08年に県内で発生した振り込め詐欺の被害は427件(前年比55件増)、被害総額は約5億7500万円(同約1億2900万円増)に上り、ともに前年より増えたことが県警のまとめで分かった。被害総額は統計を取り始めた04年以降2番目に多く、減少を続けていた件数も初めて増加に転じ3番目の多さとなった。
県警のまとめによると、振り込め詐欺のうち「オレオレ詐欺」の被害件数が前年比1・6倍の112件となり、総額も同1・5倍の2億2000万円と急増。昨年後半から「株で損をした」などとだます手口が増えたほか、警察官などを名乗って電話した後に自宅を訪問してキャッシュカードをだまし取る新手の手口が目立ち始めたのが特徴だ。
架空請求は振り込め詐欺のうち最も被害件数が多く、前年比約1・2倍の123件。被害総額も同1・4倍の約2億200万円に達した。融資保証金詐欺は同3割減の134件約9400万円。昨年2~5月に集中して発生した還付金詐欺は同6倍の58件約5900万円に上った。【岡田英】
毎日新聞 2009年1月11日 地方版