|
火事に殺人、タクシー強盗と年明け早々、暗いニュースが続くが、交通死亡事故が県内では起きていない。暗い世相のせめてもの明るさだろうが、油断は禁物である そもそも「自動車」という言葉からして、怪しげな日本語である。前に立つと勝手に開く自動ドア、衣類を放り込めば乾燥までしてくれる全自動洗濯機、コインを入れれば商品が出てくる自動販売機など、身の回りに「自動」はあふれる。が、車は、そんなものではない キーをひねって自動で動いてくれるのはエンジンだけ。発進や停止、増速や方向転換は、その都度、手や足での操作がいる。運転に神経をすり減らす「人動車」にほかならない乗り物なのだが、便利さや簡単な操作のせいで、気の緩む「自動車」の錯覚がつい生まれる それが証拠に、雪が道路に積もったときは慎重運転を心掛けるため、重大事故は減る傾向にあるという。だから、雪のない冬は要注意。さらに気を引き締めるため、一降りあってもいいのかもしれぬ 自動車と呼べるのは、遊園地のおもちゃの列車くらい。そう心して、車と付き合いたい。
|