MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

【主張】成人の日 危機にこそ若い力発揮を

2009.1.12 03:27
このニュースのトピックス主張

 きょう12日は成人の日である。急速な景気悪化のなか、就職や進学、暮らしなどで不安を抱えている新成人も多いのではないか。

 厳しい時代だからこそ、成人となった意味をかみしめ、難局に打ち勝つ気概を新たにしてほしい。

 各地で催される成人式には昭和63年生まれのほか、平成元年生まれの新成人が初めて参加する。

 平成に育った若者たちは、小中学校時代からゆとり教育を受けてきた世代でもある。

 社会が変化しても自分で考え、活躍できる個性や意欲が期待されてきた。しかし、ゆとりや個性重視がはき違えられ、「ゆとり世代」といえば、物を知らない独りよがりの若者たちの代名詞にもなっている。

 この世代へのアンケートでは意欲に欠けるなど気になる結果が多かった。米国や中国、韓国の若者と比べ、責任の重い立場につきたくない、のんびり暮らしたい−という傾向が強いといった意識調査の結果もある。

 幼いころからインターネットやゲームなどに親しみ、実体験不足やコミュニケーション下手も心配される。その一方で情報機器の活用に慣れた世代だ。

 自分たちの得意分野を積極的に見いだし、心棒となるものを持ってほしい。そのために知識、教養を深め、心を鍛える。未来は限りなく広がっている。

 本紙大阪本社版の新年連載で、今年20歳になる「平成世代」の若者たちの話が載った。この世代ならではの発想で、夢中になって取り組む世界を持っている。

 囲碁で最年少八段の若者は「答えがないからこそ、自分の世界を作っていける」と盤上の魅力を語っていた。囲碁を知ったのは父親が買ってきたゲームソフトがきっかけという。

 太陽エネルギーを利用するソーラーカー製作に参加する大学生は、小さいころから環境問題の話を聞いて育った。「逆に新しい技術やアイデアを生かすチャンスにしたい」。変化する社会環境が挑戦の舞台でもある。

 ものづくりの分野では団塊の世代の大量退職などで継承が懸念されている。囲碁界では韓国、中国の棋士たちの活躍が目立つというが、海外のライバルの台頭は囲碁の世界ばかりではない。

 危機や激変のなかでこそ君たち若い力が期待されている。

PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2009 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。