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ワンコインで健康診断 フリーターらに人気 (2/2ページ)
「需要がある」と思った川添さんは、ワンコイン健診を行うための会社「ケアプロ」を立ち上げ、検査結果をスピーディーに出せるシステムを開発。継続利用者が、過去の結果をまとめて携帯電話のサイトでみられるようにも工夫した。
昨年11月にスタート。1日に15〜20人が訪れる人気ぶりで、利用者の2〜3割がフリーターだ。20年以上健診を受けていなかった利用者には、糖尿病の可能性があったため、医療機関での精密検査をすすめた。
「病院での健康診断は敷居が高いと思う人たちに利用してもらいたい」という川添さん。今後は、フィットネスクラブやドラッグストアと提携して、出張の健診サービスも考えている。
健康・医療関連の情報誌を制作、発行する横浜市のウェブ制作会社「ホットスタッフ」は昨年、医療機関と協力してワンコイン健診(500円)を始めた。
昨年1月から半年間は、皮膚科のクリニックと協力し、皮膚がんの可能性があるかどうかを診る「お肌検診」を、別のクリニックでは糖尿病検診を行った。また、4〜9月には肺検診を実施。6〜10月には1000円(ツーコイン)で緑内障検診も行った。いずれも普通に受診すると利用者負担は1000円以上かかるが、各医療機関の理解を得て割安で実現に至った。
「健康診断のハードルを低くする」(同社)のが目的のひとつ。また、会社や自治体の健康診断では、あまり診てもらえないような項目を低額で提供するのも特徴だ。
ケアプロのワンコイン健診とは異なり、医師の協力で成り立つサービスだが、500円では医師の負担が大きく、協力医療機関を探すのが難しいのが現状。そのため、「今年も続けるかどうか検討中」だという。
自治体によっては無料健診を行っているが、日時や健診の項目、年齢が限定されているケースが多い。ホットスタッフの担当者、寄金菜穂子さんは「会社などで定期健診を受けられない一般の人たちも気軽に受けられるようにするには、国が補助金を出したり、自治体が行う健診項目を増やしたりするようなことも必要だと思う」と話している。