福本修也

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福本 修也(ふくもと のぶや、1963年5月18日 - )は日本弁護士。第二東京弁護士会に所属。東京都千代田区麹町にある福本総合法律事務所の所長。世界基督教統一神霊協会(統一教会、統一協会)の信者で顧問弁護士。元東京地方検察庁検事。

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略歴

広島県生まれ。1988年3月、東京大学法学部卒業、同年10月司法試験合格。1991年司法修習修了(43期)。同年4月、東京地検検事。1996年6月、アメリカノートルダム大学ロースクール留学(刑事法独禁法、連邦所得税法などを履修したとされる)。1997年6月、法務省民事局第4課(現商事課)局付検事。同局参事官室局付検事(成年後見制度立法担当)を経て、1999年7月、法務省刑事局刑事課局付検事(子会社の計算による利益供与罪創設の商法改正及びカード偽造対策の刑法改正の立法担当)。

検事を退官し2000年8月、弁護士登録(登録番号27721)。同じく統一教会顧問弁護士の稲見友之が所長を務める平河総合法律事務所を経て、2008年2月12日に福本総合法律事務所を開設。

業務概要

福本総合法律事務所には弁護士は福本のみ。第二東京弁護士会のホームページによると、上場企業を含む会社、学校法人医療法人などの企業団体法務(3割)、民事・商事(6割)、刑事(1割以下)を扱っており,M&Aや企業の外部調査委員なども一部手掛けている[1]

主な担当事件

  • 統一教会が当事者となった数々の訴訟で統一教会や信者、関連会社の代理人を務めている[2][3][4][5]
  • 2008年に東京地裁で霊感商法の違法性が認定された訴訟で、化粧品・健康食品販売会社「グローバルビューティー」と社長で統一教会信者の玉置祥子の代理人[1][6]
  • 2000年に東北学院大学名誉教授の浅見定雄が統一教会に好意的な宗教ジャーナリストの室生忠らに名誉を毀損されたとして損害賠償を求めた訴訟で、室生の代理人を務めた[7][8](浅見の勝訴が最高裁で確定)。
  • 大手消費者金融武富士の会長だった武井保雄らによる盗聴事件で、2003年に電気通信事業法違反の幇助容疑で逮捕された元専務、小瀧國夫の弁護人を一時務めた。
  • 2006年にコンピューター関連機器製造会社、アドテックスの民事再生手続き開始の申立代理人となった。翌年、この民事再生手続きをめぐり同社の資産を債権者の利益に反して処分したとして、元同社執行役員で元山口組系組長の下村好男や社長だった前田大作らが民事再生法違反の疑いで警視庁に逮捕されている。
  • 2007年韓国企業として初めて日本企業への敵対的買収を行ったM&FCの代理人を務めた。

統一教会への信仰

東京大学在学中、原理研究会に所属した。卒業した1988年の10月30日に韓国京畿道龍仁市の一和龍仁研修院で行われた統一教会の合同結婚式文鮮明が指名した相手と結婚(このときに結婚した信者は教団内部で「6500組」または「6500双」と呼ばれている)。合同結婚式の2日前の10月28日には司法試験の合格発表が行われており、二重の喜びとなった。

9年間の検察在職中も信者だった。東大時代、原理研究会は福本に司法試験の勉強に専念するよう指示しており、このため、統一教会が検察官になるよう奨励したとの指摘もある。

検察退職後、統一教会総務局が顧問弁護士として採用した。統一教会顧問弁護士のうち、信者は福本のみである。

第二東京弁護士会ホームページ[9]で、座右の銘として文鮮明の言葉「大義に立つ勇気の道は生涯の勝利を招く」を掲載しており[10](福本の抗議により削除)、信者であることを特に秘匿していない。

統一教会ウオッチャーの有田芳生はブログ[11]で「あちこちで暗躍する元検事の現役信者F弁護士」と紹介(福本は抗議)。その後「F弁護士」が福本であることを明記した[12]

弁護士の山口貴士もブログで「弁護士が反社会的集団(統一協会)の現役構成員(現役信者)であるといことは匿名にすべき情報ではないと考えますので、敢えて公開します」と福本の名前を明かした[13]

共著

  • 『新成年後見制度の解説』(金融財政事情研究会 、2000年)

参照

  1. ^ 「判例タイムズ」1261号>

関連項目

外部リンク