首相20人の署名を添え、大統領府に提出した。

 関係機関によると、韓国社会から漢字を追放してハングルだけとする政策は、朴正熙(パクチョンヒ)政権(1963‐79年)を中心に推進。(1)日本植民地時代の日本語教育への反発(2)独立後の漢字識字率の低さ‐などが理由とみられている。

 もともと韓国語の7割は、「新鮮(シンソン)」など漢字を韓国語読みする漢字由来語。混乱や騒乱などは、「乱」の意味を知っていれば熟語の意味を想起できると指摘される。

 大企業の就職試験にも出題されることから、漢字検定試験の受験者は年々増えており、今回の申し入れが「皆ハングル社会」を見直すきっかけになるか注目される。

=2009/01/12付 西日本新聞朝刊=

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