広島で放火容疑の男逮捕　「金なくイライラ」

　広島県福山市でパート従業員、広本茂さん（６１）が死亡した住宅火災の現場付近で起きた不審火で、福山東署は１２日、放火の疑いで住所不定、無職、藤井正二容疑者（４６）を逮捕した。「金も住む所もないし、イライラした思いを発散するためにやった」と供述している。

　１１日深夜の２件への関与は認めているが、広本さんが死亡した火災を含む同日未明の４件については「知らない。東京に行っていた」と話しているという。同署は４件への関与も慎重に調べる。

　調べでは、藤井容疑者は１１日午後１１時１５分ごろ、福山市紅葉町の駐車場でワゴン車の車内に火を付け、燃やした疑い。警戒中の警察官が近くにいた藤井容疑者に職務質問。火を付けたことを認めたという。

　１１日午前０時２５分ごろには、広本さんが住む集合住宅から出火し、焼け跡から広本さんの遺体が見つかった。その後、明け方までにミニバイクなどが燃やされる不審火が３件連続した。