種牡馬・血統理論のページ
〜I理論を基礎に個人的に血統を分析してみました〜
since 2004/08/01
独自に勉強した後の個人的解釈です。
主にPOGや一口馬主などに出資する際に確率の面から効率性・信頼性を上げるための考察です。
馬券に直結した実践的な血統論は、水上学のシュボバ理論・金満王国等が有効だと思われます。



注目の種牡馬  キーポント馬  注目の産駒一覧




私が注目している種牡馬\(^O^)/

私が個人的に注目している種牡馬を紹介します。
もちろん、血統的・環境的に成功しやすいと考えられる種牡馬です。


タニノギムレット

自身の血統的特長は、母父クリスタルパレス、母の母父がSea Birdだから晩成のステイヤー血統と思 った方もおられたかも知れませんが、主導が短スピードのRoman5×5、サポート血統が短スピードのNasrullah5×6 であり、高いスピードと日本適性を備えていました。このあたりがマイルにおけるスピードと強烈な瞬発力を生んでいる と思われます。

現在日本の良質な繁殖牝馬はほとんど、サンデーサイレンス(系)の牝馬かMr.prospector系の牝馬、そ してNorthern Dancer系牝馬だというのが現状です。 結論から先に申し上げると、タニノギムレットは種牡馬として非常に有望であると考えられます。その主な血統的理由は以下の3つです。

まず一つは、タニノギムレットは自身主導であったRomanの 父であるSir Gallahad(= Bull Dog)というアメリカ系の根幹をなす血を自身6代目(産駒7代目)にしっかりと押さえています。そしてサンデー サイレンスやMr.prospector、Tom Fool、Affirmedといったアメリカ系の血は全てSir Gallahad(= Bull Dog) を含んでいます。この点でまずタニノギムレットがアメリカ系の血と相性がいいと考えられます。もちろん 一般的に必要と考えられているアメリカ系の血Man o' WarやBlack Toney(Blue Larkspur)、Ultimus、Discovery、Mumtaz Mahalもギムレットの父母内にきっちりと押さえています(アメリカ 系と相性が良いと早い時期からのスピード勝負に有利)。ちなみにギムレットはファミリーライン上にMah Mahal-Mumtaz Mahal(日本的スピード・切れの源!)を持っているという大きな強みもあります。つまりNasrullahとMahmoud の結合の良さにもつながります。

そして二つ目は、産駒内5代血統内に主導を乱すような余計な血をほとんど持たないということです。 Northern Dancerはもちろん、Raise A Native、Princequillo、Bold Ruler、Backpasserも持っていません。Grey Sovereign も6代目以降です。同系の種牡馬ナリタブライアンはNorthern Dancerを持っていましたし、グラスワンダーは前二項Northern DancerとRaise A Nativeを持っています。

そして三つ目が、サンデーサイレンスやジョリーズヘイロー、A.P.Indy、Caerleon牝馬に対して血の集合によりHail to Reasonが、フォーティナイナーや ジェイドロバリー、Gone WestやFappiano、Woodman、Miswaki、Crafty Prospector、その他Quiet Americanやティンバーカントリー、ヘクタープロテクターなどのMr.prospector系牝馬に 対してNashuaが、デインヒル牝馬に対して伴性血統Graustarkが、スターオブコジーンやビワハヤヒデ牝馬に対しては血の 集合によりCaroが、その他AlydarやCapote、ルション、リヴリア、クリスタルグリッターズ牝馬等母内5代目のNasrullah ときっちりと主導を形成し強調することができます。

多くの活躍すると思われる上級馬が形成する割合はおよそ、Hail to Reason(又はTurn-to)主導型40%、Nashua主導型25%、Nasrullah主導型20%、 Graustark主導型10%、Caro(又はフォルティノ)主導型5%位なのではないかと今のところみております。そしてもちろん強調されるHail to Reason やNashuaもSir Gallahad(= Bull Dog)を含んでおります。またその場合、6代目以降でサポートするであろうRomanやNasrullah、 MahmoudやSickle(=Pharamond)、Native Dancer、Relic、Mah Mahalといった血もクロスしやすく、スピードを引き出しやすいと思われます。

以上の観点からタニノギムレットは使いやすくて確率の高い、優秀な種牡馬になる可能性が高いです。特にサンデーサイレンス牝馬やミスプロ系牝馬との配合は、もはや反則といってもいいほどの好相性を示す 。またフジキセキ牝馬の場合Prince Rose、Rialtoのスタミナ、Eight Thirty、War Relicのスピードを押さえ相性が良いはずです。 ランダムに配合シミュレーションを行っても、 ○や◎が続出しますし、実際牝馬と交配された配合も好配合が多いです。スピードや切れといった日本の芝適正で弱みを見せる父ブライアンズタイム(種牡馬魅力度A)。よりもずっと上でありましょう。 神の領域である種牡馬サンデーサイレンス(種牡馬魅力度S)。が亡くなったのは残念ですが、次期社台をそして日本をリードしていく存在として(サンデーサイレンスの領域には達しないでしょうが)現在日本で 繋養されている種牡馬では最も魅力的な種牡馬ではないでしょうか。種牡馬魅力度A。

※参考:I理論久米氏によるギムレット産駒(種牡馬ギムレット)の評価
出典 評価 コメント
血統クラシックロード
2006〜2007
年版より
 ○   ここ数年の繁殖牝馬には、Northern Dancerをはじめ、Mr.Prospector系、そしてサンデー
サイレンスにより、Hail to Reason系の血が急激に浸透している。そうした時代の趨勢を考慮
した場合、Northern Dancer、Mr.Prospecetorを含まない種牡馬というのは、おのずと需要が生
じてくるが、タニノギムレットはそうしたタイプの種牡馬となる可能性を秘めている。
 ただし、ぜひとも活用したいのが、RibotとSea Birdの血で、この血が生かせるか否かが、
オープン馬と条件馬の分岐点になる可能性が高い。 〜(中略)〜 今年の新種牡馬の中でアベ
レージ上位となれる可能性が高いのはタニノギムレットという結論になる。
  ※評価について: ○→期待できる △→普通 ×→期待できない



その他 留意しておきたい種牡馬


ディープインパクト:Northern Dancerを4代目に持ち欧州比率が高いので、タイプとして強いて言うならば 過去SS系種牡馬の中ではスペシャルウィークが一番近い。とは言えスペシャルウィークよりも欧州系のまとまりがあり、Nasrullahはないが(スペシャルウィークもない)欧州系スピードFair Trialを母内に複数持つの でスピードも引き出せる。Northern Dancerの中間断絶で全体をリードし、NearcoやAlmahmoudをまとめるというパターンがほぼ9割を占めると思われ、その際位置・配置の観点から、相手の繁殖牝馬内のNorthern Dancer の位置は3代目、つまり産駒内では5×4がよい。これが4代目つまり5×5だと中間断絶の弱さに伴い主導が不明確となり上級馬輩出の確率が大幅に落ちるでしょう。
 ウィークポイントはまず良血サンデー牝馬と配合できないこと。それからBusted及びQueen's HussarがFair Trialを除くと比較的マイナーな血で構成されている為、この欧州系スピードのFair Trialをクロスできないと、 産駒がスピード不足になるばかりか、複数の弱点を派生する可能性が高くなりますので必ずFair Trialは押さえるように注意して下さい。
 配合相手としてはDanzigを含む牝馬、特にデインヒル牝馬が最適と思われる。また父トニービン母父ノーザンテーストという牝馬もよい。芝中距離向きで、まとまりがあるので反応も比較的良い方だと思われる。 サンデーサイレンスやタニノギムレットには及ばないかもしれないが、非常に楽しみである。種牡馬魅力度B。

キングカメハメハ:前述の通り期待している種牡馬の一頭だが、不安点も少なからずあるのでここではそれに触れてみたい。 自身Northern DancerをNureyev及びトライマイベストにより4代目そしてNijinskyにより6代目に既に3つ持つ。まずこの世代ズレがやや気になる。そしてNureyevやNijinskyは比較的クロスしやすいもののあまり効果のないクロスで あり(むしろマイナス)配合の幅をやや狭めている。次にMr.prospectorを除くとほぼ欧州系の血で構成されスピードの血が少ないことから産駒の開花が遅かったり、日本の芝マイル〜中距離ではズブさが目立ち切れが出難いかもしれません。あと軽微 ではあるがProve Out及びSanta Quillaに弱点を派生しやすいので注意が必要。
 以上のようなウィークポイントを持つことから父Kingmamboに比べれば劣る可能性が高い。だが配合されている牝馬の質はディープインパクトに劣らないし、ギムレット同様サンデーサイレンス牝馬と交配できるという点は魅力である。 相性の良い繁殖牝馬の父は、ダンシングブレーヴやDeputy Minister等、Northern Dancerを3代目に持つノーザンダンサー系か、父サンデーサイレンス母父ノーザンテーストという牝馬 が良いと思われ、その配合としてはNorthern Dancerの5・5・7×4の中間断絶にNearcoやNative Dancer、Almahmoud(サンデー牝馬のみ)を集合させるという形態である。

クロフネ:Northern Dancerを含む牝馬との交配では、Northern Dancer−Nearctic という流れを形成できるため相性は良いです。その際血の位置などから、産駒の母系にあるNorthern Dancerは4代目が好ましいと考えられます。例えばStorm Cat牝馬やデインヒル牝馬 などです。(アンバーシャダイやダンシングブレーヴ牝馬等在日系除く)
但し別のポイントとして実際数多く交配されているサンデーサイレンス牝馬との配合はやや気をつけなければなりません。この配合は仮に母にNorthern Dancerを持っていた場合(無ければ特に問題ありませんが)、 影響力の弱くないHail to Reason6×4が必然的に発生し、主導を乱す等兼ね合いが問題(勝ち馬率の低下や成長力の阻害)となってきますので留意しておいて下さい。 またDeputy Minister内Buntry's FlightやClassic Go Go内Pompiliaに高い確率で弱点ができやすので、特に注意が必要だと思います。
Bold RulerやNearcticなど全体的な血の質としてスピード持続型だと判断致します。ですので産駒が成長するにかけてダートの適正がより高くなると思われます。個人的に松国厩舎出身ということもあり応援しております。種牡馬魅力度C。





キーポイントとなる血

ここでは種牡馬タニノギムレットを配合した際、クロスする馬について
それがどのような馬であったのか、またどのような効果があるのかを紹介しています。

〜主導系〜

Hail to Reason

1958年生。アメリカ2歳チャンピオン。戦績は2歳時のみ出走して18戦9勝。デビューは2歳の1月だったが初勝利は4戦目。夏に入ってから活躍、トレモントS(D5.5F)、グレイトアメリカンS(D5.5F)、サンフォードS(D6F)、サプリングS(D6F)を連勝する。他にも、トラックレコードで優勝したホープフルS(D6.5F)は2着馬に10馬身の大差をつけ、ワールズブレイクランドS(D7F)でも4馬身差をつけて優勝した。しかし、調教中に骨折しそのまま引退となった。2歳途中で18戦を消化したあたりのタフさは母譲りか。種牡馬としても、初年度産駒から活躍馬を輩出し、1970年にはボールドルーラーのリーディング8連覇を阻止してリーディングに輝いた。種牡馬として成功し、ヘイローやロベルトを輩出。短〜中スピード型。

Turn-to

1951年生。2〜3歳時にアメリカで出走して8戦6勝。当初からの評判馬で、2歳時は3勝(サラトガスペシャル(D6F/ただし、ポーターハウス(Porterhouse)の降着による繰上げ優勝)、ガーデンステートS(D8.5F)など)をあげ、ポーターハウスともどもフリーハンデトップにランキングされた。明け3歳もフラミンゴSなど3連勝してクラシックの有力馬と目されたが、生来、脚部に爆弾を抱えていた馬であり、本番の直前に故障(骨折)し引退。種牡馬としてはコンスタントな活躍ではないにしろ、活躍馬を多く輩出した。短スピード型。

Nashua

1952年生。2歳時は、気の悪さや不利などで敗れることはあったが、連対を外すことなくホープフルS、フューチュリティSを勝利、2歳チャンピオンとなった。  3歳になって、Kダービーへのステップを3連勝し、ダービーでは本命に推されたが、Swapsに敗れてしまう。その後Swaps不在の2冠を圧倒的なパフォーマンスで制覇、ドワイヤーS、アーリントンクラシックも勝利。続くSwapsとのマッチレースでは、砂適正とSwapsの状態が万全でなかったこともあって、6馬身ちぎり捨てる。ジョッキークラブ金杯にも勝って、シーズン収得賞金記録を塗り替え、年度代表馬に輝いた。 この年の末に、オーナーが夫人に射殺されるという事件が起こり、セリにかけられたNashuaには、史上初めて100万ドルの値が付いた。  4歳時は、ドワイヤーS、トボガンH、グレイラグH、サバーバンH、モンマスHに勝ち、ジョッキークラブ金杯は米レコードで連覇、史上2頭めの100万ドルホースとなり、Citationを抜いて世界の賞金王にもなった。通算30戦22勝2着4回。 種牡馬としても成功を収め、牝馬チャンピオンShuveeを始め77頭のステークスウィナーを出した。ブルードメアサイアーとしても優れ、122頭のステークスウィナーがおり、中にはMr. ProspectorやRobertoも含まれる。中スピード型。

Nasrullah

1940年、馬主でもあるHis Highness The Aga Khan アガ=カーン殿下が自ら生産して愛国に生まれた。Frank Butters フランク・バタース師に預けられ、2・3歳時英国で走り通算成績10戦5勝・2着1回・3着3回。 主な勝ち鞍は英チャンピオンS(芝10F)、コヴェントリーS(芝6F)、グレートブラドリーS(芝6F)、チャタリスS(芝8F)、ケヴェナムS(芝10F)。 父はFederico Tesio フェデリコ・テシオ氏の「最高傑作」14戦14勝の伊ダービー馬Nearco、母はMumtaz BegumでSainfoinの5×5のクロスを持ち全妹にジュライS勝ちのRivazがいる。甥にRoyal Charger、従兄弟にMahmoudがいる。この馬自身、素晴らしい快速馬だった そのスピードは仔達にも受継がれ 近代スピード競馬の祖と言われる ただし激しい気性難も有名。短スピード型。

Caro

生涯成績19戦6勝。主な勝鞍に仏2000ギニー、ガネー賞、イスパーン賞など。  種牡馬しても大成功を収めており、特に産駒のCozzene(BCマイル)からはスターオブコジーン(アーリントンミリオン、マンノウォーS)やティッカネン(BCターフ)、アドマイヤコジーン(安田記念)など多数の活躍馬が輩出されている。中スピード型。

Graustark

1963年生。全弟にHis Majesty。自身はアメリカの一流スプリンターであったが、種牡馬としては世紀の名馬Ribotのいい部分の影響を受け、豊富なスタミナと確かな底力を母系に入って発揮した。長スタミナ型。

〜サポート系〜
サポート血統として基本的にRoman、Nasrullah、Pharamondを多く含むとマイラー寄り、Native Dancer、Mahmoudは中距離、Bull LeaやHyperionは長距離よりと考えていいでしょう。

Roman

1937年生。通算40戦18勝2着5回。主な勝ち鞍は、ジェロームH、ラファイエットS、バシュフォードメイナーS、フォールハイウェイトH、ローレルS、ハイドパークS、シカゴHなど。他にブルーグラスS2着などがある。Kダービーでは6着だった。 種牡馬としては、54頭のステークスウィナーを出し、米で2歳リーディング、リーディングブルードメアサイアーになっている。代表産駒は、米2歳牡・セン馬チャンピオンHasty Road、カーターHなどを勝ったChief of Chiefs、ウッドメモリアルなどを勝ったI Will、モンマスオークス、メイトロンSなどを勝ったRomanita、ブラックアイドスーザンSなどを勝ったQueen Hopeful、アシュランドSなどを勝ったCosmic Missile、アーリントンラッシーSなどを勝ったPrincess Lygia、ブリーダーズフューチュリティなどを勝ったRoman Line、ルイヴィルHなどを勝ったTimes Romanなど。母の父としては、Roman Brother、Tom Rolf、Chieftainらを出している。短スピード型。タニノギムレットの主導となっている血である。

Bull Lea

1935年生。2歳時にはホープフルS、シャンペンSで3着。3歳になってブルーグラスSをレコード勝ちするが、三冠レースには皆勤するもKダービー3着が最高。その後ケナーS、ワイドナーH、ピムリコH、オータムHなどに勝っている。通算27戦10勝2着7回。 種牡馬としては、377頭の産駒から58頭のステークスウィナーを出し、1947−49、51、52と5度米リーディングサイアーとなった。代表産駒は、Citation、米年度代表馬Twilight Tear、Armed、Coaltown、米牝馬チャンピオンReal Delight、Two Lea、Next Move、Bewitch、米2歳牝馬チャンピオンDurazna他多数。種牡馬の父としては失敗であったが、ブルードメアサイアーとしては、Tim Tam、On-and-On、Ambiopoiseなどを出し、4度米リーディングに輝いた。中スタミナ型。日本の芝適性は減少させる傾向がる。

Sir Gallahad

1920年生。名牝Plucky Liegeの2番仔でBull Dogの全兄。Epinardという名馬が同期にいたのを始め、仏でも屈指のハイレベル世代であったが、この馬も世代を代表する1頭である。気性の荒い馬だが、人懐っこい面も持っていたという。  2歳時は5戦3勝でエクリプス賞などを勝ち、3歳ではプールデッセデプーラン、ジャック・ル・マロワ賞など4勝を上げた他、ジョッケクルブ賞で3着、ロワイヤルオーク賞で2着がある。4歳時にもリンカーンシャーH、ボワール賞、ダフニ賞などを勝って、最終戦ではEpinardを1300mのマッチレースで退けている。通算25戦12勝。 種牡馬としては、仏で2年供用された後、米に輸出された。米での初年度から3冠馬Gallant Foxを出し、1930、33、34、40と4度米リーディングサイアーに輝くなど大成功。ブルードメアサイアーとしても、1943-52の10年連続を含め、12度米リーディングとなっている。代表産駒は他に、米牝馬チャンピオンVagrancy、ジョッキークラブ金杯、トラヴァースS始め多数の重賞を勝ったFenelon、カーターHなどを勝ったFighting Fox、Kダービー馬Gallahadion、Hoop Jr.、プリークネスSなどを勝ったHigh Quest、ジェロームHなどを勝ったRoman他多数。母の父としては、米チャンピオンChalledon、米2冠馬John's Town、Kダービー馬Jet Pilotなどを出している。中スタミナ型で、いまやアメリカ系の根幹をなす血統。ブライアンズタイムの主導となっている血。

Bull Dog

1927年生。名牝Plucky Liegeの第7仔。競走馬としては特別優れていたわけではないが、ダフニ賞勝ち、ロベールパパン賞2着など、8戦2勝2着1回の成績を残した。 ちょうどBull Dogが走っている頃に、全兄Sir Gallahadのファーストクロップが米で走り出し、この馬も種牡馬として米へ購入され、1943リーディングサイアーとなるなど成功を収め、Teddyの血を広めた。産駒には、2歳戦でスピードを見せるものが多い。代表産駒は、米2歳牡・セン馬チャンピオンOur Boots、Occupy、ブルーグラスSなどを勝ち、米リーディングサイアーとなったBull Lea、フューチュリティSなどを勝ったOccupation、サンタマルガリータHなどを勝ったCanina、Kオークスなどを勝ったMiss Dogwood、アーカンソーダービーなどを勝ったTigerなど。母の父としてもTom Foolなどを出し、3度リーディングに輝いている。全兄Sir Gallahadと同じく中スタミナ型。

Sickle

1924年生。全弟にPharamond。第17代ダービー卿の生産馬。生涯戦績は2〜3歳時にイギリスで出走して10戦3勝。主な勝ち鞍は、プリンスオブウェールズS(芝6F)、ボスカウエンS(芝6F)。クラシックでの成績は、イギリス2000ギニーがアダムスアップル(Adam's Apple)の3着、エプソムダービーはコールボーイ(Call Boy)の5着。他にもミドルパークSで2着、シャンペンSで3着とトップクラスとの対戦ではイマイチだった。ダービー出走後に繋(つなぎ)を痛めそのまま引退。イギリスで1年間の種牡馬生活を経てアメリカへ。種牡馬としては、1936年と1938年にリーディングに輝き成功した。短スピード型。

Mahmoud

1933年生。通算11戦4勝2着2回。主な勝ち鞍は、英ダービー、英シャンペンS、リッチモンドS。他に、英2000ギニー2着、英セントレジャー、ミドルパークS3着などがある。 種牡馬としても、63頭のステークスウィナーを出し、1946米リーディング、1957米リーディングBMSとなるなど成功した。代表産駒は、愛3歳牝馬チャンピオンでGallant Manの母となったMajideh、米2歳牝馬チャンピオンFirst Flight、米2歳牡・セン馬チャンピオンOil Capitol、伊2歳牝馬チャンピオンDonatella、マンノウォーSなどを勝ったThe Axe、サバーバンHなどを勝ったVulcan's Forge、ブルックリンHなどを勝ったCohoes、Natalma、Cosmahの母となったAlmahmoud始め多数。母の父としては他に、Grey Dawn、Silver Spoon、What a Pleasure、Determine、Your Hostなどを出し、こちらも多くの活躍馬がいる。中スピード型。サンデーサイレンスの主導となっている血。

Native Dancer

1950年生。21戦20勝。ケンタッキーダービーが唯一の敗戦。グレイゴーストと呼ばれた伝説の馬でTV時代の到来と共にスターダムに駆け上がった、米競馬のヒーローの1頭。550kg近い馬体重を誇った大型馬。 2歳時の9連勝は、うち8戦がステークスであり、6.5fでは世界レコードタイで走った事も有る。2歳チャンピオンと同時に、Colin以来となる2歳での年度代表馬の座を手に入れた。 Kダービーの敗戦は、人々を失望させたが、その後は再び連勝街道へ。しかし、古馬との本格的な対戦の前に、脚を打撲し休養へ入ってしまい、3歳時のタイトルは、3歳チャンピオンに留まった。 4歳で復帰し、メトロポリタンHに勝利したものの、脚の故障に悩まされ、結局この年3戦したのみで引退。しかし、その印象的なパフォーマンスから、古馬チャンピオン・年度代表馬に推された。通算22戦21勝2着1回で、他にフューチュリティS、ホープフルS、プリークネスS、ベルモントS、トラヴァースS勝ち等がある。 代表産駒は、Sea Birdの父であるDan Cupid、2冠馬Kauai King、仏チャンピオンHula Dancer、Kダービー馬Dancer's Image、2歳チャンピオンRaise a Nativeなど。 Kダービーでの敗戦や、その死亡に際しては、New York Times誌やTime誌までも大きく報じた程の、アイドルホースであった。Northern Dancerの母の父。中スピード・スタミナ型。

Hyperion

1930年生。Gainsboroughの代表産駒で、13戦9勝の英ダービー馬。 母は名牝Seleneで、半兄に名種牡馬のSickleとPharamondがいる。種牡馬になってからもその強力な遺伝力により、世界的な繁栄をみせた。 サラブレッドの根幹をなす血と言ってもよく、本質的にはスタミナに優れたステイヤー血脈で現在のトレンドに合わないせいもあり、直系としての繁栄は影を潜めているが、スピードの資質も内在しており、その血は現在でも母系に入って絶大な影響力を与えている。セントサイモンの3×4のクロスを持つ。中〜長スタミナ型。



産駒の配合一覧

実際の産駒や、交配された配合を分析しています。
注目すべき母親や、良配合と思われるものを載せています。
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現在、このコーナーは停止中です。すみません。






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