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アニメ「らき☆すた」効果…あの神社“萌え”大盛況

 不景気の神頼みで、今年はどの神社も初詣で客でにぎわったが、参拝客の“増加率”で間違いなく日本一となったのは、昨年大ブレークした人気アニメ「らき☆すた」の舞台で、全国のオタクたちが“聖地巡礼”などと殺到した、あの「鷲宮神社」(埼玉県鷲宮町)だ。今年の初詣で客は42万人を超え、昨年比4割増。一昨年比で実に360%増という。一部住民の不安をよそに、神社周辺は今年も“萌え景気”に沸いている。

 「今年も昨年以上の参拝客の来町を見越していましたが、ここまでいくとは予想外。行列は年越しをまたいで7時間も続きました。けれど、参拝客のマナーは非常に良く、昨年から12万人も増えたわりに混乱は一切起きませんでした」。秋葉原から発着のバスツアーまで組まれた初詣での盛況を笑顔で話すのは鷲宮町商工会の坂田圧巳さん。神社周辺の商店30軒で計7000個発売した「らき☆すた特製『キャラクター絵馬』」も、31日午後10時の発売後わずか30分で完売。年明け以降も問い合わせが殺到し、今年2月に1万個を追加発売するという。

 地元の酒店では「清酒らき☆すた」(1050円)「らき☆すたせんべい」(630円)「らき☆すた弁当」(600円)を用意。清酒250本は2日昼までに完売し、在庫はゼロに。750個仕入れたせんべいは3日昼に売り切れ、弁当も6日まで連日完売となった。店主は「『らき☆すた』サマサマだよ」と豪快に笑う。

 町中の商店に、ファンが書き残したキャラクターのイラストが飾られ、まさに「らき☆すたの町」となったが、地元住民の一部は複雑な思いを口にする。

 落ち着きを取り戻し始めた7日午後、飼い犬とともに参拝に訪れた男性(68)は、「この神社は源頼朝が武運長久を祈ったことで知られる関東最古の大社。オタクのイメージばかりが先行してしまうのはどうも…」と不安顔。家族で祈祷を受けたさいたま市の男性(55)も「いい年をした男たちが『らき☆すた』のみこしを担いだりグッズを買い込む姿は正直気味が悪い」と語る。

 とはいえ、これらはあくまで少数派。神社の参道沿いに住む男性(60)は、「一昨年以降、このあたりは本当ににぎやかになりました。遠方からの参拝客は、夏祭りなどに集まる地元の若者に比べてもマナーはいいし、ゴミも必ず持ち帰る。彼らが絵馬に書き残すキャラクターのイラストも非常に華やかで、神社の名物として一般の参拝客も楽しく眺めていますよ」と話す。

 鷲宮神社の神職も「私どもの神様の下を訪れる方が増えるのはとても喜ばしい。皆さま歓迎いたしますし、地元の氏子の方々も同じ気持ちです」と言う。

 神奈川県から初めて神社を訪れたというファンの男性(21)は「知らない町を歩くことはほとんどないので、そこかしこに『らき☆すた』があふれている風景はとても新鮮。次のイベントには、ぜひ訪れたい」と話していた。

ZAKZAK 2009/01/10