旧採点から新採点システムに意向するきっかけはソルトレイク五輪のペア競技のジャッジの不正が原因だった。当初の目的は不正防止が最大の理由で、演技を細かく得点化することで不正が行われる余地を残さないことだった。誰もが納得する順位を決定するためのルール変更と言うことだった。
ただ、最近の新採点システムの採点は、選手や観客を納得するにはあまりにもかけ離れたものになってしまった。
特に今季の採点に疑問が沸くことが多い。観客が感じる演技と得点との差があまりに大きすぎる例が少なくない。
この大きな要因は回転不足認定が厳しく判定されることだ。以前にも言及したが回転不足の基準が変更されていないのに突如として今季は厳しく判定されるようになったと思われる。
ＮＨＫ杯では昨季なら認定されていたと思われるレベルの真央の二回目に跳んだ3Ａが回転不足判定された。グランプリファイナルでは安藤がフリーでダブルループを２つダウングレードされるにわかに信じがたい判定を受けた。国内大会の採点もこの流れに沿ったものになっている。記憶に新しい全日本でも厳しい判定に見た目と得点の大きな乖離があることに戸惑うこともたびたびあった。
国際スケート連盟は「難度が高くても不完全なものより難度が低くても完全なもののほうが評価されるべき」という見解だ。この見解は一見正論であるように思える。が、その見解が得点に反映しているものとは思えないケースがある。
たとえば、3Ａの基礎点は8.2で回転不足判定を受けダブルアクセル認定を受けると一気に3.5まで下がる。さらにそこからＧＯＥでマイナスされる。
不完全な3Ａよりクリーンに跳んだ2Ａのほうが点数が出るのは一見正論のように思える。だが２フットやステップアウトのランディングをミスした2Ａと、ほぼクリーンに降りたように見える回転不足認定3Ａが同じような点数になる。両方とも不完全ではあるが見た目の印象には大きく異なる。もちろん技術的にも差があるはずだ。にもかかわらず点数が変わらないというのは、どう考えてもおかしい。
一見クリーンに見える演技よりもステップアウト連発の演技のほうがより高い点数がでるようなことが起きるのもそういった理由がある。そこに大きな矛盾がありスケート連盟が言うことの整合性があるとは思えない。
多くの人が指摘するように二重減点に問題があるように感じる。
そもそも回転が足りているか不足しているかの判定は、ビデオのリプレーを導入しているとはいえ、非常に微妙でスペシャリストや選手によって判断が違うことが多々あるように見えるのはより大きな問題だ。さらに回転不足のルール変更が無い状況で突然厳しく判定されるようになった説明もなされていない。これでは納得できるはずはない。
エッジエラー判定にも大きな問題がある。今季は！が導入されＧＯＥのマイナスに幅が設けられるようになった。それでも多くは-1〜-2に留まる。
エッジエラーはルッツ・フリップのテイクオフのエッジが正しくないということで明らかに種類が違うジャンプを跳んでいることになる。国際スケート連盟は回転不足認定では「完全なものが評価されるべき」と言いながら、回転不足認定のほうが失う点数がより大きいことに整合性があるのだろうか。さらに、その判定さえ一貫性がないのだから選手や観客が混乱するのは当然だ。
いまさら旧採点に戻せとは言わない。実際にそれは非現実的であろう。
ではどのようなルールがいいのか？
より公平性を追求するならば、やはり回転不足の二重減点をなくすべきだ。選手が３回転をトライしたらスペシャリストはそのまま３回転判定をすれば良い。そして回転不足かどうかの判断はジャッジに任せればよい。それをＧＯＥで反映したほうがより公平なものになるだろう。百歩譲って回転不足判定が継続されてもＧＯＥでの二重減点はなくすべきだろう。微妙な回転の場合はむしろ加点をつけるほうが選手たちも納得するだろうし、観客が見る演技と実際の得点の乖離は是正されるようになると思う。
エッジエラーはザヤックルールを適用すれば良い。仮にフリップ２回 フルッツ１回を跳んだ場合は、三回目のフルッツをノーカウントにすればいい。選手は自分のエッジエラーを認識しているだろう。ならば最初からプログラムに入れなくなるようになり、スペシャリストのエッジエラー判定の負担も軽くなり、当然ミスジャッジも少なくなるだろう。
試合では僅差の争いになることが多い。実際にワールドも二年連続で僅差の争いになった。日本選手権は３位から５位まで1.46の僅差だった。回転不足どころかスピンのレベル認定一つで順位が大きく変わるほど僅差だ。
３位の安藤は世界選手権に選出され、５位の中野は４大陸選手権の選考さえ漏れる天と地ほどの差がでる残酷なものだ。だからこそ、より納得がいくルールの元ジャッジのより完璧な判断が求められる。採点競技の順位付けが難しいのは分かる。だが何よりも多くの選手たちやファンを納得させるためには矛盾があるルールの変更が急務であろう。
このまま観客が感じるものと実際の得点の乖離の是正がなけらば、フィギュアスケートの競技からファンが離れる危機に陥るだろう
選手にとってもファンにとっても裏切り行為の不正を防止のための本来の目的のルール変更がフィギュアスケート人気自体の危機を招くなら、一連の流れは、本来の目的から大きく逸脱しているように感じる。
ただ、最近の新採点システムの採点は、選手や観客を納得するにはあまりにもかけ離れたものになってしまった。
特に今季の採点に疑問が沸くことが多い。観客が感じる演技と得点との差があまりに大きすぎる例が少なくない。
この大きな要因は回転不足認定が厳しく判定されることだ。以前にも言及したが回転不足の基準が変更されていないのに突如として今季は厳しく判定されるようになったと思われる。
ＮＨＫ杯では昨季なら認定されていたと思われるレベルの真央の二回目に跳んだ3Ａが回転不足判定された。グランプリファイナルでは安藤がフリーでダブルループを２つダウングレードされるにわかに信じがたい判定を受けた。国内大会の採点もこの流れに沿ったものになっている。記憶に新しい全日本でも厳しい判定に見た目と得点の大きな乖離があることに戸惑うこともたびたびあった。
国際スケート連盟は「難度が高くても不完全なものより難度が低くても完全なもののほうが評価されるべき」という見解だ。この見解は一見正論であるように思える。が、その見解が得点に反映しているものとは思えないケースがある。
たとえば、3Ａの基礎点は8.2で回転不足判定を受けダブルアクセル認定を受けると一気に3.5まで下がる。さらにそこからＧＯＥでマイナスされる。
不完全な3Ａよりクリーンに跳んだ2Ａのほうが点数が出るのは一見正論のように思える。だが２フットやステップアウトのランディングをミスした2Ａと、ほぼクリーンに降りたように見える回転不足認定3Ａが同じような点数になる。両方とも不完全ではあるが見た目の印象には大きく異なる。もちろん技術的にも差があるはずだ。にもかかわらず点数が変わらないというのは、どう考えてもおかしい。
一見クリーンに見える演技よりもステップアウト連発の演技のほうがより高い点数がでるようなことが起きるのもそういった理由がある。そこに大きな矛盾がありスケート連盟が言うことの整合性があるとは思えない。
多くの人が指摘するように二重減点に問題があるように感じる。
そもそも回転が足りているか不足しているかの判定は、ビデオのリプレーを導入しているとはいえ、非常に微妙でスペシャリストや選手によって判断が違うことが多々あるように見えるのはより大きな問題だ。さらに回転不足のルール変更が無い状況で突然厳しく判定されるようになった説明もなされていない。これでは納得できるはずはない。
エッジエラー判定にも大きな問題がある。今季は！が導入されＧＯＥのマイナスに幅が設けられるようになった。それでも多くは-1〜-2に留まる。
エッジエラーはルッツ・フリップのテイクオフのエッジが正しくないということで明らかに種類が違うジャンプを跳んでいることになる。国際スケート連盟は回転不足認定では「完全なものが評価されるべき」と言いながら、回転不足認定のほうが失う点数がより大きいことに整合性があるのだろうか。さらに、その判定さえ一貫性がないのだから選手や観客が混乱するのは当然だ。
いまさら旧採点に戻せとは言わない。実際にそれは非現実的であろう。
ではどのようなルールがいいのか？
より公平性を追求するならば、やはり回転不足の二重減点をなくすべきだ。選手が３回転をトライしたらスペシャリストはそのまま３回転判定をすれば良い。そして回転不足かどうかの判断はジャッジに任せればよい。それをＧＯＥで反映したほうがより公平なものになるだろう。百歩譲って回転不足判定が継続されてもＧＯＥでの二重減点はなくすべきだろう。微妙な回転の場合はむしろ加点をつけるほうが選手たちも納得するだろうし、観客が見る演技と実際の得点の乖離は是正されるようになると思う。
エッジエラーはザヤックルールを適用すれば良い。仮にフリップ２回 フルッツ１回を跳んだ場合は、三回目のフルッツをノーカウントにすればいい。選手は自分のエッジエラーを認識しているだろう。ならば最初からプログラムに入れなくなるようになり、スペシャリストのエッジエラー判定の負担も軽くなり、当然ミスジャッジも少なくなるだろう。
試合では僅差の争いになることが多い。実際にワールドも二年連続で僅差の争いになった。日本選手権は３位から５位まで1.46の僅差だった。回転不足どころかスピンのレベル認定一つで順位が大きく変わるほど僅差だ。
３位の安藤は世界選手権に選出され、５位の中野は４大陸選手権の選考さえ漏れる天と地ほどの差がでる残酷なものだ。だからこそ、より納得がいくルールの元ジャッジのより完璧な判断が求められる。採点競技の順位付けが難しいのは分かる。だが何よりも多くの選手たちやファンを納得させるためには矛盾があるルールの変更が急務であろう。
このまま観客が感じるものと実際の得点の乖離の是正がなけらば、フィギュアスケートの競技からファンが離れる危機に陥るだろう
選手にとってもファンにとっても裏切り行為の不正を防止のための本来の目的のルール変更がフィギュアスケート人気自体の危機を招くなら、一連の流れは、本来の目的から大きく逸脱しているように感じる。
一刻も早くこのおかしなルールを改善してほしい・・！