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【千葉】手口巧妙化『振り込め詐欺』 防止策 追いつかず2009年1月10日 県警は九日、県内で昨年中に発生した振り込め詐欺事件の認知件数(速報値)を発表した。総件数は、前年比百九十二件増の千四十四件と大きく増加。被害総額も同三億三千三百万円増の十九億九千二百万円となった。県警は昨年、緊急対策本部を設置するなどして対策を強化したが、犯行の手口は多様化、巧妙化しており、防止策が追いつかないのが実情だ。 県警捜査二課によると、総件数の内訳は「おれおれ詐欺」六百六十六件、「架空請求詐欺」五十三件、「融資保証金詐欺」四十件、「還付金等詐欺」二百八十五件という。前年比で「融資保証金詐欺」を除くすべての詐欺事件が増えている。 県警は昨年、振り込み現場となる現金自動預払機(ATM)周辺の警戒を強めたが、日本郵便の定形小包郵便「エクスパック」やバイク便などを使って現金をだまし取る「非ATM型」の犯行が増加。犯人側は捜査の網をかいくぐり、手口を巧みに変えている。 一方、今月に入り、警察官をかたり、金融機関の口座番号や暗証番号を聞き出そうとする不審電話が相次ぎ、六十九件の届けがあったことも分かった。 警察官を名乗った上で「犯罪者を捕まえたら、あなたの名義の口座を持っていた」などとうそをつき、口座番号や暗証番号を尋ねる手口で、柏市の無職女性(69)がキャッシュカード三枚をだまし取られた上、現金約三百万円を引き出される被害に遭った。 県警は「警察が電話で口座番号や暗証番号を尋ねることは決してありません」と注意を呼び掛けている。 (竹内章)
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