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政治献金:暴力団交友3社が自民3支部に192万円 大阪

 「暴力団と社会的に非難される関係にある」との大阪府警の通報に基づき、府や大阪市の公共事業から排除された府内の企業3社が05年から3年間に、自民党府内3支部に計192万円の政治献金をしていたことが毎日新聞の調べで分かった。144万円の献金を受けていた自民党府第4選挙区支部の中山泰秀支部長(衆院議員)は「府警の通報を報道で知り、問題のある企業との認識はあったが返金などの対応をしていなかった」と説明。暴力団など反社会的勢力を排除しようとする政治家の意識の有無が問題となりそうだ。

 3社は、警備会社「三友セキュリティサービス」(大阪市浪速区)と関連会社「アビエスコーポレーション」(堺市西区)、土木建設会社「阪本工営」(同)。

 05~07年の3支部の政治資金収支報告書によると▽三友セ社とアビエス社は毎年、自民党府第4選挙区支部に各24万円▽三友セ社は07年、自民党府堺市第12支部(支部長、馬場伸幸・堺市議)に12万円▽阪本工営は毎年、自民党府大阪市住之江区第2支部(同・東徹府議)に12万円--を献金した。3支部とも「献金を受けた時点で暴力団との関係は分からなかった」としている。

 さらに、馬場市議は08年にも三友セ社から12万円の献金があり、東府議は03、04年にも阪本工営から各12万円の献金を受けたという。ともに毎日新聞の指摘を受けた後の08年末から09年にかけ、さかのぼって返金した。両議員は「府警の通報を知らなかった。取材を受けて知り速やかに返金した」と説明。中山議員も「返金を検討する」としている。

 阪本工営については、経営者の男(67)が08年5月に暴力団組員らと共謀し、堺市の解体業者に下請け参入を強要したとして逮捕、起訴されたことを受け府警が7月、府などに通報。三友セ社とアビエス社も11月、暴力団との交友が明らかになったとして通報されている。その中で、府警は3社の経営者らが07年、山口組幹部組長らと組幹部主催のゴルフコンペに参加するなどしていたと認定していた。【花牟礼紀仁】

 ◇関係判明で返金を

 ▽政治資金に詳しい岩井奉信・日本大教授(政治学)の話 事前チェックが難しいなら、暴力団との関係が明らかになった時点で速やかに返金し政党の姿勢を明確にすべきだ。

毎日新聞 2009年1月12日 2時30分

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