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スポーツ人物館〈年男年女編〉

水の王者に「挑戦」 藤井拓郎(競泳)

2009年1月6日

写真練習で笑顔を見せる藤井拓郎(コナミ)=遠藤真梨撮影

 北京五輪で隣のレーンを泳いだフェルプス(米)の残像が、今でも脳裏に焼き付いている。

 400メートルメドレーリレー、バタフライの第3泳者だった。「ターンで抜かれたけど、泳ぎの部分は大差ない。むしろ僕の方がよかったくらい」。食らいつき、初めての国際大会で自信と銅メダルを手にした。

 早大4年だった07年、学生選手権で200メートル個人メドレーを制するまで主大会のタイトルがなかった。就職活動中には北京五輪で競技生活に区切りをつけようと思ったこともあった。

 今は目線をロンドン五輪にはっきりと向ける。新年の抱負は「チャレンジ」。「守りに入っていいレベルじゃない。現状より上を目指すため、積極的になんでも取り組みたい」

 北京でのリレー後、米国チームに率先して握手を求めた北島康介(日本コカ・コーラ)に便乗し、フェルプスと握手した。「こういうあこがれがあるから水泳を楽しめる部分もある」。ロンドンまで、水の王者との距離を縮める戦いが続く。(阿久津篤史)

    ※

 ふじい・たくろう 85年4月21日、大阪府生まれ。早大卒、コナミ所属。北京五輪の100メートルバタフライは51秒50で6位。小学生の時は将棋クラブに入っていた。184センチ、75キロ。

    ◇

 丑(うし)年生まれの決意を聞く。

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