天下り最高裁 横尾判事が依頼退官 最後の判決は
拙稿天下り年金官僚が人を裁く国で以前お伝えした社保庁長官経由の天下り最高裁判事、横尾和子氏が依頼退官しました。
福田辞任から総裁選、マリファナ力士、毒入り米がメディアを騒がしている今が、退任のチャンスと見たのでしょう。会見を拒否したのは、年金問題の責任や退職金(約2000万)のことを聞かれるからでしょうか。会見を開いて、国民に率直に述べて欲しかったです。
最後の仕事?
最後に報道された、彼女の判決(決定)
- 塩釜の女子高生殺害:無罪主張の被告、懲役18年確定へ(2008年8月29日) (魚拓)
「最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は21日付で上告を棄却する決定を出した。懲役18年とした1、2審判決が確定する。菅原被告は無罪主張していた。」
後任も行政出身
- 最高裁:判事に九州大客員教授の桜井龍子氏任命へ(魚拓)
「69年九州大法卒。70年旧労働省入省。官房審議官、女性局長などを歴任。01年に退官後、内閣府情報公開審査会委員を務め、07年4月から九州大客員教授」。
女性判事3人とも労働省出身
後任の女性も労働省出身です。女性の最高裁判事は3人目ですが、最初の女性判事高橋久子さんも労働省出身です。退官した場合は同じ分野から後任が選ばれるのが通例とか言ってますが、女性判事は厚労省の天下りポストってことですかね。
横尾さんの判例
- 最高裁判所 判例検索システム
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あとがき
後任がいつの間にか決まっていましたが、議会も通さず官僚と内閣が勝手に最高裁判事を決めるというのは、やはり異常です。日本の刑事事件の有罪率は99%、最高裁の刑事裁判の上告棄却率も99%。一方で、住基ネットの強要に違憲判決を出した高裁判事・竹中省吾氏が3日後に自殺(翌日も裁判の予定が入っており、遺書も無かった)し、その後最高裁が国の言いなりで合憲判断を確定させる。これでは最高裁自体の存在意義を疑われても仕方無いでしょう。