乳がんの女性を取材したドキュメンタリーの書籍化。
TBSのイブニング・ファイブという番組だそうだ。
長島千恵さん。享年24歳。
カラーコーディネーターになりたかった女性。
その資金を貯めるためにコンパニオンのアルバイトをしていた。
その仕事で、彼女は太郎さんという男性と知り合います。
デートをして、太郎さんは知恵さんに告白をします。
千恵さんの答えは、「待って。」
彼女はそのとき、
胸にできたしこりの検査結果を待っていたのです。
3週間後、太郎さんが答えを聞こうとすると、
千恵さんは泣き出してしまう。「実は私…乳がんなの」
予期せぬ答えでしたが、太郎さんは励まします。
「病気を治そう。俺も協力するから」
国立がんセンターに入院し、抗がん剤、放射線治療、手術など、
治療は進んでいく。
彼女も、副作用に泣いたりしながらも、
持ち前の明るさでがんばっている。
髪が抜けた夜は恋人のそばで泣き、
でも次の日はカツラを買いに行って、
おしゃれなものを3つも買ってくる。
将来は結婚することを夢見ている普通の娘さんというのが、
もうなんというか、残酷すぎて重い。
約半年後、肺がんが見つかる。再入院。
若いため、がんの進行が早く
肺に転移してしまったのだ。
辛い治療の日々を送るが、回復の見込みはない。
千恵さんの父と叔母は、
千恵さんの余命を「月単位で考えてください」という告知を受ける。
一年でも、半年でもなく一月の長さで考えてくれ、
ということだ。
千恵さんには誰もそのことを告げなかった。
でも、千恵さんはうすうす気がついていたようだ。
その当時、千恵さんが太郎さんにこんなメールを送っている。
「たろちゃん、ちえ生きたいよ…。助けて、怖いよ」
医療が施せることがなくなって、千恵さんは自宅療養となる。
その頃、友人の桃子さんはあることの計画をたてていた。
千恵さんの夢、ウエディングドレスを
着せてあげたいと思ったのだ。
時間がない。そのため、対応してくれる式場も少なかったが、
なんとか見つけた教会で
とうとう千恵さんはウエディングドレスを着ることができた。
その日、親戚や友人が集まり、
恋人の太郎さんはタキシードを着て千恵さんの横に立った。
千恵さんが欲しいと以前言っていた、
シャネルの指輪を贈ることもできた。
表紙のきれいな花嫁の写真は、その日の千恵さんの姿だ。
千恵さんは言う。「明日が来ることは奇跡」だと。
ああ。自分の生活を見直してしまう。
この世の中からこんな病気が消えてしまえばいいと心から思う。
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