岡山放送局

2009年1月11日 21時48分更新

刀の打ち初め式


日本刀の産地である岡山県瀬戸内市で、新春恒例の刀の打ち初め式が行われ、古式にのっとった刀づくりが披露されました。

瀬戸内市長船町の「備前おさふね刀剣の里」では、刀づくりを行う鍛刀場に刀鍛冶などの職人10人余りが集まり、はじめに無事故と精進を願う神事が行われました。

続いて、刀の打ち初めが行われ、刀鍛冶たちが「玉へし」と呼ばれる古式にのっとった刀づくりの最初の工程を披露しました。

「玉へし」は、砂鉄からできた鉄の塊「玉鋼」をたたいて薄くのばす作業で、刀鍛冶たちはふいごで風を送って「玉鋼」を熱すると、大鎚をすばやく振り下ろしていました。

11日はこうした作業を訪れた人が体験する機会も設けられ、刀鍛冶の指導を受けながら重さがおよそ8キロもある大鎚を振り上げて「玉鋼」に打ちつけていました。

打ち初め式に参加した刀鍛冶の1人は「気の引き締まる思いがします。これからも理想とする刀づくりにまい進します」と話していました。