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政治
渡辺氏、離党を決意 麻生政権に痛手(1月12日 05:00)自民党の渡辺喜美元行政改革担当相は十一日、同党を離党する決意を固めた。十三日に同党本部に離党届を提出する。渡辺氏の決断は、麻生太郎首相に距離を置く同党議員にも少なからぬ影響を与えそうだ。二〇〇九年度予算案を成立させるなどで景気対策を確立し、春以降の解散を模索する麻生政権にとって、大きな痛手となる。 渡辺氏は五日、〇九年度からの国家公務員人件費の二割カットや、各省による天下りあっせんの首相による承認と「渡り」あっせんを容認した政令の撤回など七項目の要求の実現を求める麻生太郎総裁(首相)あての文書を党執行部に提出。「真摯に検討されなければ離党する」との考えを表明していた。党側はこの要求に応じないことなどから、離党を決意した。 党執行部は党内に同調者はいないとみているが、反麻生色を強める若手議員数人が離党に踏み切るとの見方もある。 渡辺氏は昨年十二月二十四日の衆院本会議で、民主党が提出した衆院解散決議案に与党でただ一人賛成するという行動に打って出た。十三日の衆院本会議での〇八年度第二次補正予算案の採決では、反対する。 決断の背景には、離党によって世論を喚起することで、〇九年度予算案や同関連法案採決の際に自民党議員の造反への呼び水とし、麻生政権を揺さぶることで解散・総選挙を前倒しさせようとの狙いもあるとみられる。 渡辺氏は今後、麻生政権に批判的な自民党の中川秀直元幹事長らとの協力関係を強めるとみられ、新党結成を模索することになる。これまでの下野新聞社の取材に対し「非常時に対応するため国会の枠を超え知事や地方議員らと連携した国民運動を考えている」などの構想を示している。 十二日に大田原市で後援会の地区代表者会議を開いて、離党を決断した経緯を説明する。
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