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ステファニー&満島ひかり インタビュー『プライド』
  ステファニー&満島ひかり インタビュー
「史緒と萌のようなライバル関係は羨ましい」
 
  音大生の麻見史緒と緑川萌が、オペラ歌手という共通の夢によって互いに引き寄せられ、ライバル同士として熾烈なバトルを繰り広げながら成長していく姿を描く。「有閑倶楽部」「正しい恋愛のススメ」など、代表作を多数持つ人気漫画家・一条ゆかりの同名作を映画化。
今回は主演の史緒に抜擢され5オクターブの声域を持つポップシンガー、ステファニーさん、ライバルの萌役を演じた歌手としてのキャリアもある若手演技派女優、満島ひかりさんにお話を伺った。
 
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「自分の登場シーンが映る度に…」

満島ひかり

―― 原作を読んで感想をお聞かせ下さい

■満島ひかり(以下、満島):一条ゆかり先生の漫画が好きで、「プライド」も読んでいました。あのドロドロした感じがいいですよね(笑)。私も麻見史緒(ステファニー)の様なライバルがいたらな~、とか思います。そして私は、演じた緑川萌ちゃんの気持ちはよく分かります(笑)。 本作は一条先生の漫画家デビュー40周年記念作品でもあるので、役を頂いたときは、やった! と言うよりも ヤバイ! と、かなりプレッシャーを感じました。でも、一条先生にとっても、私にとっても「プライド」は大切な作品なので、演じる際は全てを出し切りました。

■ステファニー:私も以前から「プライド」は読んでいました。私の場合ほんとに演技が初挑戦だったので、ひかりちゃんとはまた別のプレッシャーを感じました(笑)。演じた麻見史緒はとても魅力的で、演じてみたいと以前から思っていました。 彼女は温室育ちのお嬢様で、プライドが高く完璧主義な所もあります。でもなんだかんだで、女性らしい弱さだったり、やわらかさも持ち合わせています。そして歌に対して一途な思いがあって、そういう部分に惹かれました。史緒も萌も自分が何をすべきかをキッチリ見極めて真直ぐ進む子たちなので、そこで元気も貰いました。

―― 本編を観た感想は?

■ステファニー:自分の登場シーンが映る度に緊張しちゃって、ずっと親指を噛んでました(笑)。全体的にスピード感があるストーリー展開なので、飽きずに楽しめました。お芝居もこだわったシーンはこだわったなりに出来ていたと思うので、良かったと思います。“演技が初めてだから”というのは唯の甘えで、ひかりちゃんも含めベテラン役者の方々もいるので、気を引きしめて演じました。

■満島:私は客観的に観れませんでした。でも、面白かったですよ。今までは完成した本編を観て初めて「あのシーンは、こんな風に使われたんだ」と、そこで知ることが多いのですが、今回は演じたままの姿で映っていました。なので本編を観ることで、逆に自分自身を突きつけられた感覚になりました。 金子修介監督とは何度かお仕事をさせて頂いているのですが、本作は今までの金子監督作品とは全く別で不思議な感じでした。台詞も漫画のものをそのまま使っていたりするので、そこは見所の一つですね。あと歌のシーンは素敵でした。

■ステファニー:歌のシーンいいよね~。私は主題歌にも関っていて、ラストでその曲が使われているのですが、とても嬉しかったですね。スケジュールが無い中作った曲ですが、良い曲になっていると思います。

■満島:本編を観た後2人で話したのですが、こういったライバルがいるのって羨ましいですよね。1つの事に対してブレが無くて、余計な付属品が付いてないというか。とりあえず歌なんですよ。

■ステファニー:それが分かりやすく表れたのが史緒と萌ですよね。普通は遠慮したり、 気を使ったりがあるけど、この2人はそれが全くないから(笑)。こういう人ってあまりいないし、私もこんな風になりたいなと思いました。 映画『プライド』を観て、自分のプライドは何なのか?真直ぐになる事は恥かしい事なのか?を考えて頂ければ嬉しいです。そしてこの世の中が『プライド』みたいに、もっとハングリーに過激になったら楽しいと思います(笑)。

■満島:いいよねー!(笑)。

ステファニー

■ステファニー:アメリカだと学校のキャンパスで野生的なケンカもあったし、日本では皆が良くお弁当を食べているのが、私にとってはカルチャーショックだったので。そこが日本のいい所でもあり、悪い所でもあるんでしょうね。

―― 史緒、萌を演じてみての感想をお聞かせ下さい


■満島:萌は嘘偽りの無い女の子ですよね。彼女の心境を忠実に演じれるように努力しました。彼女はすごく正直者なのですが、サバサバした正直者ではなく、ネッチョリした正直者ですよ(笑)。私だったら神野さん(及川光博)の足にしがみ付いたり、歌のコンテストの前に史緒に嫌味を言ったりはしないです。でも、そうしちゃう気持ちも分かるんですよね。

―― もし、周りに萌のような子がいたら?

■満島:私はアイドルをやっていたので、萌のような子は周りに沢山いましたよ(笑)。その体験を色々活かしました(笑)。やったり、やられたりしました(笑)。目立ちたい子の争いってちょっと特殊で、例えば隣の子より細く見えたいから、少し斜めに写ったり。自分を良く見せる術を知っている子が多いですね。一条先生もこの話には食いついてきてくれましたね(笑)。

■ステファニー:私は逆に実体験で人と真直ぐにぶつかった事がない分、萌に嫉妬しました(笑)。こんなにも真直ぐで、自分が這い上がるために何でもする人は早々いないですよ。私はそういうライバルに出会いたいです(笑)。そういう人が周りいたら是非話してみたいです。アーティストデビューして2年が経ちましたが、萌のような方はいなくて、もしこれから現れたら私にとって大きな存在になると思います。友達でもあり、ライバルでもあり。一人いたらすごく自分にプラスになりますね。 撮影のときはひかりちゃんが正にそれでした。お互い意識していた部分はあると思います。

   
    2/2 「絶対に譲れないもの」