憲法News

               2005年〜2006年               

 


          「広島県9条の会ネットワーク」(仮称)
               として新たな発展めざす
 
 「11・3 9条ピースフェスタ実行委員会」が一旦解散
 
 「11・3 9条ピースフェスタ」の実行委員会が12月16日、広島市で開かれ、26人が参加し
た。実行委員会は7000人が参加した「ピースフェスタ」を総括し、その成功を確認、会計報告
(中間)などを了承し、解散を決めた。同時に、県内に50近くある「九条の会」の連携を今後も
維持し発展させていくため、「広島県9条の会ネットワーク」(仮称)として、新たな運動の発展を
めざすことになった。
 また、2007年春には、共同で憲法九条に関する学習会を広島で開くことを確認した。
                                                ●06.12.18


          保険医協会主催 斉藤貴男さん講演会

 広島県保険医協会は1月14日、第31回定期総会記念講演会を開く。今回は「教育からみる
この国の未来」についてジャーナリストの斉藤貴男さんが講演する。会場は広島市中区のリー
がロイヤルホテル3F音戸の間。午後2時から4時まで。
 斉藤さんは、早稲田大学商学部卒、日本工業新聞記者、雑誌「プレジデント」編集者などを
経て現在フリー。「機会不平等」「カルト資本主義」「『非国民』のすすめ」「安心のファシズム」な
どの著書がある。
 参加費は無料。お問い合わせは、082−262−5424 広島県保険医協会。
                                               ●06.12.18


                      名古屋で経営者が九条の会結成

 11月26日、名古屋市の東別院会館で 「中部経営者九条の会」発足記念講演会が開か
れ、中日ドラゴンズ元社長の佐藤毅さんが「右手にそろばん、左手に九条を」と題して講演し
た。中部経営者九条の会の連絡先は次の通り。事務局TEL/FAX: 052-822-7601)。
 経営者九条の会は東京、大阪でも結成されている。                        
                                               ●06.12.18  

      
             岡山マスコミ九条の会が発足

                    平岡敬代表が記念講演 

   岡山マスコミ九条の会が12月10日発足しました。
  岡山市民会館での記念講演会には、マスコミ関係者、一般市
民ら100人を超える人で会場がいっぱいの盛況でした。
 山陽新聞、朝日新聞、山陽放送、西日本放送のOB8氏が呼び
かけたもので、代表して山陽新聞OBの則武真一さんが「戦後の原
点である不戦の誓いを肝に銘じて、平和のためにペンの力を発揮
しよう」と訴えました。続いて、広島マスコミ九条の会代表平岡敬さ
ん(写真左)が講演しました。
 平岡さんは、鋭い政権批判を続け、10月7日に射殺された著名
な女性ジャーナリスト、ロシアのアンナ・ポリトフスカヤさんの例を上
げて、沈黙しないジャーナリストの勇気と覚悟について話しました。
  また、若い時、被爆者を取材中に「なして(何で)はよう戦争をやめんかったのか」とよく言われ
た。戦前はマスコミが国策の道具として戦争を推進した。一部には軍用機献納までやった。敗
戦後「言論機関が一致して動いていれば戦争は防げたかも知れない」と反省の言葉もあった。
言論の自由は当時の占領軍から与えられたもので、ドイツと比較して新聞社自体、深刻に反
省していない。
 戦争はある日突然始まるものではない。99年の周辺事態法からはじまって通信傍受法(盗
聴法)、国旗・国歌法、有事(戦時)法制と、少しずつ少しずつ積み重ねられており、ひとつひと
つ反論する必要があるが、マスコミは非常に弱い。底が浅く、本質的な考察がないと、現状追
認で体制順応になっている。また、偏狭なナショナリズムが大きくなっている。格差の問題も戦
争への道のひとつ。今、異論を許さない風潮である。公正で豊かな社会のためのマスメディア
の努力が今こそ求められている ― 平岡さんはマスコミの奮起を強調しました。
 10日現在、同会の会員数は87人。                              (O)
                                               ●06.12.12


  全国の「九条の会」5639に
 初の「憲法セミナー開く

  「九条の会」(全国)主催の初めての「憲法セミナー」が11月25日、東京・明治大学で開かれ
800人が参加した。加藤周一さん、澤地久枝さん、辻井喬さんがそれぞれ体験を交えながら
九条の持つ意義を話した。
  セミナーでは、若者への働きかけをどうするかなどについて参加者とのやり取りも行われ、
今後、各界の著名なゲストを招いて開かれることになっている。
 この日、全国の「九条の会」が5639になっていることが報告された。
                                                                                                        ●06.12.5


                         日本国憲法が、政府に命じ続けるもの

 30日 映画 『戦争をしない国 日本』上映会

  広島映画センターによる「戦争をしない国 日本」の有料上映会が、
広島市で開かれる。
 この映画は、「日本国憲法」をテーマに、社会的な話題作を撮り続けて
きた3人の監督が構想を練り上げ、小山内美江子(脚本家)、辻井 喬
(作家) 山田洋次(映画監督)ら108人の呼びかけ人によって実現した。
ドキュメンタリー映画 『憲法と共に歩む』としてシリーズ化される。
 第一篇は社会派を代表する片桐直樹監督。戦争をしない国を誓ったの
はなぜだったのか?歴史を紐解き「日本国憲法」の成り立ちと憲法九条
をめぐる今日に至る経過を膨大な映像を積み重ね、真実を解明する。
 上映会は、11月30日(木)午後6時30分から、広島市西区民文化セ
  ンタースタジオ。
 この日は片桐監督も出席の予定。鑑賞券は前売り1000円、当日は1300円。申し込み、
問合わせは広島映画センター(082−293−1264 )。
 来年1月27日には、西区民文化センターホールで上映会が行われる。
 「戦争をしない国 日本」 専用ホームページはこちら 
                                                ●06.11.26 


           「ひろしま医療人・九条の会」結成

 広島市で「9条ピースフェスタ in ヒロシマ」が開催され
た11月3日午前、「ひろしま医療人・九条の会」の結成
総会が開催された。
 医療関係者の九条の会は全国で結成が続いており、
すでに14道府県で「憲法25条で保障される生存権お
よび誇るべき財産である九条を守り行使することは医
療者の責務」と、様々な活動を行っている。
  被爆地広島には被爆者はもとより被爆者医療に携わってきた医療者も多く、早期の結成を
求める声が強くあり、現在の緊迫した情勢を受け、大学関係、研究者、医師・歯科医師団体関
係者など15名の呼びかけで、「ひろしま医療人・九条の会」が活動を開始することになった。
 会は医師、歯科医師、医学者をはじめ、介護や福祉分野ではたらく人、その分野を志す人々
が「九条の会」アピールを支持することの一点で連帯し、戦争の惨禍を繰り返さないことを訴え
ていくことを第一の目的とし、全国および地域の九条の会と連携をとりながら、幅広い学習、宣
伝活動を行っていきたいとしている。
 総会では、呼びかけ人から「競争原理を表に出していくことが当たり前になりつつあり、社会
全体が恐ろしい方向に向かっている。一市民として会の活動に賛同したい」(清水氏)、「寂しい
ニュースばかりの日常に流されている。声をあげていかなければならない」(谷本氏)などのメ
ッセージが寄せられ、「賛同の輪を大きく広げ、広島の地から平和と命を守ることを世界にアピ
ールしていきましょう」と会の結成が確認された。

 「ひろしま医療人・九条の会」呼びかけ人は次の方々。
 青山裕彦氏(広島大学医学部解剖学教授)、上田喜清氏(広島県保険医協会歯科幹事会会
長)、大久保利晃氏(産業医科大学名誉教授・前学長)、片岡勝子氏(広島大学医学部教
授)、小池秀爾氏(医療法人秀明会小池病院院長)、清水一氏(広島大学大学院保健学研究
科教授)、高田昇氏(広島大学病院輸血部長)、谷本啓二氏(広島大学歯学部教授)、長健氏
(福山市・長外科胃腸科医院)、長谷憲氏(広島県保険医協会理事長)、林奉権氏((財)放射
線影響研究所・免疫学研究室長)、本家好文氏(広島県緩和ケア支援センター長)、松浦義和
氏(松浦整形外科医院院長)、丸屋博氏(広島共立病院名誉院長)、安名弘行氏(神石郡歯科
医師会会長)〔50音順〕
 事務局は広島市中区金屋町2番15号。電話 082・262・5424。
                                                          ●07.1.28 

 
     「医療人」「うたごえ」 相次いで「九条の会」結成
 
 「9条ピースフェスタ」が開かれた11月3日、広島市まちづくり市民交流プラザで「ひろしま医
療人・九条の会」の結成総会が開かれた。「医療人・九条の会」は広島大学や保険協会理事長
ら15人が呼びかけ人となり、結成された。「戦争の惨禍を繰り返さないことを呼びかけていくこ
とは重要な意味を持つ」と、広島の医学者・医療従事者に賛同と「会」への協力を呼びかけてい
る。
 また、10月30日には広島市中区の女性教育センターで「広島のうたごえ九条の会」の結成
総会が開かれ、石口俊一弁護士が記念講演した。代表には熊谷勇二さん、事務局長に三宅
徳子さんが就任した。
                                               ●06.11.14

  
                   小田実さん、池田香代子さん講演録


11月3日に行われた「9条ピースフェスタ in ヒロシマ」で講演した小田実さん(左)と
 池田香代子さん(右)の講演記録です。 
  小田さんの講演はこちら  池田さんの講演はこちら
                                               ●06.11.14

                   
       小田実さん 「憲法の理想を求めることが最も現実的」

 「ピースフェスタ in ヒロシマ」 7000人が参加

  憲法公布60周年の11月3日、広島県立体育
館グリーンアリーナで「9条ピースフェスタ in ヒ
ロシマ」が開かれた、会場には県内の「九条の
会」会員ら市民7000人が詰めかけ、「九条改
憲」を許さない決意を新たにした。

  第1部は地元ミュージシャンを中心にした音楽
ライブ、第2部は保育園児も加わった200人の
合唱団による「ねがい」の歌で開幕、続いて池田
香代子さん、小田実さんのトークに耳を傾けた。
池田さんは憲法制定当時の資料をもとに成立過
程をたどり、国民の大多数は制定当時「押し付
け」を感じていなかったことを裏付け、政府や財
   「楽しく、真剣に」 ピースフェスタ会場
界による「押し付け」憲法論に反論した。小田さんは、改憲論者が憲法を「現実にそぐわない」
と主張していることについて、憲法の理想を求めていくことが今、最も「現実的」だと述べ、国際
情勢から見ても改憲は「愚かなこと」と厳しく批判した。また、参加者は久保田弘信さんのイラク
取材レポートに聞き入り、松元ヒロさんのパフォーマンスが会場を沸かせた。2部の後半はタケ
カワユキヒデさんと早苗ネネさんの歌に続き、高校生男女二人が「アピール 9条がすき!」を
謳いあげ、「イマジン」大合唱で4時間半にわたる「フェスタ」の幕を閉じた。
 「ピースフェスタ」は、これまで「九条の会」の大江健三郎さんら(2005年3月)や加藤周一さ
ん(2005年11月)の講演会を開催してきた広島県内の「九条の会」と護憲団体が今年4月に
実行委員会を結成、約半年間準備してきた。この日午前、「ひろしま医療人・九条の会」が結
成され、県内の「九条の会」は49となっている。

 県内の報道機関では、3日の夕方ワイドでRCCが放送したほか、4日付中国新聞、朝日新
聞、毎日新聞、赤旗が「フェスタ」の模様を伝えた。                   ●06.11.6



  第1部 歌う地元ミュージシャンたち


            「ひろしま医療人・九条の会」 11月3日結成へ

  広島で医療に従事する人たちでつくる「ひろしま医療人・九条の会」が、11月3日の「 ピース
フェスタ」当日に結成されることになった。病院関係者から「フェスタ」事務局に入った連絡によ
れば、「広島県保険医協会を中心に結成準備を進め、改憲を公言する安倍内閣の誕生した
今、一刻の猶予もないため」、結成することになったということだ。
 3日の結成総会は10時から広島市中区袋町の市民交流プラザで開かれる。広島大学、放
影研、広島県立病院、生協病院、保険医協会、民間病院の医療従事者の皆さんが呼びかけ
人になる予定だ。
                                               ●06.10.6


          10日からRCCラジオでCM放送 

         各社に「11.3ピースフェスタ」報道と参加を要請

 「11.3 9条ピースフェスタ in ヒロシマ」をPRするラジオCMの放送日が決定した。RCCラ
ジオ午後1時から放送の「きょ うもゴゴイチ」という番組内で、10月10日(火)1時過ぎと4時2
0分頃、11日(水)3時25分頃、12日(木)2時30分頃、13日(金)1時過ぎの計5本。いずれ
も20秒で、田中俊雄アナと和佐由紀子アナの掛け合いで制作された。
 このほか、日時は未定だが、同番組内のイベント案内コーナーで約1分間のナマPRも放送
されることになっている。
 新聞広告については、中国新聞との交渉により「半5」(紙面の下段に、5段で半ペ ージ分)
で掲載することになった。
 なお、広島マスコミ九条の会は10月6日、広島のマスコミ各社を訪問し、報道担当者と労働
組合に「フェスタ」の取材・報道、参加を要請した。
                                                ●06.10.6 


         岡山でもマスコミ九条の会
           12月10日 平岡代表が講演

 「岡山マスコミ九条の会」が12月に発足する予定で取り組みが進んでいる。地域マスコミ九
条の会は、東京、所沢、広島、関西、兵庫に次いで全国6番目。
 「日本国憲法の積極的意義を多面的に解明し、『九条の会』アピールを職場・地域に広げる」
として、山陽新聞、山陽放送、朝日新聞、新日本海新聞、NHK、西日本放送などマスコミ関係
者38人(9月15日現在)が呼びかけ人に名を連ねている。
 設立総会は12月10日午後2時から岡山市民会館会議室で予定、平岡敬広島マスコミ九条
の会代表のお話のほか、劇団「俳優座」女優の飯原道代さんの歌公演などがある。
                                                ●06.9.29


  広島大市川教授らが呼びかけ
       
 「海田町9条の会」結成

 安芸郡海田町の住民有志の呼びかけにより9月24日、「海田町9条の会」が結成された。
 海田町福祉センターで開かれた結成総会には山岡寛次町長も出席、第1部では呼びかけ人
代表の藤田厚吉さんが開会あいさつ、石口俊一弁護士が「憲法をめぐる動向について」と題し
て講演。呼びかけ人の紹介、「会」の申し合わせを確認し、アピールを承認した。アピールは
「一人ひとりがあの悲惨な侵略戦争に思いをよせ、憲法九条を自分のものとして、あらゆる努
力をしよう」と町民に呼びかけ、11月3日広島グリーンアリーナで開かれる「憲法九条1万人集
会ーピースフェスタ in ヒロシマ」の成功に協力を訴えた。
 第2部は講釈師・緩急車雲助さんが講談「ヒロシマの川は黒かった」、瀬野川太郎さんの竹ギ
ターの演奏があり、参加者全員の合唱で幕を閉じた。
 「海田町9条の会」は、広島大学の市川浩教授、山崎修嗣助教授、広島文学資料保全の会
の作家古浦千穂子さんら13人が呼びかけ、この日の結成に漕ぎつけた。
 海田町での結成により、県内に事務局がある全国組織「念仏者九条の会」を含め、県内の
「九条の会」は42となった。このほか損保事業関係者(9月30日)、三原地域(10月15日)の
九条の会結成が予定されている。
                                               ●06.9.29
     ※「情報ネットワーク」のページに、「海田町九条の会」を追加しました。(事務局)

    
         「九条」「マスコミ」に関する情報は
                     こちらのサイトで

 【事務局発】各地、各分野で「九条」の関する取り組みや論議がされています。「リンク」のペ
ージにその一部を載せています。改めてご紹介しますので、ご覧下さい。広島関係の情報も随
時、編集者に送り掲載されています。

   ◆マスコミ九条の会        
     http://www.masrescue9.jp/   ◇マスコミ各分野の人たちが立ち上げたホームペー
                          ジです。「RESCUE9」のタイトルで、最近メールマ
                          ガジンの発信も始めました。
   ◆憲法メディアフォーラム    
     http://www.kenpou-media.jp/  ◇マスコミ文化情報労組会議(MIC)と日本ジャーナ
                          リスト会議(jJCJ)が共同で編集にあったっている
                          ホームページです。
   ◆マスコミ九条の会・所沢    
     http://www.mc9tokoro.com/   ◇埼玉県所沢市在住のマスコミ関係者が立ち上げ
                           た九条の会のサイトです。
   ◆日本ジャーナリスト会議   
     http://www.jcj.gr.jp/        ◇「戦争のためのペンをマイクをカメラをとらない」 
                           を目的に活動。マスコミの動きをほぼ毎日発信す
                           るメールマガジン「JCJふらっしゅ」の申し込みが
                           急増しています。広島支部のサイトもリンクから。
   ◆11.3 9条ピースフェスタ in ヒロシマ
     http://www.h3.dion.ne.jp/~nowar/peace-festa/index.html
                          ◇最新のホームページ。ヒロシマ県内のイベント 
                            も掲載しています。
   ◆九条の会                    
     http://www.9-jo.jp/         ◇ご存知、運動のカナメ。こちらも、最近メルマガを
                           発行開始。
   ◆憲法改悪反対共同センター    
     http://www.kyodo-center.jp/kako-joho/kako-joho.htm
                          ◇全労連などでつくる共同センターによるサイト。 
                           全国の豊富な運動の情報がある。   
                                                ●06.9.27

           
      「 9条ピースフェスタ in ヒロシマ」の概要決まる
 
                  チケット完成 事務所も本格稼動
 
 11月3日、文化の日に開く「9条ピースフェスタ in  ヒロシマ」の概要が決まり、広島・中区に
開設した専用事務所も本格的な活動を始めた。

 「9条ピースフェスタ」実行委員会は昨年11月3日の加藤周一さんを迎えた「憲法のつどい」
の直後に開いた県内九条の会の意見交換会をきっかけに、弁護士、宗教者、マスコミの九条
の会が呼びかけて作られた。
 実行委員会は、今年4月29日の第1回以降、県東部、県北の九条の会を含め、月1回の会
議を重ねてきた。8月には専用ホームページを創設したほか、今月9日の実行委員会でほぼ
内容も固まり、14日には広島市政記者クラブで記者会見を行った。(15日付、中国、読売に
記事掲載)
 また、活動の拠点となる事務所を中区八丁堀に開き、チケットやポスター、チラシの注文、発
送を始めている。電話、ファックス、メールで注文できる。

■日 時 11月3日(金・祝) 第1部 12:00〜13:00 第2部 13:30〜17:00
■会 場 広島県立総合体育館 グリーンアリーナ
■ゲスト  小田実さん、池田香代子さん、松元ヒロさん、タケカワユキヒデさん、
       早苗ネネさん、 久保田弘信さんほか
■参加費 一般 1000円 / 学生 500円 / 障がい者・高校生以下 無料
■チケット・賛同金など申し込み先
       ○ Tel/Fax 082−221−0620
       ○ E-Mail    peacefestahiro@yahoo.co.jp
        ※プレイガイドでも販売予定
■振込先 郵便振替≪口座番号≫ 01390−6−95802 
              ≪加入者名≫11.3広島・憲法のつどい

●主 催 11.3 憲法9条1万人広島集会実行委員会                     
●呼びかけ人 江島 晴夫 (広島弁護士九条の会・共同代表)
          信楽 峻麿 (広島宗教者九条の和・呼びかけ人代表)
          平岡   敬 (広島マスコミ九条の会・代表)
          三末 篤實 (広島宗教者九条の和・呼びかけ人代表 )
●事務局: 広島市中区八丁堀4−3 山陽ビル3F
●ホームページ :
   http://www.h3.dion.ne.jp/~nowar/peace-festa/index.html
       (google検索 「 ピースフェスタ in ヒロシマ」で)

■内 容
  第1部  12:00〜13:00  
          ピースコンサート(地元ミュージシャン)
  第2部  13:30〜16:50 
         @オープニング
         Aパフォーマンスとトーク  ・小田実・池田香代子・松元 ヒロ
         Bイラク報告         ・久保田弘信
         C音 楽            ・タケカワユキヒデ・早苗ネネ
          D憲法9条ヒロシマ宣言   ・高校生ほか
          Eエンディング  「イマジン」大合唱

※広島マスコミ九条の会会員の皆様には全員にチケット1枚(有料1000円、振込用紙同封)
 をお送りしますが、2枚以上の販売協力もお願いいたします。電話、ファックス、メールで
 広島マスコミ九条の会事務局までご連絡ください。電話/ファックス 082−243−4203
                                                ●06.9.17


             「平和のスリーナイン」を考えよう!

                 JCJ広島「不戦のつどい」で水島朝穂教授

 日本ジャーナリスト会議(JCJ)広島支部は9月2日、広島市中区のYМCA会館で「第30回 
9・2不戦のつどい」を開いた。テーマは「『改憲』を先取りする『在日米軍再編』−このまま既成
事実の積み上げを許すのか−」。
 61年前のこの日、米国戦艦ミズーリ号で日本がポツダム宣言受諾の降伏文書に署名したこ
とを初めて知った若い人らも加わり、120人が早稲田大学法学部の水島朝穂教授から理想
高くしかも柔軟、説得力のある平和憲法論を聞くことができた。
 広島では前日、改憲を安易に口にする安倍晋三官房長官が自民党総裁選への立候補を正
式表明した。対して「不戦のつどい」は、安倍氏らの情緒的な改憲の動きを見据えて、憲法の
根本は権力者を縛ることにある立憲主義について学ぶ格好の場になった。
 
 水島さんは小泉純一郎首相から安倍氏への流れは、米国ブッシュ政権と組んで対外的に脅
しをかけることにあるとか「護憲」といった二者択一の性急な議論に陥ることなく、憲法それ自
体についてじっくり考えていく必要があると強調した。

 その中心になるのが「平和のスリーナイン」という。日本国憲法9条と99条である。安倍氏ら
が削除したがっている9条2項は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権
は、これを認めない」ときっぱり書いてある。水島さんは沖縄の地上戦、広島と長崎への原爆
投下があって初めて決意され、書き込まれた条項と指摘。これが戦後の日本を形づくってきた
という。
 ところが改憲論者らは自衛軍の確立を最大の改憲目標にしている。「これがなぜ悪いのか」
といったこれまでの居直り的な声に対して水島さんは、軍が存在すれば軍事的合理性を追求
するようになり、武力行使に行き着くとみる。また軍が大きな力を持つようになるので必ず自由
が制限されるとも。対外的には9条2項はアジア諸国において日本をみる尺度になってきた。
水島さんは日本が世界平和を積極的にリードしていくためにも手をつけさせてはならないと熱く
説いた。
 こうした日本独自の平和憲法をないがしろにする権力者、政府の逸脱に目を光らせて歯止
めをかける役割を担うのが99条だ。99条には「【憲法尊重擁護の義務】天皇又は摂政及び国
務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とある。
それなのに「逆に国民に説教をたれ、権力者の意向を受け入れさせるような形にしようとして
いる」。水島さんは「99条の憲法原理を広く伝えて周知が深まれば、改憲に対する大きな抑止
力になる。まだ勝っていないが、負けてもいない」と述べた。「ヒロシマなくば平和憲法はなかっ
たのだから」とヒロシマへの期待感もにじませた。

 会場受付には水島さんの「みんなで考える前にひとりひとりが考えよう」と呼びかける近著「憲
法『私』論」が並び、26冊も求められた。憲法問題への関心の深まりと危機感の高まりがうか
がえた。                                                   
                                                ●06.9.14  

    
              ピースフェスタ in はつかいち

             九条の会1周年記念イベント 小森陽一さん講演 

 結成1周年を迎える「九条の会・はつかいち」は10月8日、はつかいち文化ホール(さくらぴ
あ)大ホールで記念イベント「ピースフェスタ in はつかいち」を開く。
 「九条の会」(全国)事務局長の小森陽一さんが「平和な世界をつくるには(仮題)」の講演を
する。
 「九条の会・はつかいち」は11・3ピースフェスタのプレイベントとして位置づけ、800人のホ
ールを一杯にできるよう、廿日市市以外からの参加も呼びかけている。
 
  ■日 時 : 10月8日(日) 午後2時開会 (午後1時30分開場)
  ■会 場 : はつかいち文化ホール(さくらぴあ) 大ホール
  ■プログラム :
           13:30 開場
                  総会
           14:00 ミニコンサート&トーク  
                  みんなで歌おう“IMAGINE”
           15:00  記念講演
                   講師 小森 陽一 さん (東大教授 、「九条の会」事務局長)
                     「平和な世界をつくるには(仮題)」
           16:30   終了予定
  ■入場無料(資料代500円)
  ■託児・手話通訳・要約筆記あり
                                                ●06.9.4

   
  福山空襲・原爆を語るつどい

                   福山南九条の会が23日に

 福山南九条の会は9月23日、福山・南公民館会議室で第1回「福山空襲・原爆ー元兵士と
家族の戦争体験を語る講演と交流の集い」を開く。
 講演は、福山空襲を記録する会代表、元中学校教諭の岡田智晶さん。実行委員会は「市民
の一人ひとりが戦争の影響を背負って生活をしています。本来、みんな戦争体験者です。『二
度と戦争を繰り返さない』ために語り継ぐことが大事です」と、多数の市民の参加を呼びかけて
いる。
  ■日 時 : 9月23日(土) 午後2時~4時
  ■会 場 : 福山・南公民館会議室
  ■講 演 : 岡田智晶さん (福山空襲を記録する会代表、元中学校教諭)
  ■参加費 : 無料
                  ● 主催 福山南九条の会
                                                ●06.9.4


         「損保九条の会ヒロシマ」 30日に結成
 
 損保関係者でつくる「損保九条の会ヒロシマ」が9月30日、広島グリーンアリーナで結成記念
の集いを開く。
 広島弁護士九条の会の代表で元広島弁護士会会長の江島晴夫さんが記念講演をするほ
か、広島マスコミ九条の会の平岡敬代表が挨拶を行う予定。

  ■日 時 : 9月30日(土) 午後2時開会
  ■会 場 : 広島グリーンアリーナ(市民球場北側) 地下1F 中会議室
  ■記念講演: 弁護士 江島晴夫さん(広島弁護士九条の会代表、元広島弁護士会会長)
  ■あいさつ : 平岡 敬さん (広島マスコミ九条の会代表)
  ■アトラクション(落語) : 秋風亭てい朝さん (広島演芸協会会長、音楽演劇九条の会 
                   代表)
                     ●06.9.4 


   ブックレット「憲法とメディア」を発行

 広島マスコミ九条の会が記念シンポの記録

  広島マスコミ九条の会は7月に開いた「結成1周年記念シンポ」の記録
を9月2日、ブックレット『憲法とメディア』として発行する。シンポジウムは
「沖縄・ヒロシマ・岩国〜改憲と米軍再編をめぐって〜」と題して開かれ、
月刊誌『世界』の岡本厚編集長ら4氏が討論した。
 シンポのほか、平岡代表のあいさつ、昨年7月の発足記念集会での立正
大学桂敬一教授による講演も収録されている。
 ブックレットはA5版、77ページ。頒価500円(送料・210円、5冊以上
送料なし。20冊以上申し込みの場合、頒価2割引き)。
 申し込みは、 FAXまたはメールで広島マスコミ九条の会事務局へ。
 FAX 082−246−4203 メール hiro9@opal.plala.or.jp 
                                                                                                          ●06.9.1

  
           「11・3 1万人の集い」のホームページ開設

 11月3日、広島アリーナで開く「憲法九条一万人の集い」(ピース・フェスタ)の実行委員会が
専用ホームページを開設した。   http://www.h3.dion.ne.jp/~nowar/peace-festa/index.html
 また、近日中に実行委員会の事務所を開設する予定だ。
                                                ●06.8.31 ※
    ※ 各「九条の会」の関連行事の予定などを実行委員会事務局にお知らせください。
     メールアドレスはこちら→ peacefestahiro@yahoo.co.jp 


        「小泉政治の暴走」継続は許さない
             呉で九条を守る集い

   「憲法九条を守る呉の集い」が8月26日、呉市の警固
屋公民館で開かれた。日本マスコミ学会会員で元中国新
聞記者の荒本c夫さん、元小学校長の熊佐明俊さんら7
人が呼びかけ人となり、呉地区の九条の会と平和団体が
実行委員会を作り実現させた。
集いにはおよそ150人が参加、呼びかけ人を代表して
熊佐さんが「この暑さに負けない熱さで、小泉政治が作っ
た暴走を食い止め、呉にも沢山の九条の会を作っていこ
う」と呼びかけた。
  神原M・Cマンドリンクラブの演奏のあと、島根県大田
市浄土真宗正蔵坊住職の菅原龍憲さんが「戦争遺族とし
ての私」と題して講演した。
 「靖国思想」の克服を訴える菅原龍憲さん
  戦争で父親を亡くし、靖国神社合祀取消訴訟の原告団長を務めている菅原さんは、「1985
年の中曽根首相の靖国参拝の際、神社の境内で拍手と歓声をもって迎えた遺族たちの姿が
忘れられない。この光景は同じ遺族である自分にとって、悲しい切ない光景だった」と話し、国
家の犠牲者を「英霊」とする「靖国思想」の倒錯こそ告発されなければならないと訴えた。
そして、このたたかいは「靖国」の呪縛から逃れることができていない現在の日本の精神状況
を変えていくことにつながると確信している、と述べた。
 集いは最後に、憲法九条の優れた価値を広めること。呉地区に数多くの九条の会を結成し、
連携を強めるためのネットワーク作りをめざすことを確認した。
                                              ●06.8.28


  11・3集会へ向けて

県内九条関係イベント

 11月3日の1万人集会へ向けて実行委員会は、事務局の開設など準備を進めている。8月
19日に開かれた実行委員会では、各団体から集会へ向けての集会などが紹介された。
 主なものは次のとおり。

 8月26日 (土)  憲法九条を守る呉の集い (呉実行委員会) 
               警固屋公民館    菅原龍憲氏
 9月 2日 (土)  不戦のつどい (日本ジャーナリスト会議広島支部)  
               広島YMCA     水島朝穂氏
 9月30日 (土)   「損保九条の会」広島 結成記念の集い (損保九条の会準備会)
               広島アリーナ     江島晴夫氏 
10月 8日 (日)  はつかいち九条の会 1周年記念のつどい (九条の会・はつかいち)
               さくらぴあ     小森陽一氏
10月14日 (土)   憲法学習会  広島・三次 
                          高田 健氏
10月15日 (日)  「九条の会・みはら」結成集会                        
                         高田 健氏 浅井基文氏
10月21日 (土)  弁護士九条の会 1周年記念のつどい (広島弁護士九条の会)

11月 3日(金・祝)  ★憲法九条1万人広島集会
               広島アリーナ    小田実氏、池田香代子氏、松元ヒロ氏
                                                ●06.8.22
  ※会の名称は、必ずしも正式名称ではありません。各団体の方にお願いします。「詳細」をお知らせください。
                                     メールあて先   hiro9@opal.plala.or.jp


       東京裁判と靖国問題を考える

県北高退教九条の会
 
 県北高退教九条の会は8月22日、第1回学習会「東京裁判と靖国問題を考える」を三次生
涯学習センターで開いた。藤村耕市さんが太平洋戦争のはじめと終わり、靖国問題、東京裁
判と戦争責任などについて問題提起し、議論した。
                                                 ●06.8.22


     憲法改悪の扉をあける「合い鍵」
              
 自由法曹団が国民投票法案の問題点指摘

  弁護士で作る自由法曹団が、今秋にも国会審議が強行されようとしている「国民投票法案」
について先の通常国会中に、分かりやすく問題点を指摘する解説文を発表した。
 マスメディアにとってもさまざまな検討すべき点を持つ法案の学習材料として紹介します。

 国民投票法案とは?
 憲法を改正する要件を定める憲法96条は、
@衆議院と参議院の両院で総議員の2/3以上の賛成が得られること、
A国会が「改正」案を発議し、国民投票を行って、その過半数の賛成を得ることが必要である
と定めています。
 そこで、憲法を「改正」したいと思った場合には、国民投票のやり方を定める法律が必要にな
ります。 国民投票法案は、このような憲法「改正」のための国民投票のやり方を定める法律
のことです。
  全文はこちら
                                                 ●06.8.4


             マスコミ関連九条の会連絡会
 「私たちのパリ祭」 ひらく

 姜尚中教授とシャンソン歌手佐藤真子さんを迎えて

 7月14日の巴里祭にマスコミ関連九条の会連絡会が、「私たちの巴里祭〜シャンソンとワイ
ンと九条の集い」イベントを東京で開き、マスコミの各九条の会の人たち250人が参加した。
 「シャンソンとワインと九条の集い」の特別ゲストはシャンソン歌手の佐藤真子さんと東大教
授の姜尚中さん。「集い」は、佐藤さんのシャンソン「パリ祭」で幕をあけ、「リリーマルレーン」
「死んだ男の残したものは」が歌われた。
 シャンソンに続いて、姜尚中教授の特別報告を受けた。NHKの取材で3月にパリ周辺にい
た姜教授は、フランスの若者が燃えて新雇用法案を撤回させた燃えるパリの模様を報告し
た。

 姜教授は、「新雇用法案が出て、あれよあれよという間に150万人のデモにふくれあがっ
た。生まれて初めての体験で大変なデモだった。非常にうれしかったことは、老・壮・青が一体
となって運動を起こしていたことだ。若者が中心になって老年と壮年の人たちと一緒になってデ
モをやりながら議論していた。大学生や高校生、労働者が、階級も階層も、人種も、性別も、
民族も年齢も超えて同じデモの隊列に加わっていた。本当にうらやましい光景だった。

 若者は非常に元気で、自分たちが動けば国が変わる、ということで自分たちがデモクラシー
を担うという気概があふれていた。こういうフランスの若者と日本のニート、フリーターたちと引
き比べてみると180度違う。フランスの若者は政策に対して自分たちが行動して変えさせるん
だという行動に出ている。日本の若者には運動がない。国が何かしてくれるのを待つという状
態だ。それだけでなく自分の墓堀人をせっせと支持するという状態だ。フランスの場合は違う。
 青年たちが審議委員に働きかけていく。運動があるということは、政策や制度についてしっか
り会話して行動しているということである。」と報告した。
 続いて北朝鮮のミサイル実験にふれた。「憲法九条2項を持つ日本が、朝鮮半島の緊張に
歯止めをかける非常に重要な位置にいる」と指摘、北朝鮮について次のように話した。
 「北朝鮮は何故あのようなミサイル発射をやったのだろうか。韓国でも侃々諤々の論争がお
きている。ミサイルや核への包囲網がじりじり進んできていることに対する北朝鮮の危機意識
が強まっている。
 私が一番心配しているのはミサイル実験から核実験に踏み込む危険性である。それがある
のかどうか。3割くらいの危険性があるのではないかと思う。これを封じるには日本と米国だけ
では到底出来ない。中国とロシアとの合意がどうしても必要である。また北朝鮮以外の5ヵ国
が足並みをそろえれば封じられるだろう。
  朝鮮半島は戦争が終わっていない。休戦状態であって平和条約は結ばれていない。北朝鮮
は今も臨戦体制を取っている。休戦協定を平和協定に変えるしかない。こういう考えがブッシュ
政権の中にも出てきている。6者協議の中で、4者(米・中・韓・北朝鮮)、2者の協議を進めて
いく。
 この時点で日本の憲法九条がいかに重要かを認識しなければいけない。日本は憲法九条2
項で戦力を持たないことを明確にしている。そのために日本は、緊張に歯止めをかける重要な
位置を占めている。我々は、日本を戦争する国にしてはいけない。憲法第九条があるからこ
そ、戦争の火遊びを封じることができる」と、憲法九条の重要性を述べた。

 特別報告の後、ワインで乾杯し、しばし和やかな歓談が続いた。「私たちの巴里祭」への民
放関係の参加者は、のべ35人だった。 (「民放九条の会」会報 NO.17より)
                                                                                                           ●06.7.22


   8月26日 呉で「憲法九条を守る集い」

 呉市で憲法九条を守る活動をすすめている人たちが実行委員会をつくり8月26日、「憲法九
条を守る呉の集い」を開く。真宗遺族会代表で靖国参拝違憲アジア訴訟原告団長の菅原龍憲
さんが講演するほか、神原ギターM・Cマンドリンクラブの演奏がある。
 実行委員会の代表呼びかけ人には日本マスコミ学会員の荒本c夫さんや、元龍谷大学学
長のさん、画家の星加哲男さんらが名を連ねている。

■日 時 : 8月26日(土) 午後2時〜
■会 場 : 呉市 警固屋公民館
■音楽と講演
   音楽  神原ギターM・Cマンドリンクラブ
   講演  菅原龍憲 (真宗遺族会代表、靖国参拝違憲アジア訴訟原告団長)
■入場無料
■代表呼びかけ人 : 荒本c夫(日本マスコミュニケーション学会員) 岩崎正衛(西教寺住 
  職・真宗学寮教授) 木田重雄(修道大学名誉教授) 熊佐明俊(元小学校長) 五藤俊弘 
  (詩人)  信楽峻麿(元龍谷大学学長、呉市安楽寺前住職) 星加哲男(画家)
■主催 :「憲法九条を守る呉の集い」実行委員会
                             事務局0823−21−2721
                                                ●06.7.19

 
                          7・8シンポで寄せられた質問と感想
  
 7月8日の1周年記念シンポで、会場の参加者の皆さんから質問を頂きましたが、時間の関
係でパネリストの皆さんにお答えいただけなかったものも数多くありました。質問用紙にはシン
ポの感想や意見が書き込まれたものも多数ありましたのでご紹介します。(事務局)
  質問と感想はこちら
                                                ●06.7.18

    
   新聞・放送が取り上げた7・8シンポ

参加者からもさまざまな反応

  広島マスコミ九条の会1周年記念シンポは200人の参加を得て、無事終了した。
  参加者によるパネリストへの質問のなかには、今後の報道や私たちの活動にとって、示唆
に富んだ内容があった。これらについては改めてこのホームページで紹介させていただく。
 当面、シンポジウムに関連する動きを運営委員会から報告したい。

 シンポを取材・報道したのは、中国新聞としんぶん赤旗。中国新聞は予告記事も出しており、
他紙に比べ格段の熱意が感じられた。赤旗は行事予定欄と9日の全国紙面で報道した。ま
た、ローカルタウン紙では、フリーペーパーの西広島タイムスが、行事予定の短信で紹介、き
め細かな働きかけの大切さを感じさせた。
 テレビではRCCとTSSが、8日夕方のローカルニュースで報道。ラジオではRCCがシンポの
模様を収録した。原爆の日にパネリストの一人浅井基文さんを招き、特別番組を制作する。
 RCCラジオでは、2000年度文化庁芸術祭のラジオ部門大賞を受賞したほか、原爆小頭症
を扱った特別番組「燈燈無尽ーヒロシマを伝えたい」が、今年のギャラクシー優秀賞・民間放送
連盟賞の優秀賞を受賞している。憲法や九条問題についての報道を期待したい。

 シンポについては、参加者からの反応にも手ごたえがあった。「参加できないが、資料をもら
って来てほしいと頼まれた」という申し出があったほか、「女性9条の会・ひろしま」から、「とても
よくまとまった分かりやすい資料なので、今後の学習会などで活用したい」と申し入れがあり、
60部を買って頂いた。  
  運営委員会では、今回のシンポの発言などを詳しく紹介し、今後の運動の指針となる「ブッ
クレット」的な出版を目ざし、現在、録音テープの文字化を急いでいる。 
                                               ●06.7.15


                  ジャーナリスト会議広島支部 
       水島朝穂さん迎え「9・2 不戦のつどい」
             
  日本ジャーナリスト会議(JCJ)広島支部は9月2日、広島YMCAで第30回不戦のつどい
を開く。講演は憲法学者で早稲田大学教授、水島朝穂さん。テーマは「『改憲』を先取りする
『在日米軍再編』〜このまま既成事実の積み重ねを許すのか〜」(仮題)。
 「市民とジャーナリストを結ぶ」ことを目的に始まった「不戦のつどい」は1967年に第1回を
開き、途中85年から4年間休止したが89年に再開、今回が通算30回目となる。
 講演する水島朝穂さんは1953年生まれ。札幌学院大助教授、広島大総合科学部助教授
を経て、96年から早稲田大学法学部教授。最新刊の「憲法『私』論」(小学館)をはじめ、「ヒロ
シマと憲法」(法律文化社)、「ベルリン・ヒロシマ通りー平和憲法を考える旅」(中国新聞社)な
ど、ヒロシマや憲法に関する多数の編著書がある。また、NHKラジオ第一放送「新聞を読んで」
のレギュラーを9年つとめている。直近は9月2日、午前5時35分放送。

   ■日 時 : 9月2日(土) 午後2時〜午後4時 (開場 午後1時30分)
   ■会 場 : 広島YMCA 2号館 4階会議室 

  ★水島朝穂さんのホームページ    http://www.asaho.com/
  ★JCJ広島支部のホームページ  http://www.jcj.gr.jp/~hirosima/index.html
                                                ●06.7.10


  広島マスコミ九条の会1周年記念シンポ

 自立こそメディアの使命
憲法の岐路「米軍再編」実態伝えよう

熱心な議論をすすめる4人のパネリスト

広島マスコミ九条の会は7月8日、発足一周年を記念してシンポジウム「沖縄・ヒロシマ・岩国〜
改憲・米軍再編をめぐって〜」を、広島市の平和記念資料館メモリアルホールで開き約200人
が参加した。
  前広島市長で同会の平岡敬代表が挨拶、「有事法以来、米追随の偏った報道が目立つ。
イラクからはメディアの記者はすべて撤退し、現地報道はフリーランスが担っている。彼らの
『伝えずにはおれない』という人間の心を、メディアは失っていないか。読者・視聴者の叱咤激
励に支えられて立ち直って欲しい」と訴えた。
 シンポでは、岡本厚・「世界」編集長、浅井基文・広島市立大平和研究所長、諸見里道浩・沖
縄タイムス編集局長、小野増平・中国新聞編集制作本部長の4氏が熱心な発言と議論を続け
た。
 ▼人権・民主主義が最大の危機
  岡本氏は、小泉政治は、ことを単純化しメディアを「興奮状態」に導き、米国型社会へ向け
不気味なうねりを計算ずくめで演出している、と問題提起した。
 浅井氏は、このままでは人権・民主主義が壊滅し取り返しのつかないことになる。戦後最大
の危機だ。新聞では、特に沖縄の2紙の健闘ぶりを讃える一方で、中国新聞は核への一貫し
た警鐘には敬意を表するが、その熱意を岩国にも注いで欲しい。米軍再編問題に対する平和
都市ヒロシマの無関心に繋がっていないか(会場から拍手)。最近の朝日新聞、腰の据わらな
い報道にも失望している。
 また、米国の防衛・外交方針など基本的な情報を自分はインターネットでチェックしている。メ
ディアは私でもできる努力をどれだけしているだろうか。政府広報に依存の報道姿勢が気にな
る―と注文をつけた。
  諸見里氏は、沖縄では、基地の整理・縮小を県民の8割が支持している。神奈川新聞と共
同で「日米安保の検証報道」をしている。イタリアを現地取材して、日米地位協定は日本の立
場が全く弱く、国際的にも極めて異例なものであることが分った。基地問題が政治に登場する
とき、地元では「小さな親切、大きな企み」と警戒している―と「沖縄のこころ」を紹介した。
 ▼九条2項に「不戦の歯止め」
  小野氏は、「ヒロシマの使命を伝えたい」という志を持った新入社員がいまも絶えない。被
爆都市の新聞社として、「不戦思想の遺伝子」は確実に受け継がれている。しかし、それが建
て前だけになりがちで、現実と理想の間にある事実にこだわる報道に徹したい。
 自衛隊など防衛関連の取材経験から、政治の空白の中で国に利用・支配され続けている自
衛隊員の実態などをみてきて、個人的には憲法九条とくに第2項は改定せざるをえないかな、
思っていた。その前提には、戦後育ててきた民主主義は、そんなに柔なものではない、という
思いがあった。しかし、間違ったイラク派兵や教育基本法の改定本格化など最近の動きを前
にして、ぐらついている。
 今は九条に手を付けない方がいいと考えて
いる。「消極的護憲」の立場だ。今後も読者
の批判を真摯に受け止め、メディアの使命を
果たす努力を続けたい、と話した。
 自戒をこめた発言に拍手があった。
 
 シンポは質問の時間も交えて3時間以上に
及んだが、読者・視聴者のマスコミに対する
疑問や期待、伝える側の使命感とが響きあ
う、熱い思いの集会となった。
 
                                                                                                         ●06.7.9
 ※シンポジウムに参加された皆さん、ありがとうございました。シンポの感想、ご意見を手紙、FAX、またはメール
   でお寄せください。(事務局)
               メールはこちら→                               


        「今こそ憲法!」講演会など充実した内容
      
          「九条の会・はつかいち」が「News Letter」第3号発行
 
 「九条の会・はつかいち」は6月30日、「News Letter」(会報)第3号を発行した。ホームペー
ジで見ることができる。第3号では4月23日の石口俊一弁護士による「今こそ憲法!」の講演
会と参加者の感想、6月10日の全国交流集会に参加した多羅俊夫共同代表のレポートのほ
か、すでに6回を数える「憲法を考える会」の活動の紹介など充実した内容となっている。
 ホームページでは5月24日に横原由紀夫さんを講師に迎えて開いた「国民保護法学習会」
の模様も報じられている。
 「九条の会・はつかいち」のホームページはこちら
                                                 ●06.7.3


            山下・井原・秋葉市長ら一堂に

                岩国基地増強問題を考えるシンポジウム   

  在日米軍再編に伴う岩国基地への空母艦載機等の移駐で、同基地の航空機数は極東最
大級となり、艦載機の離発着訓練や低空飛行訓練の大幅な増加により、広島湾岸地域及び
県北地域の住民が、これまで以上に騒音被害などの多大な負担を強いられることが懸念され
ている。
 この問題を住民とともにあらためて考えるシンポジウムが、7月15日開かれる。
 シンポには山下・廿日市、井原・岩国、秋葉・広島の各市長が出席する。

■日 時 : 7月15日(土) 午後2時〜午後4時
■場 所 : はつかいち文化ホールさくらぴあ大ホール                    
              (廿日市市下平良1丁目11−1)
■入場無料
■プログラム
         午後1時30分  開  場
         午後2時      開会あいさつ  廿日市市長 山下 三郎
         午後2時15分  基調講演
                     演  題  「岩国基地の現状と在日米軍再編」
                       講  師   岩国市長  井原 勝介 
         午後3時     パネルディスカッション 「岩国基地増強問題を考える」 
                    コーディネーター : 今中 亘(中国新聞社顧問) 
                    パネリスト(予定)
                      秋葉 忠利 (広島市長)
                      山下 三郎 (廿日市市長)
                      関 太郎 (広島県、廿日市市文化財保護審議会委員)
                      吉田 正裕 (宮島 大聖院座主)   
                      本田 幸男 (大竹市阿多田島自治会長)
       ●主催:岩国基地増強問題を考えるシンポジウム実行委員会
              (広島市、三次市、大竹市、廿日市市、江田島市)
       ●問い合わせ
         ・広島市企画総務局国際平和推進部平和推進担当 (082-242-7831)
         ・三次市市民生活部人づくり推進室 (0824-64-2832)
         ・大竹市総務財政課 (0827-59-2120)
         ・廿日市市総務部総務課 (0829-20-0001)
         ・江田島市企画振興課 (0823-40-2762)
                                                ●06.6.30


   マスコミ・文化九条の会所沢
ホームページ開設
                       
  所沢市(埼玉県)在住のマスコミ関係者がつくる「マスコミ・文化 九条の会 所沢」が、このほ
どホームページを開設した。「会」は、「国民を戦争に動員するうえで新聞・放送・出版などが果
たした歴史的責任と、今日におけるマスコミ・文化の重要性を考え、憲法が重大な局面をむか
えている現在、.憲法を学び語り、『九条の会』のアピールを普及し、市民の多くの賛同者を広
げる運動を展開」するとしている。
  また、「憲法に関するマスコミの報道を注意ぶかく見つめ、九条の改悪をくわだてるものに
たいしては、市民と共同して批判、抗議の運動を起こします。同時に、人権と民主主義の中核
をなす『思想及び良心の自由』(19条)、『信教の自由』(20条)、『言論・表現の自由』(21条)の厳
守」を目的に掲げている。ホームページはこちら
                                                ●06.6.30
           ※「リンク」のページに「マスコミ・文化九条の会所沢」を追加しました。

  
   「戦争の記憶を忘れない、伝えたい」

音楽・演劇9条の会 一周年の集い

  ■日時 : 6月18日(日) 午後1時30分〜4時30分
  ■場所 : 広島市女性教育センター(WEプラザ。タカノ橋商店街入り口)視聴覚室
  ■内容 : 第一部:戦時下の庶民の生活体験の交流
         第二部:「自民党の憲法草案と国民投票法案の行方、教育基本法の狙いと
               共謀罪について」
              講師 石口俊一さん(弁護士、広島法科大学院教授)
  ■参加費 : 500円
                    ●主催  音楽・演劇9条の会 
                   (広島市民劇場 082−247−5433)
                                                                                                        ●06.6.16

            
             「市職員には憲法を守る義務」
                    
 広島市職員9条の会 結成

 広島市の職員らでつくる「広島市職員9条の会」が6月1日、結成された。結成総会には99
人が出席、市職労委員長の本田竹邦委員長が「平和都市ヒロシマの職員として九条を守る義
務がある」と挨拶、準備会代表世話人の永見繁樹さんが、職場や職域ごとに九条の会をつくる
ことを呼びかけた。申し合わせでは、市職員やOB、市関連職員、職員の家族などを加入を目
ざすことになった。
 総会では、広島市立大学平和研究所長の浅井基文所長が「市職員と憲法九条」と題して記
念講演。浅井所長は、広島市が策定しようとしている国民保護計画は「地方公務員が戦争遂
行の加担者にならざるを得ない」と「保護計画」の危険性を指摘した。またアメリカの先制攻撃
戦略や自民党の「新憲法草案」を批判、ヒロシマの職員として憲法を守ることの重要性を指摘
した。
 「広島市職員9条の会」の事務局は広島市職員労組内に置く。電話 082−243−9912
                                               ●06.6.16
    ※ 「情報ネットワーク」のページに「広島市職員9条の会」を追加しました。(事務局)



   こまつ座公演 「紙屋町さくらホテル」

 広島市民劇場が7月公演

 井上ひさしさん作の劇「紙屋町さくらホテル」が7月15日から19日まで広島で上演される。
 
 舞台は、原爆投下3ヵ月前の広島。薬売りの古橋健吉が「紙屋町さくらホテル」の門をくぐっ
た。ホテルの女主人は、アメリカ生まれの二世。そのため特高警察の監視下に。ホテルには
移動演劇隊「さくら隊」の二人の俳優が投宿していた・・・。
 演出は鵜山仁。出演は辻萬長ほか。上演日時、場所は次のとおり。

■7月15日(土) 午後6時30分  安佐南区民センター
■7月16日(日) 午後1時      安佐南区民センター
■7月18日(火) 午後6時30分  アステールプラザ
■7月19日(水) 午後1時      アステールプラザ

             ●問い合わせは広島市民劇場 082−247−5433
                                                 ●06.6.16


              映画「日本の青空」製作へ

              〜世界の宝「日本国憲法」はこうしてつくられた〜

 戦後まもなく安蔵を中心とした民間人による「憲法研究会」が作成した憲法草案が、実はGH
Q案の手本になっていたという事実をもとに映画「日本の青空」の政策が準備されている。。
 映画の監督は「GAMA−月桃の花」などを製作、これまで広島、長崎を舞台にした映画を手
がけた大澤豊さん。
 製作委員会は、製作協力券(1,000円)で支援を呼びかけている。
 
 <あらすじ>
 雑誌編集部につとめる沙也可は、特集企画の「日本国憲法誕生の原点を問う!」で、名も知
らぬ憲法学者鈴木安蔵の取材を進めることになる。安蔵の娘への取材に成功した沙也可は、
託された安蔵の当時の日記を手がかりに、日本国憲法誕生をめぐる真実のドラマを明らかに
していく。
 
■製作協力券(1枚1000円)を一口(100枚分=10万円)以上普及・協力する個人、団体 
 が製作委員会の一員となる。
■製作委員の名前は映画のタイトルクレジットに掲載するほか、撮影現場見学、監督、出演者
 との交流会もある。
  詳細は映画の「日本の青空」専用ホームページをどうぞ
                                                ●06.6.16


                 子どもたちに憲法9条を
   「子どもにつたえる日本国憲法」刊行
 「憲法の大切さを子どもたちに伝えたい」と、平和憲法の精神を表す「前文」と「第九条」を子
どもにも読める言葉に「翻訳」した「子どもに伝える日本国憲法」が刊行される。
 井上ひさしさんの文、いわさきちひろさんの絵とともに憲法を心で感じる絵本。
 発行元は講談社。予価 1050円(税込)                              
                                                ●06.6.16


               呼びかけ人6氏が語る
        「運動に勢い」「今は曙」「上り坂」 
               
               結成から2周年 初の全国交流集会開く



「九条の会アピール」から2周年の6月10日、東京・日本青年館で初めての全国交流集会が
開かれた。集会には全国約900の「九条の会」から1500人が参加した。 
 会場には、「アピール」呼びかけ人の三木睦子、鶴見俊輔、加藤周一、澤地久枝、小田実、
大江健三郎の各氏も元気な姿を見せ(写真右から)、参加者から大きく温かい、長く続く拍手を
受けた。
 集会は小森陽一事務局長の司会で進行。小森氏はこの日までに全国で5174の「九条の
会」が結成され、「今も増え続けている」と紹介、この交流集会をきっかけにさらに横の連携を
強めていくことを呼びかけた。
 呼びかけ人の6氏がこの2年間の運動をふり返り、「この運動には勢いがある」「今は曙の時
期といえる」「上り坂だ」など、参加者を激励する言葉を贈ったあと、各地の「九条の会」代表が
それぞれの活動を紹介、さまざまな教訓を話した。

 参加者は午後から11の分科会に分かれ、運動の交流を行った。各分科会の最後に主催者
から「全国数カ所で、『九条の会セミナー』を開くこと、来年も全国交流集会を開くこと。今後、
思想・信条、政治的立場の違いを超えて、『過半数世論』を結集することをめざすこと」など4つ
の訴えが発表され、参加者は拍手で応えた。
 集会には広島県内の「九条の会」からも10数人が参加、広島マスコミ九条の会から羽原事
務局員が参加した。                                            
 呼びかけ人6氏の発言要旨はこちら。                        ●06.6.11


           医療生協、公開講座に207人参加 
           
                   憲法を守る大切さ痛感

 広島医療生協の憲法を守る大運動推進本部が主催する「憲法公開講座」が6月3日、広島
市安佐南区の祇園公民館で開催され、広島平和研究所浅井基文所長が「ヒロシマと日本国憲
法」と題して講演した。講座には組合員88人、職員95人、一般参加24人、計207人が参加、
憲法を守ることの大切さを学んだ。
 浅井さんは、19ページにも及ぶ詳細なレジュメに基づいて憲法の制定された歴史をひもと
き、被爆地ヒロシマにおける核兵器廃絶運動と平和憲法を守ることの関連について丁寧に講
演、多くの参加者の共感を呼んだ。

 知人の紹介で講座に参加された50代の女性は「憲法の奥深さを学ばせてもらった。思想の
違う人とも、しっかり手を結ぶためにいろいろな学び方をしたい」と話し、20代の若い生協職員
は「国民の世論が、憲法改正賛成への流れに向かっているのはとても怖いことだと思った。自
分が戦争へと導かれていくということに実感がないのでしょうか。それとも戦場に行って人を殺
したい? 当たり前に怖いと思うことでも、無知によりその流れが読み取れないということは、
怖いことだ。戦争する国だけにはしたくないなと思った」と感想を述べていた。

 また、別の20代の職員も「日本国憲法の改憲については、テレビの報道で知っていたが、テ
ロに対しての国際社会の動きの中では仕方ないのか・・と思っていたが、今日の話を聞いて、
このままでは理由をこじつけてアメリカの戦争に直接加担してしまう気がして怖くなった。今まで
自分が無関心に聞いていたのだと反省します」と率直な感想を述べた。

 最後にあいさつに立った坂本専務理事は、被爆地ヒロシマと憲法というテーマで行われた浅
井氏の講演は非常に新鮮で、鋭い問題提起が行われたと話し、被爆地ヒロシマの医療生協と
しても核兵器廃絶の運動と平和憲法を守る取り組みを、もっと旺盛に行うことを呼びかけた。
  また、先日行われた広島医療生協の総代会で、「健康をつくる、平和をつくる、安心して暮
らせるまちをつくる」を掲げ、憲法を学び、憲法を生かす取り組み、大運動を発展させることを
決定したことを紹介、今回の講座を契機に、職場や地域で憲法を守る自主的な取り組みを開
始する行動提起が行われた。
  ※この記事は広島医療生協九条の会から送って頂いた原稿をもとに、事務局で編集させていただきました。
                                                ●06.6.11


       『キッパリ憲法!−改憲ブームに流されないために−』

                   京都憲法会議がパンフ発行

 京都憲法会議と自由法曹団京都支部が憲法パンフ「キッパリ憲法!−改憲ブームに流され
ないために」を発行した。パンフは、国民の間で繰り返し問われている、素朴だが、ある意味で
はシビアな疑問・質問を取り上げ、各論点に関して、うわさは本当なのか、根拠のある疑問な
のかなどを分析・解説し、情勢分析のうえで今後の方向性を提案している。
   ○B5版 本文56ページ+資料25ページ   ○販売価格:400円
   ○発行:京都憲法会議・自由法曹団京都支部
  −−−<もくじ>−−−−−−−−−−−−−
   ◎いま、なぜ改憲論?
   ◎第1部 キッパリ疑問に答えます!
    1. 「国際貢献」のためには、自衛隊だよね?
    2. 北朝鮮に攻められたらどうするの?
    3. 中国にナメられてもいいの?
    4. 護憲って、何だか後ろ向きじゃない?
    5. 自衛隊はあるんだから、憲法で認めたらいいんじゃない?
    6. 国民が憲法改正を求めてるんじゃないの?
    7. 今の時代に非武装なんて本当に現実的?
    ☆  コラム 平和の願いを奏でる人たち
   ◎第2部 ハッキリさせよう改憲論
    1. 自民党新憲法草案の正体
    2. 国民投票法はいらない!
    3. 日米同盟と改憲論
    4. 米軍・自衛隊再編のねらい
    5. 国民保護法と自治体の対応
    ☆  コラム 教育の現場で起こっていること
   ◎第3部 ヤッパリ憲法!−今後の展望−
    1. 最先端をいく生命権を、いま
    2. アジアの中の日本
    3. いま改めて、憲法をかみしめて
           −そもそも憲法とは何なのか?
   ◎巻末資料集
     日本国憲法、教育基本法、国際連合憲章(抜粋)、
     日米安全保障条約、自由民主党新憲法草案(抜粋)、
     民主党「憲法提言」(抜粋)、憲法9条をめぐる動き(年表)、
     「九条の会」アピール
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    ご希望の方は、下記の項目を明記の上、事務局までメールを。
      (1)ご希望の冊数  (2)郵便番号と住所 (3)氏名または団体名 (4)電話番号
    パンフ送付の際、振込用紙を同封。パンフの代金と送料(下記)を合わせて振込みを。
    30冊以上の場合、送料無料。   
     FAXは自由法曹団京都支部  075−255−2507 まで。
     ●送料:1冊210円、2冊290円、3〜5冊340円、6〜10冊450円(冊子小包)
     京都憲法会議のホームページ→http://web.kyoto-inet.or.jp/people/kyokenpo/
     事務局 e-mail: kyokenpo@mbox.kyoto-inet.or.jp
                                                ●06.6.6  


       民放九条の会 毎月9日に「集い」

 民放九条の会(全国)は5月25日の運営委員会で毎月1回、9日の日に「私と憲法九条」をテ
ーマに集いを開くことになった。今後、メインスピーカー(講演を含む)として、可能な限り放送
現場の経験者・現役の方を中心に候補をあげ、「出演交渉」を進めることになった。
 民放九条の会は、5月25日時点で会員168人、呼びかけ人賛同者は142人。       
                                                 ●06.6.2

     
         マスコミ関連九条の会 「私の巴里祭」
         姜尚中さんが「パリから九条を見る」 
                    
 マスコミ関連九条の会連絡会(映画人九条の会、音楽・九条の会、民放九条の会、新聞OB
九条の会、出版OB九条の会、憲法9条にノーベル平和賞を!の会(印刷)、マスコミ文化九条
の会・所沢など9団体)は7月14日、「私の巴里祭〜ワインとシャンソンと九条の集い」を開くこと
になった。「巴里祭」がフランス革命の口火をきり、民衆の手で自由をかちとった勝利の日とし
て祝われていることから、この日にちなんで開く。
 ことし3月、パリでフランスの若者たちのたたかいを見た姜尚中・東京大学教授が「パリから
九条を見る」を話し、佐藤真子さんが歌う。
 ★ 日時: 7月14日(金)18:30〜
 ★ 会場: 文京区民センター3F
 ☆  歌 : 佐藤真子さん 「巴里祭」「兵隊が戦争に行くとき」ほか
 ○ 会費:2000円                                            
                                                 ●06.6.2

   
    「戦争は絶対に起こしてはいけない」の声 次々に
            
               「女性9条の会・ひろしま」が結成総会

  「女性9条の会・ひろしま」の結
成総会が5月27日、広島市中区
の女性教育センターで開かれ、県
内から130人が参加。力を合わ
せて憲法9条を守る活動を広げて
いこうと決意に燃えていた。
 同会は、平和を求め思想・信条
の自由の違いを超えて、憲法9条
の大切さを広げる活動をしようと、
        結成総会で講演する下中奈美弁護士

女性27人の呼びかけで結成した。
  総会では井野敏子事務局長が、申し合わせなどの経過を報告し、「じっとしていては前に進
まない。今こそ女性が立ち上がる時」と行動を提起。続いて広島弁護士会の下中奈美弁護士
が「女性と憲法九条―あぶない国民投票法」と題して話した。下中弁護士は米軍再編と自衛隊
の現状から政府与党は会見を前提に国民投票法案を提案してきた。自民党の『新憲法草案』
は海外で自衛隊がアメリカと一体で戦争ができる国にしようとしている」と平和を守る大切さを
強調した。リレートークでは参加者から被爆の惨状や身内の犠牲の悲惨さ、ひと度戦争が起こ
れば弱い立場の女性・子どもがひどい目にあうことなど、次々に、戦争は絶対に起こしてはな
らない―との声が上げられた。 同会は当面の目標として会員1000人をめざしている。
 事務局は中区大手町、電話 082−243−1565。
                                                ●06.5.30 

    
         県北高退教「九条の会」が発足記念の集い  
 
  「九条の会」アピールに賛同する県北高校退職教職員の会(県北高退教「九条の会」・会員
72人、賛同者22人)は5月20日、三次市のロイヤルホテルで、発足記念の「憲法九条を考え
る集い」を開いた。集いには、県北のほか広島市・福山市・府中市などからの出席もあり、およ
そ100人が参加、盛り上がりをみせた。
 初めに、中間忠海代表が「私は国に命を捧げようと予科練に進んだ。私は生き延びたが、多
くの20歳前後の仲間は、生きて終戦を迎えることはなかった。二度と軍国少年を作ってはなら
ないと誓った。長い道のりの今日は第一歩です」と決意を述べた。             (Y)
  記事全文はこちら。                                 ●06.5.22


       「カラクリを暴く〜憲法と沖縄を考える大阪集会」
        
           マスコミ九条の会・大阪と関西マスコミ九条の会が共催
 
  マスコミ九条の会・大阪と関西マスコミ九条の会は6月3日、大阪市・森之宮で「憲法と沖縄
を考える」大阪集会を開く。元毎日新聞記者の西山太吉さん、元琉球朝日放送で制作ディレク
ターの土江真樹子さんの講演・トークセッションを行う。西山さんは「沖縄返還の密約」から見え
てきたこと、土江さんは自ら制作した番組「メディアの敗北」「告発」について制作現場からの報
告をする。
 ■日 時 : 6月3日(土)13:30〜
 ■場 所 : 大阪市森之宮 アピオ大阪301号室
 ■資料代 : 1000円(学生500円)
                                               ●06.5.18


              「焼山9条の会」結成のつどい

 呉市の焼山地区住民が5月28日、昭和公民館で「焼山9条の会」結成のつどいを開くことに
なった。当日は午後2時から、第一部で石口俊一弁護士が特別講演、第二部で講釈師・緩急
車雲助さんが「ヒロシマの川は黒かった」の講談を演じる。住職や元自治会長、体協副会長な
ど幅広い人たちが呼びかけ人となっている。賛同呼びかけ人は次の皆さん。
 多幾山斯梵(円福寺住職)、酒井篤郎(元自治会長)、木村康雄(元校長)、熊佐明俊(やけや
ま日本共産党後援会長)、植田雅軌(呉市被団協会長)、南良良治(昭和地区体協副会長)、小
金丸章吉(ウィザースの会会長・フリーウェイ店長)、八條かおる(絵本作家)、竹丸勝利(老人会
連合会会長)、増野雅夫(呉・ゆきとどいた教育をすすめる会会長)、福永覚(焼山革新懇代表
世話人)                                          ●06.5.18


            旧東城町で「九条の会」結成記念講演

 庄原市に合併した旧東城町で4月22日、九条の会が結成された。5月12日には結成記念
講演会が開かれ、ヒロシマ革新懇の利元克己事務局長が講演、保守系の市会議員らも参加
した。13人の呼びかけ人を代表し吉原知子さんが、「『九条の会』のアピールを持って、対話
や署名活動、懇談会を開いていきましょう」と行動提起した。会員は5月15日現在、約30人。
                                                ●06.5.18
       ※ 「情報ネットワーク」のページに「東城九条の会」を追加しました。(事務局)

 
             美術の会も結成
 
 広島県美術会議が中心となり、5月9日「九条を守る広島県美術の会」が結成された。会は
「九条の会」アピールに賛同を表明するとともに「平和・美・自由を求めてきた美術会議は改憲
の策動を許さない」とする宣言を確認した。
3日から広島市で開かれた展覧会には28人が出品、展覧会の最終日に「会」を結成したも
の。連絡先は下村仁一さん。                              ●06.5.18  
        ※ 「情報ネットワーク」のページに「九条を守る広島県美術の会」を追加しました。(事務局)


           「九条の会・福山」が憲法九条のつどい

 5月3日の憲法記念日、「九条の会・福山」が市内の市民参画センターで「憲法九条のつど
い」を開き、90人が参加した。
 会場には、9条の条文や大林宣彦氏による平和へのメッセージ、「私のかかげる小さな旗」と
題した澤地久枝さんの手紙を書にしたものなど、展示もおこなわれた。九条の会が製作した
DVD「9条は訴える!」を鑑賞のあと、参加者がディスカッションした。
  「九条の会・おのみち」 「ふくやま南・九条の会」「念仏者九条の会」「福山医療生協・九条
の会」などから、会の活動の模様や会員の思いが述べられた。
 参加者からはメディアに対する批判や、メディアに対する感想なども出された。  (藤井)
 全文はこちら。                                     ●06.5.18

憲法News
           呉の退職教職員が「九条の会」設立

 呉在住の退職教職員が5月3日、呉ポートピアで「呉退教九条の会」を設立した。設立集会
参加者は32人。退職教職員に加え、趣旨に賛同する一般市民も出席した。
 呉退教九条の会の代表は石川耕三さん、世話人には呉退教会員から、朝倉邦夫、岩木達、
宇根内良子、川上靖司、木村康雄、熊佐明俊、五藤俊弘、中西柚香、橋本廸治、和田邦雄の
各氏が就任した。呉大学講師でマスコミ九条の会呼びかけ人の荒本c夫さんも世話人に加わ
っている。
 5月11日現在、会員は62人。世話人会は毎月第4金曜日に開かれる。            
                                               ●06.5.11
       ※ 「情報ネットワーク」のページに「呉退職教職員九条の会」を追加しました。(事務局)

憲法News
         広島マスコミ九条の会が1周年記念シンポ
           
        沖縄・ヒロシマ・岩国 〜改憲と米軍再編をめぐって〜 

 広島マスコミ九条の会は7月8日(土)午後1時半から、広島市の平和記念資料館・メモリア
ルホール(約300席)で、シンポジウム「沖縄・ヒロシマ・岩国〜改憲と米軍再編をめぐって〜」
を開く。このシンポジウムは、会の結成一周年を記念するもので、岡本厚(岩波書店「世界」編
集長)、浅井基文(広島市立大学広島平和研究所長)、諸見里道浩(沖縄タイムス編集局長)、
小野増平(中国新聞取締役編集制作担当)の各氏がパネリストとして出席する。

 広島マスコミ九条の会は昨年7月2日に結成され、現在約200人の呼びかけ人・賛同者によ
って運営されており、このシンポジウムを機に憲法とヒロシマの関係、岩国・沖縄などの米軍再
編問題、マスメディアのあり方などについて、さらに多くの市民とともに議論を深め行動を強め
る考えだ。                                         ●06.5.11


憲法News
         九条を生かし平和守ろう 
   5・3憲法集会/4000人が銀座パレード
 
   憲法記念日の5月3日、「2006年 5・3憲法集会」が東京・千代田区の日比谷公会堂で開
かれた。考えや立場の違う8つの市民団体が事務局を務める実行委員会が主催し、今年で6
回目。4000人以上の参加者は「憲法改悪のための国民投票法の成立を全力で阻止し、九
条を生かし、平和を守るために、さらに力強く運動を進めていく」という集会アピールを採択し、
銀座をパレードした。
 各界からの発言では、「映画 日本国憲法」のジャン・ユンカーマン監督が改憲の影響は国
内だけでなくアジアにも及ぶと指摘。「戦争しない国は世界で数少ないが、これこそ21世紀に
ふさわしい国の姿だ」と訴えた。富山和子立正大学名誉教授は「平和憲法がつくられ、『戦争
はもうない』とみんな喜んだ。憲法は世界の理想、あこがれだ」と強調した。
 韓国の市民団体「平和ネットワーク」のイ・ジュンキュ政策室長は、国際平和主義と侵略戦争
否定を掲げている韓国憲法を生かす運動を進めていると報告。「九条は日韓の共有財産だ
が、危険な状態にある。(守るために)日韓の市民団体が力をあわせよう」と呼びかけた。
 日本共産党の志位和夫委員長は「憲法改悪反対の一点での国民的な多数派をつくるため、
全力をあげてたたかおう」、社会民主党の福島瑞穂党首は「多くの人とともにたたかえば必ず
勝利できる。みんな戦争を望んでいないのだから」と述べた。
  教育基本法改正反対や横田基地公害訴訟などの取り組みも報告された。日本国際法律家
協会は憲法九条を世界に広げる「グローバル九条キャンペーン」にふれ、カナダや韓国で運動
が始まっていると紹介した。 (「連合通信・隔日版」より)                       
                                                ●06.5.11


                     「希望の憲法」謳いあげる

                憲法記念日 広島でも多彩に

  憲法記念日の5月3日、広島でも多彩な催しが行われた。県民文化センターでは2006年
憲法集会「マイライフマイ憲法」が開かれ、650人が参加した。第1部で東北大学名誉教授の
小田中聡樹さんが「希望としての憲法」の記念講演、第2部では「憲法ミュージカルNO13・希
望の憲法〜子規(四季)折々〜」が上演された。
  「歴史はひとり一人の国民が作」と切り出した小田中
さんは、自民党「新憲法草案」が憲法の平和的生存権
(前文)を削除し、九条2項を捨てて「自衛軍」を明記、
人権を制限して「批判を許さない社会」を目指す内容だ
と指摘し、改憲の動きを止める主権者・国民の役割、
自覚を語った。また、「改憲に絡む動き」として教育基
本法「改正」、共謀罪の制定、有事立法、情報統制の
絡む「国民保護法」など、言論規制を含めて様々な分
野に出ていることを指摘し、「もし改憲を許せば軍事
 2006年憲法集会 「俳句甲子園」の一場面
 国家への道に進む。国民投票法案はいらないとはっきり言おう」「現憲法は人権と生存、民主
的行政を保障し、平和と人間を大切にする政治への礎だ」として「希望としての憲法」の素晴ら
しさを語った。
 この日、平和記念資料館メモリアルホールでは、広島県平和運動センターなどの主催で「ヒ
ロシマと憲法 5・3集会」が開かれ、中国新聞の田城明特別編集委員が講演、300人が参加
した。 このほか、「第九条の会ヒロシマ」が広島・本通でリレートーク、憲法を変えることに賛
成・反対のシール投票を行った。投票した市民796人のうち625人が「変えない」に投票した。
「九条の会・福山」の主催による集会には90人が参加、尾道・長者ヶ原スポーツセンターでは
「憲法記念日おのみち集会」が開かれ、ギター演奏や「9条と基地問題」の意見発表が行われ
た。                                              ●06.5.5 


  県母親大会で講演「憲法9条が未来を開く」

 6月25日(日)廿日市市のさくらぴあ・あいぷらざで2006年広島県母親大会が開かれる。 
 「平和をつくりだす宗教者ネットinみやぎ」事務局長の川端純四郎さんが「憲法9条が未来を
開く〜歴史を踏まえてアジアの友好を〜」と題して記念講演を行う。
 母親大会の分科会のひとつ「テレビ・新聞を見ながら思うこと」には、広島マスコミ九条の会
の太田事務局長、羽原事務局員が助言者として参加する予定。分科会は10:00から12:30
まで、記念講演など全体会は13:30から16:00まで。
 問い合わせは、実行委員会 082−243−1565。               ●06.5.5


              記念講演は下中奈美弁護士
     
                  女性9条の会の結成総会
 
  「女性9条の会・ひろしま」が5月27日に開く「結成総会」の講演者が決まった。記念講演を
するのは弁護士の下中奈美さん、演題は「女性と憲法9条〜あぶない国民投票法案〜」。
 総会は午後1時半から、広島市中区の広島市女性教育センター(鷹野橋)で開かれる。   
                                                ●06.5.5


     あなたは憲法9条を変えることに賛成?反対?
          「九条の会・はつかいち」が宮島口でシール投票

 「九条の会・はつかいち」は4月19日10時から、宮島口桟橋広場で「憲法9条を変えること」
の賛否を問うシール投票を行った。取り組みには10人が参加、約2時間で556人の人が投
票した。結果は「憲法9条を変えること」に、賛成37人 反対440人、わからない76人だった。
  参加者からは「大多数の方は戦争はいけないと反対にシールを貼って行かれましたが、反
対が圧倒的に多かったので『これじゃあ賛成には貼れないわなぁ』という方もおられました」、
「9条を知らない方も結構おられるんですね、驚きました。9条って何?という質問を何度も受
けました」、「無言で賛成にシールを貼られる方は中年の男性が多かったなぁ…。」「おもしろか
ったのは、年配の女性が『今の日本はアメリカの言いなりになりすぎている。軍隊を持っていな
いから、アメリカに守ってもらわなくてはいけないから、言いなりにならざるを得ないんだ!だか
ら九条を変えなくてはいけない!』と賛成にシールを貼っていかれた」などの感想があった。  
                             (「九条の会・はつかいち」ホームページより)
 9条改変の賛否を問うシール投票は5月3日、11時から広島・本通り電停前でも行われる。
                                                ●06.5.1


           全国の「九条の会」 5000に近づく

                  無料のメールマガジンも発行

 「九条の会ニュース」68号(4月26日)によれば、全国で結成された「九条の会」は4770に
達し、5000に近づいている。結成数が最も多いのは大阪府の424で、以下東 京354、北海
道349、京 都303、愛知258と続いている。広島は33で34番目となっている。
 また、「九条の会」は、3月からメールマガジンの発行を始めた。月2回の発行を目ざしてい
る。登録申し込みはこちら(無料)。
                                                ●06.5.1


                           11・3 憲法九条 1万人の集い
               実行委員会が発足

  11月3日に広島アリーナで開く「11・3憲法9条・1万人の集い」実行委員会が4月29日結成
された。「集い」実行委員会は昨年3月12日、「九条の会」の大江健三郎さんらの講演会や11
月3日の加藤周一さんの講演会を実行してきた関係者が、その後も議論を重ね、弁護士、宗
教者、マスコミの「九条の会」による呼びかけで開催が実現した。
  実行委員会には、最近結成された県内「九条の会」や準備中の「会」も含め、団体代表・個人
あわせて45人が出席、企画の内容や今後の進め方について論議した。講演者やミュージシャ
ン、進行などについては今後、企画担当者で詰めていくこと、「九条の会アピール」に賛同する
すべての団体に「集い」の呼びかけ団体として名を連ねてもらうことなどを確認した。
  出席者からそれぞれの「会」の活動報告があり、次回の実行委員会は6月初めに開くことに
なった。
                                                 ●06.5.1


                  「女性9条の会・ひろしま」 5月27日結成総会

 広島県内の女性による「九条の会」が結成され、4月21日広島県庁で記者会見し発表した。
「女性9条の会・ひろしま」は弁護士、被爆者、研究者、音楽家など27人が呼びかけ人となり、
5月27日(土)午後1時半から中区大手町の広島市女性教育センター(WEプラザ)で結成総
会を開く。結成総会では記念講演、リレートークなどを行う予定。事務局長は井野敏子さん。
 事務局は、082−243−1565。 呼びかけ人と「呼びかけ」はこちら。            
                                               ●06.4.24更新
        ※ 「情報ネットワーク」のページに「女性9条の会・ひろしま」を追加しました。(事務局)


瀬野川地区九条の会結成

  広島市安芸区の瀬野川地区の住民が4月2日、「瀬野川地区九条の会」を結成した。結成
総会には17人が出席、7人の呼びかけ人の一人金子一士さんが、今年1月から呼びかけを始
め、賛同者は70人となっていることなどを報告、会則を拍手で承認した。
 総会では、広島教育研究所の高橋信雄事務局長が「くらしと憲法について」と題して講演し
た。                                             ●06.4.14   
     ※「情報ネットワーク」のページに、「瀬野川地区九条の会」を追加しました。(事務局)


深められる憲法を守る運動

                   「共同センター」が県内の活動交流集会

  民主団体や労働組合など20団体でつくる「憲法と平和を守る広島共同センター」は4月16
日、「許すな!憲法改悪 広島県活動交流集会」を開いた。集会には13の「九条の会」のほ
か、13の労働組合、11の民主団体から90人が参加した。「共同センター(全国)」が昨年12
月に開いた全国交流会とその後の県内の状況についての主催者報告に続き、石口俊一弁護
士が自民党「新憲法草案」批判、国民投票法案をめぐる情勢などについて講演を行った。この
あと各団体や「九条の会」から、活動報告や今後の行動についての提案など、積極的な意見
交流が行われた。
  参加者から「憲法署名はなかなか厳しいが、しっかり学習して対話を広げる努力が必要
だ」、「行政が憲法の視点に立っていないなか、国民主権や人権など憲法を生かすとりくみが
大切」などの意見があった。また、交通運輸関係の労働組合から「憲法を中心に新たに編集し
た初級組合員のテキストで学習をしている」などの取り組みが紹介された。地域の「九条の会」
からは「新聞の投書欄にあった首相の靖国参拝を肯定する声にどう答えていくかなど、日常の
出来事を憲法問題として解明していく研究会を作った」と報告があり、、憲法を守る運動がより
深められていることが窺えた。
 このほか、小集会や地域的特徴を生かした独自の憲法署名、戸別ビラ準備中など創意と工
夫を凝らしたとりくみが報告された。広島マスコミ九条の会は「いま憲法運動に力を集中する時
であり、運動の情報を相互に見えるようにすべきだ」と提案した。
 集会は最後に、憲法学習、職場・地域での「九条の会」づくり、県民過半数署名運動などを確
認した。                                                (T)
                                                           ●06.4.23


  みずみずしい感性、とりもどし  運動を拡げよう ! !
                             
                          マスコミ関連九条の会連絡会  「文学と音楽の夕べ」ひらく

 マスコミ関連九条の会連絡会主催の初めてのイベント「文学と音楽の夕べ」が4月4日、東
京・千代田区、星陵会館で開かれた。「夕べ」には400名が参加、会場は満杯、司会は宮崎絢
子アナ(元テレビ東京・マスコミ九条の会)が務めた。
 
  開幕は「音楽」コーナー。岩国市出身のピアニスト村上弦一郎さんによる「トルコ行進曲(モー
ツアルト)」、 「革命(ショパン)」、リヴィウ・クシリアーヌさん(ルーマニア)のバイオリン演奏、2
人の協演による「愛の喜び(クライスラー)」などが会場に響いた。
 続いて、「新聞OB九条の会」事務局長の戸塚章介さんが開会挨拶。「最近、国民投票法、共
謀罪、教科書問題、イラク問題など、いやなことが相次いでいる。われわれの心も荒れそうに
なる。音楽と文学でみずみずしい感性を取り戻し、運動を拡げよう」と訴えた。

 「文学」コーナーは、「九条、そして思うこと」と題して辻井喬(本名・堤清二)さんが講演。
 辻井さんは、「憲法改正は防げないという人がいるが、潜在的には今の憲法がいいと思って
いる人たちが圧倒的に多い。にもかかわらず、改憲勢力が選挙では勝つ。その原因は、マス
コミにある」と指摘、「私はこう思うということをしっかり発言し、集団主義でなく自分の頭で考え
ていかなければ、『劇場政治』に足を取られてしまう。マスメディアには日常的に接しているか
ら、いつの間にか麻痺してしまう。歴史感覚、国際感覚を磨き、集団主義に意見が左右されな
いようにしていきたい」と結んだ。
 締めくくりのコーナーではマスコミ九条連絡会に集う、「出版OB九条の会」「民放九条の会」 
「憲法9条にノーベル平和賞を!の会(印刷)」「マスコミ文化九条の会・所沢]が活動を報告。
「映画人九条の会」の山田和夫さんの閉会挨拶で、「夕べ」の幕を閉じた。            
  「夕べ」の詳細と、辻井さん講演要旨はこちら。             (報告:民放九条の会)
                                                  ●06.4.6


九条・アンナ会・コンナ会
                  
                    とうふ連9条の会

 兵庫県の「とうふ連9条の会」の「にがり」役(事務局)からメールが届いた。5月27日に「とう
ふ連九条の会」が結成される。
 「とうふ連」は兵庫の「闘う父親連絡会」(闘父連・とうふれん)の愛称で、「豆腐」に掛けて結成
を呼びかける。「毎晩の食卓にトーフがあるささやかな楽しみを再び戦争の惨禍によって奪わ
れることを拒否します。このことは、『ひとしく欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有
する』ことを高らかに確認した憲法の精神に見事に合致する」と趣旨をアピールしている。
 「結成アピール」はこちら。                                       
                                                  ●06.4.4


  今年も 「5・3憲法集会」でミュージカル
                
          小田中聰樹東北大名誉教授が講演〜「希望としての憲法」
 憲法集会実行委員会(実行委員長・田村和之龍谷
大学教授)が毎年5月3日、憲法記念日に開催してい
る「憲法集会〜マイライフ・マイ憲法」が今年も開かれ
る。
 実行委員会は、憲法を知り、ミュージカル風憲法劇
で憲法の意義を考えようと参加を呼びかけている。開
催要領は次のとおり。 
   2005年の憲法集会ステージ
■日時 : 5月3日(祝・水) 開場13:00  開演13:30 
■場所 : 広島県民文化センターホール  
■内容 : 第1部 記念講演 「希望としての憲法〜私たちは少数派ではない〜」
              講師 東北大学名誉教授 小田中 聰樹(おだなかとしき)さん
  第2部  憲法ミュージカル(NO.13) 
  「希望の憲法 −子規(四季) 折々−」 (作 : 広島 東竜)  
                俳句、短歌、文章の革新をした正岡子規を手がかりに、言葉をめぐ
                る憲法おもしろ劇。 「俳句甲子園」「マンディワイド単純劇場」「憲法
                改正案を知る会」など四季折々と展開します 
■チケット  大人2,000円(当日2,200円)/中高生1,000円(当日1,200円) 
■保育室もあります。
             主  催 : 2006憲法集会実行委員会   
             事務局 : 石口法律事務所 広島市中区八丁堀4-24 
                     TEL:(082)222-0072 FAX:(082)222-1600 
  「憲法集会」のホームページはこちら                                 
                                                  ●06.4.4


                           「九条の会・福山」結成記念講演・要旨

                   小森陽一さんが「9条」を語る

 「九条の会・福山」結成記念講演会が3月10日、県民文化センターふくやまで開かれ、市民
500人が参加しました。(既報)
 「九条の会」事務局長の小森陽一さんが行った「憲法を守る運動の到達点と今後の課題」の
記念講演要旨を報告します。                 (広島マスコミ九条の会 藤井久志)
                                                 ●06.3.30


                                   "憲法は、涙と願いの結晶"
                                                        
                   「戦没者遺族九条の会」も活動  

  終戦60年の去年8月15日、肉親を戦争で奪われた人たちが「戦没者遺族・九条の会」を結
成した。再び戦没者と遺族をつくらせない―を合言葉に、「遺族でなければ言えない言葉で戦
争の真実を語り、伝え、憲法九条を守ろう」と申し合わせた。
 昨年の「平和遺族会」総会で「遺族・九条の会」が発案され、130人が「呼びかけ人」「賛同
者」になった。「平和遺族会」会員だけでなく、靖国神社公式参拝推進派の日本遺族会の会員
も少なくない。
 父が中国で死んだ京都府の倉本頼一さんは「九条は遺族の涙と願いの結晶。再び他国を侵
略する戦争を許してはならない」、埼玉県の高久綾子さんは「私たち遺族は若者たちに伝えて
いかなければならない」、三重県の清水美澄さんは「そのときあなたはどう動いたのと聞かれ
たとき、答えができるように」。賛同者はそんな声を寄せている
 「遺族・九条の会」の連絡先は、電話・ファクス 03(3957)9347                
                                                 ●06.3.25


               岩国市民が投げた「たかが1票」

              水島朝穂氏「平和憲法のメッセージ・今週の直言」より
 
 先日行われた岩国市の住民投票について、各紙、各局がさまざまな立場からこれを論評し
た。かつて広島大学に在職し、憲法について発言を続けている水島朝穂氏(早稲田大学法学
部教授)教授が、自身のホームページ「平和憲法のメッセージ」の「今週の直言」で、住民投票
と、マスコミの論調などについてコメントしているので紹介する。
 「平和憲法のメッセージ」はこちら                                   
                                                 ●06.3.21 


        「 マスコミ兵庫 九条の会」 来月結成へ

 全国で4000を超える「九条の会」が生まれ、広島県でも30の「九条の会」が発足しているが
4月21日、兵庫県で「マスコミ兵庫九条の会」が発足することになった。
 神戸新聞、サンテレビなど兵庫県内の新聞、放送のOBらを中心に結成を準備しているもの
で、「マスコミの果たす役割の大きさを認識し、戦争遂行への協力者となったかつての過ちを
二度と繰り返さないよう、マスコミ現場の人たちと市民が手を携えて憲法報道を見つめていく」
と、結成の目的を表明している。発足の集いには桂敬一立正大学教授が「マスメディアと憲法
9条」と題して講演を行う。
 地域の「マスコミ九条の会」は、埼玉・所沢、大阪、広島、鹿児島に続いて5番目となる。

(地域のマスコミ関係「九条の会」)
 ◆マスコミ・文化 九条の会・所沢 (05年3月26日 結成)
 ◆マスコミ九条の会・大阪 (2005年6月11日 結成)
         事務局 「プロダクション・スコーポ」 06−6881−1088
   呼びかけ人  05年7月27日 現在
    青木亨(元朝日放送視聴覚室長)    板坂晋治(元読売テレビ、舞台美術家)
    井原邦夫(元朝日新聞編集局長)    岡田良一(元関西テレビ、プロデューサー)
    川崎一朗(元読売新聞編集委員)    近征一(元日本経済新聞編集委員)
    辻一郎(元毎日放送取締役報道局長) 豊治良夫(元大阪放送社長)
    吉野喜政(元毎日新聞西部本社代表) 
 ◆鹿児島マスコミ九条の会 (2005年6月3日 結成)                      
                                                ●06.3.21


                                  お隣り―岡山・山口の九条の会
 
                  「科学者九条の会・岡山」結成される

  岡山県九条の会は2004年9月に結成、県内の会は100を越えた。「九条の会アピール」
賛同署名は9000人を数え、ロゴマークをつくるなど活発な活動を進めている。 
  また、「日本を戦争する国にしないために、科学者・教育者の英知を結
集しょう」の呼びかけで、3月10日「科学者九条の会・岡山」が発足した。
同会には岡山大学をはじめ県内の5つの大学の教員や名誉教授、県内
在住の学者、研究者、高校教員など100人が賛同に加わった。専門分野
も歴史、物理、政治、体育、農、工、生物、化学等々と多彩。
一方、山口県では「山口県九条の会ネットワーク」(仮)を設立すべく準備中で、情報発信・交換
のためホームページ(ブログ)を立ち上げた。
                            http://red.ap.teacup.com/applet/yamaguti9/msgcate2/archive
                                                ●06.3.16


 アピール署名100を超える

  「広島マスコミ九条の会」が取り組んでいる「九条の会アピール」賛同署名が100筆を越え
た。中国放送OBの会員が集めた署名が多く、家族を含め友人や近所の人、趣味の会で集め
られた署名など、その活動が目立っている。「地域の自治会で署名をお願いしたところ、皆さん
が快く応じて下さった」とメモが添えられているもの、「これだけはゆるがせにできない。今、行
動しないと」という子どもを持つ母親からの言葉も同封されている。
  運営委員会は署名の第一次目標を1000筆としており、会員の皆さんの引き続く努力を呼
びかけている。                                                                                       ●06.3.14
          ★ 署名用紙はこちらをクリックしてお使い下さい(事務局) → 


                     「九条の会・福山」結成記念集会に500人
 
                 県内九条の会は30を越える
  全市域を対象とする会としては廿日市市についで県内二番目となる「九条の会・福山」が3月10日結成された。福山市の県民文化センターふくやまで開かれた結成記念講演会には市民500人が参加、「九条の会」事務局長の小森陽一東京大学教授の話に耳を傾けた。
 講演会は、呼びかけ人の伊藤敏男さん(日本農業を守る会)が開会の挨拶、小森さんが「憲法を守る運動の到達点と今後の仮題」と題して講演した。
  小森さんは自民党の「新憲法」草案と対比しながら、
      講演する小森陽一東大教授
歴史的な視点、世界的な観点から現憲法の「前文と九条」の持つ重要な意義を語った。また、
1945年に制定された国連憲章と比較し、「21世紀目標」として普遍性を持つ現憲法の役割を
解き明かした。
  最後に、呼びかけ人の村田民雄さん(市民運動交流センター)が閉会の挨拶で、「九条の
会」をすべての福山市民に広げていこうと力強くよびかけた。「九条の会・福山」はこの日を起
点に賛同者を募り、運動を大きく広げていくことにしている。
 「九条の会・福山」の誕生で広島県内の「九条の会」は30(広島マスコミ九条の会調べ)を超
えた。(H)                                          ●06.3.12
      ※「情報ネットワーク」のページに、「九条の会・福山」を追加しました。(事務局)        


 「寺戸九条の会」(三次)始動
 
 三次市三次町寺戸地区の住民が1月27日、「寺戸九条の会」を結成した。結成集会には23
人が出席、澤地久枝さんや三木睦子さんの講演ビデオを見たほか、軍隊を持つことの意味な
どについて意見を出し合った。総会では、23人全員が呼びかけ人となることを確認、署名活
動などをすすめることになった。先週の日曜日には、一人で70人あまりの署名を集めた会員
もいる。
 会の代表は横山健也さん、事務局は倉本ミツヒロさんが担当する。
 連絡先は0824−62−3936
                                                ●06.3.10
   ※「情報ネットワーク」のページに、「寺戸九条の会」を追加しました。(事務局)


             「監視と密告の社会」をつくる共謀罪

             「九条改憲」に連動 市民運動・労働運動の統制も

 テロなど組織犯罪防止対策を口実に、「犯罪行為を話し合っただけで逮捕される“共謀罪”」
の新設が国会に上程されている。3月9日付け朝日新聞は「審議ヤマ場」として市民団体や弁
護士らの反対運動を伝え、緊迫した情勢になっている。
 おりしも3月8日、広島市民交流プラザで“共謀罪”学習会があり、自由法曹団広島支部事務
局長の池上忍弁護士から内容について解説を聞いた。おどろおどろしい名称だけに「自分に
は関係ない」と世間の関心は薄いが、知れば知るほど危険な法律と分かった。国会への抗
議電など早急な取り組みが求められている。 
 法案は、犯罪について2人以上の人が共同して合意すれば罪となる―という内容で、対象と
なる犯罪が殺人や内乱罪のほか文化財保護法、労働基準法の違反など615件もあり、ほぼ
無限定といえる。「団体の活動として、犯罪の遂行を共謀したものは懲役などに処する」とする
法案骨子の「団体」にも限定がない。サークルなどの市民団体も労働組合も対象になりうる。 
 
 とある集会で「腹が立つから殺してやりたい気分だ」と誰かがしゃべり、「そうだなぁ」などと、う
なづいたりすれば直ちに逮捕となる。朝日新聞によると、「悪いことをしたら罰せられる社会」か
ら、「悪いことを口にした罰せられる社会」になり、不買運動やマンション建設反対決議も共
謀罪に問われる可能性がある、としている。
 「共謀罪」ができると、犯罪が実行される前の「意思の連絡」が捜査の対象になるから、電話
はもとより電子メールの傍受・閲覧、果ては会話の盗聴や屋内盗聴器の設置まで「犯罪捜査」
を口実に、警察が怪しいとにらんだ人は日常的に監視される。「悪い意思があるかどうか」は
警察が一方的に判断する。基本的人権も、民主主義もまるで機能しない国民統制、監視社会
の到来である。
 それだけではない。法案は、事前の自首、通報者には罪を減免する。密告・スパイ行為を奨
励している―という空恐ろしい法案だ。
 
 この日の学習会では、この法案の狙いについて、「テロ予防を逆手にとって基本的人権を無
視した法案だ」「町にあふれる防犯カメラや騒音規制条例、有事想定の国民保護法、メディア
規制法など、『九条改憲』の動きやそれと連動した国民統制立法と一体のものだ」「国家に反
抗しない人間と社会作りが狙い。通学児の殺人事件など不安な社会を逆手にとって、住民の
相互監視・密告社会をつくる危険な法律」との発言が相次いだ。(O) ●06.3.10


        
三次駅前などで街頭宣伝
         「九条の会・広島県北」が6の日行動
 
 2月4日に結成された「九条の会・広島県北」は、毎月6のつく日を行動日と決め、宣伝行動
を行っている。3月6日には三次駅前、サングリーン前、ハタジキストアー前で街頭宣伝、6人
が参加した。
 「会」は、毎月第3木曜日の午後7時から、憲法に関連する知識を習得し、意識を高めるため
の学習会を開くことにしている。                   
                                                 ●06.3.7
 ※「情報ネットワーク」のページに、「九条の会・広島県北」を追加しました。(事務局) 

 憲法公開講座 
          「あの『ズッコケ三人組』が平和を語る」

■日 時 : 4月8日(土)14:00〜16:00
■会 場 : 広島市西区民文化センター大ホール(JR横川駅南側)
■参加費 : 999円
■講 演 : 「あの『ズッコケ三人組』が平和を語る」
□講 師 : 那須正幹氏(憲法九条の会山口呼びかけ人、児童文学作家)
         [那須氏の略歴]
          1942年に広島市西区で生まれ、3歳の時に被爆。『絵で読む広島の原爆』 
          で産経児童出版文化賞を受賞したほか、2000年に『ズッコケ三人組』シリー
          ズの業績を認められて第23回厳谷小波文芸賞を受賞。

■問い合わせ 広島中央保健生協組織部  TEL 082(532)1264
 
                           ※保健生協の機関紙『けんこう』より
                                                 ●06.3.7


理念なき改憲への狡猾なテクニック
         
国民投票法案と「新憲法」草案で新谷教授講演
  
  自民党が今国会で成立させようとしている「国民投票法案」の学習会が2月27日、広島市
民交流プラザで開かれた。憲法と平和を守る共同センターと広島平和塾の共催。 広島修道
大の新谷一幸教授が、「国民投票法案と『新憲法』草案(自民党)〜理念なき改憲への狡猾な
露払い」と題して話した。
 新谷教授は自民党の新憲法草案の前文は、項目の羅列で理念も歴史認識もないレジュメに
過ぎないが、国民の義務だけは強調している。理念が語れないのはアメリカの要求と政治的
妥協だからだ。
 国民投票法案については、「海外で武力行使をする軍隊への積極賛成世論は多く見積もっ
ても15%に達しない。そこで、「人権」と抱き合わせ、少数の賛成票で可決させる「有効投票数
の過半数」(棄権、無効票が多いほど少数賛成で改憲成立)、○×方式も「軍隊」と、「人権」の
一括投票方式という狡猾なテクニックがあり、注意しなければならないと指摘した。
改憲は海外で戦争するのが狙いだが、それには命令服従と死刑多用方向のため、必ず軍事
裁判所設置(76条3項)が必要になっているのだと述べた。
 私たちのこれからの課題として、@9条2項を持つ日本国憲法は世界の宝であることに確信
を持つ、A言論・表現弾圧に厳しい監視の目を―などを強調。参加者の質問に答え、広島県
が全国に先駆けて施行した「不当な街宣行為等の規制に関する条例」について「警察官の尋
問に黙秘するといつでも逮捕される条例であり、政治活動も規制されかねない」と、権力をより
一層監視する重要性を話し、国民投票法案は上程さないように努力しよう―と締めくくった。  
                                                  ( O )  
                                                                            ●06.3.7


スポーツ分野では初めて
 
 「ヒロシマ空手愛好者九条の会」がスタート

 1月26日、ヒロシマ空手愛好者九条の会がスタートした。広島県のスポーツ分野では初めて
の九条の会で、沖縄少林寺流空手道研究会広島命宝会会長の山下基さんが代表に就任し
た。
 会は、「空手発生の地、沖縄には方言で『命どう宝』という言葉が伝わっています。これは『命
こそ宝である』という意味です。琉球時代の歴史で庶民は、支配層と周辺の大国からの干渉や
圧制と不当な暴力から身を守るために、空手を育んだといわれています。・・・国民共通の反
戦・平和の願い、被爆地の広島の願いをこめて『命宝会』の名前も付けられました。『平和の
宝・九条』を守るため輪を広げていただきたい」とよびかけている。
 現在、会員は47人で、他の空手流派や愛好家の賛同者を募る。
 連絡先は、為平新吾さん 082−274−4097。                         
                                                 ●06.3.3
※「情報ネットワーク」のページに、「ヒロシマ空手愛好者九条の会」を追加しました。(事務局)


「『壊憲』露払立法」阻止のために
 
坂本修弁護士、国民投票法をめぐるせめぎあいを語る

  2月2日、憲法改悪反対共同センター主催で「憲法改悪のための国民投票法案学習決起集
会」が開かれた。集会では坂本修弁護士(自由法曹団団長)が当面の焦点となっている「国民
投票法案」について講演した。
 坂本氏は、「自民新憲法草案の9条の二の3項は、日本はアメリカと一緒になって、国連がイ
エスと言おうが、ノーと言おうが、『国際社会の平和の安全』『国際協調』のため、日本の若者を
戦地に投入することを明記した。これが自民党改憲案の本質だ。 日本国憲法の原理である
『非武装、非戦の平和主義』を根底から破壊する『壊憲』であり、通常の意味での憲法改正案
ではないことを、しっかりつかみ国民と語り合う必要がある」と述べるなど、国民投票法案の問
題点、「9条」をめぐる現下の情勢、今後のたたかいについて語った。
 坂本弁護士はいま、自らの著作「憲法 その真実 ― 光をどこに見るか(仮題)」を準備してい
る。
 講演要旨はこちら
                                                 ●06.3.3


「9条はみんなの宝」
 高遠さんの講演会で「なかよし九条の会」誕生

  2004年4月イラクで拘束された高遠菜穂子さんを迎えた講演会が1月27日、安佐北区の
高陽なかよし保育園で開かれ、この場で「なかよし9条の会」が結成された。講演会は「高遠さ
んの講演会を成功させる会」が開いたもので、園の内外から132人が参加した。
 「講演会ニュース」によれば、高遠さんは、映像・写真を使ってイラクの「事実」を伝えた。中に
は目を覆いたくなるような写真、胸をえぐられるほどつらくなる映像もあり、会場は静まりかえっ
た。講演のあと、西廣実行委員長(保護者)が「平和へのよびかけ」を読み上げ、「なかよし9条
の会」が生まれた。
 「よびかけ」は「人間が人間でなくなってしまう戦争を憎みます。戦争はいやだと心が叫びま
す。戦後60年の間、日本は戦争によって殺されたことも、人を殺したこともありませんでした。
これは『平和憲法・9条』があったから。この9条をみんなの宝として大切に輝かせていきたい。
今日ここに、私たちは『なかよし9条の会』の発足を呼びかけます」と結んだ。
  「なかよし9条の会」は、「高陽なかよし保育園」のほか、中区の「なかよし保育園」、安佐北
区の「口田なかよし保育園」の関係者らでつくる。
 連絡先は、高陽なかよし保育園 (〒739−1742 広島市安佐北区亀崎3−6−16
電話 082−841−3399)                                       
                                                 ●06.3.1


「九条の会・はつかいち」がポスター作成
 
 「九条の会・はつかいち」はこのほど、九条を守るポスターを作成、会員や市民に各人の家
や車などに張り出すことを呼びかけている。耐水性の用紙にプリントし、希望者には300円程
度で販売する予定。
 ポスターデザインは「九条の会・はつかいち」のホームページでどうぞ。
      ●06.2.26


 山里から反戦の叫び
 元兵士の証言を冊子に(三次)
 
 三次市で『中国への侵略、なお罪悪感』と題する冊子が発行された。一兵士として中国で侵
略戦争に参加した作木村(現在・三次市)の加藤富司さん(86)の証言を、同市の元中学教
師・中島亨さん(「九条の会・広島県北」会員)が聞き書きして20ページにまとめた。加藤さんは
「政府は、憲法を改正して徴兵制にすることを目論んでいる」と改憲の動きに警鐘を鳴らしてい
る。
 中島さんが聞き書きを始めた動機は、朝日新聞「声」のページに掲載された「中国への侵
略、今なお罪悪感」と題する次のような加藤さんの投書だった。
 <加藤さんの投書>
 「私はかつて6年間、中国で侵略戦争を経験した一兵士だ。中国人の若者を捕まえ、初年兵
教育として銃剣で突き刺す訓練をさせられた。食料を略奪し、家を焼き、婦女子を暴行するな
ど、限りない犯罪行為を繰り返した。中国の民衆は何代にもわたって語り伝え、怨念は容易に
消えないだろう。私は今なお罪悪感を忘れえず、もし逆に我々が中国からあのような侵略を受
けたらと想像し、ぞっとするのだ。
 そして中国に日本のような無反省な発言や行為があれば、今の反日運動以上の暴動が日
本各地で起きると想像する。
 何事も原因があり結果がある。中国の反日運動も同じだ。無謀な侵略戦争をした日本は、適
切な処理をせぬばかりか、小泉首相が靖国神社参拝を譲らず、政治家は挑発的発言を繰り
返す。
 我々はフィクションのような神話に基づく皇国史観を植え付けられ、日本は神の国と信じさせ
られた。そして今なお、同様の思想に基づく発言が政界にある。 いずれ日本は没落に向かう
だろうと危惧している」(’05年5月7日)
 
 普段から日中友好運動に取り組んでいた中島さんは早速、加藤さんを訪ねた。中島さんの
取材に対し、加藤さんは戦場での残虐行為、終戦からシベリア抑留中の生活体験、帰国後は
村の農協活動など、貴重な「証言の昭和史」を語った。
 加藤さんのふるさと・旧作木村は、中国山地、江の川沿いの貧しい村。戦時中は若者を戦争
に狩り出され、高度成長の時代は労働力を都市に奪われ、過疎化が加速。そして今「限界集
落」という危機が地域を襲っている。
 風雪に耐え続けた加藤さんは次のように訴えている。
 
  「戦争は自然に起こるものではない。仕組まれたものだ。昔、憲兵がやっていたようなこと
を、今は官僚がしている。日本(財界)はアメリカの軍事力を背景に兵器を造りたいのだ。兵器
は儲かる。政界と癒着して自衛隊に売りつけようとしている。中国と朝鮮半島に緊張関係をつく
り、憲法九条を変えて自衛隊を強化するのが目的。自民党と財界との暗黙の密約が、そこに
あるのではないか。
 日本は少子高齢化していく。今の志願制の自衛隊では維持できない恐れがあり、憲法を改
正して徴兵制にすることを目論んでいるのではないか。
 あれこれ考えてみると、日本はいずれ行き詰まると思う。(この道は止めなければならな
い)」。
 
*冊子「中国への侵略、なお罪悪感〜加藤富司さんの証言から〜」の問い合わせは、中島亨
さんへ(電話 090ー1687−4548)                             (Y)
                                                                                                        ●06.2.26


「4・4 九条を守る文学と音楽の夕べ」開催へ
               
                マスコミ関連九条の会連絡会

 「マスコミ関連九条の会連絡会」(映画人九条の会、音楽・九条の会、民放九条の会、新聞O
B九条の会など9団体)は、4月4日(火)午後6時30分から、東京・千代田区の星陵会館で「九
条を守る文学と音楽の夕べ」を開く。
 作家、辻井喬(本名・堤清二)さんが講演、村上弦一郎さん(岩国市出身)がピアノ演奏する。
 参加費1000円 。                    ●06.2.24


 「建国記念の日」を問う広島集会開く
        
             自民党 「新憲法草案」について石口弁護士が講演

 「『建国記念の日』を問う広島集会」(カトリック正義と平和広島協議会主催)が2月11日、広島
市中区の広島カトリック会館で開かれた。市民約70人が参加、広島弁護士会の石口俊一弁
護士が講演した。
 石口弁護士は、自民党の新憲法草案と現憲法を条文ごとに比較しながら解説。自民党案の
特徴として―憲法を丸ごと変更し、「新憲法」と名づけていること。焦点を9条、12条、96条に
絞ったうえで、9条2項を改悪していること。さらに、環境権などの「新しい人権」を導入し、改憲
の発議要件を緩和していること、をあげた。
 また、軍事裁判所の設置のほか、現憲法の人権条項(12条、13条)にある「公共の福祉」を
「常に公益及び公の秩序に反しないように・・・」と変え、「国民に責任を負わせる」内容となって
おり、国家の安全と社会秩序、国民の義務を強調、戦争ができる国にしようとしていることを指
摘した。
 最後に、今日の靖国問題は「国民を安心して戦争に行かせるために靖国神社が必要になっ
ていることだ」と結んだ。                                      (O)
                                     ●06.2.24


「賛同者を増やす努力続けています」  

                 尾道・栗原九条の会からFAX届く

 広島マスコミ九条の会は県内の連絡センターとしての役割を務めることを表明しています
が、このほど 「ニュース」第3号を発行し、県内の各「九条の会」に発送しました。
  「尾道・栗原草の根憲法九条の会」(略称・くりはら九条の会)から、早速、ファックスが届きま
したので、ご紹介します。
                ― ― ― ― ― ― ― ―― ― ― ― ― ― ― ―
 「尾道・栗原草の根憲法九条の会」は 昨年9月25日に結成総会を開き、10月と1月に運
営委員会を開きました。「九条の会」(全国)の呼びかけに応え、運動を広げていくことを確認し
ました。恒常的な事務局を持てず、一部の人の活動にとどまっていますが、住民の皆さんの賛
同者を増やす努力を続けています。今後ともよろしくお願いします。                
                                                ●06.2.18


広島平和塾
     「国民投票法案と『新憲法』草案(自民党)」

 憲法と平和を求める広島共同センターは2月27日、広島修道大学の新谷一幸教授による
「広島平和塾」を開く。講演の演題は「国民投票法案と『新憲法』草案(自民党)」、憲法改悪の
露払いを目指す「国民投票法案」の狙いを学習する。

■日 時 : 2月27日(月) 18:30〜20:30
■会 場 : 広島市市民交流プラザ(中区袋町、袋町小学校隣)
■参加費 : 500円                                   ●06.2.18  
 


「県北高退教九条の会」などと交歓
              情報の相互交流を確認
「広島マスコミ九条の会」の太田武男事務局長と山本喜介運営委員が2月12日、三次市で「県
北高校退職教職員・九条の会」(藤村耕市代表・世話人26人)、「九条の会・広島県北」(塚本
勝彦事務局長)と交流、今後の情報交換と相互交流を確認しました。
 交流会では、参加者が自己紹介を兼ねて会の活動や今後の運動方針を報告、「広島マスコ
ミ九条の会」からは太田事務局長が「国民投票法案」と自民党「新憲法草案」の問題点につい
て発言、「全県に広がる九条の会の相互交流が進むよう情報センターの役割を果たしたい」と
報告しました。
 意見交換の後、@5月の県北高退教・九条の会発足の集いに各会から代表派遣するA相
互に情報を交流しネットワークを広げるB全県的に広がる「九条の会」の連携を図る―などを
確認しました。
 「県北高退教・九条の会」は、昨年10月6日に準備会が発足、この日第5回準備会が開か
れ、5月20日(土)午後1時から「発足の集い」(植松健一島根大助教授の講演など)の開催と
機関紙発行などを決定。「広島県北・九条の会」は2月4日に同市内で80人が参加して設立、
活動を始めています。
                                              ●06.2.14 


「九条の会」が6月に全国交流集会

  マスコミ九条の会も運営委に参加

  「九条の会」(全国)は今年6月東京・日本青年館で全国交流集会を開くことを2月6日、呼
びかけた。分野別の「会」の中には、「音楽・九条の会」が前夜祭としてコンサートを開催を検討
しており、各九条の会が特色を生かしつつ、実りある交流集会にしようという動きが始まってい
る。 2月13日には「九条の会」「マスコミ九条の会」など、全国規模の16の分野別「九条の
会」による運営委員会が発足する。
 運営委員会に参加する「九条の会」は次の通り。
 九条の会、映画人九条の会、音楽・九条の会、九条科学者の会、九条歌人の会、九条の
会・医療者の会、九条の会・詩人の輪、九条美術の会、建設人・九条の会、宗教者九条の和、
障害者・患者九条の会、女性「九条の会」、スポーツ「9条の会」、農林水産九条の会、俳人
「九条の会」、マスコミ九条の会。
                                                                                                       ●06.2.9


          40大学で「九条の会」結成

 憲法改悪反対共同センターによれば、「九条の会」は全国で4000を超え、さらに増え続けて
いるが、各地の大学でも結成が相次ぎ、40以上の大学に結成されている。広島の大学での
結成が期待される。
 関東学院大学の「学生9条の会」は昨年12月18日、学内で小森陽一東京大学教授を迎え
て講演会を行い、150人が参加。 京都市立芸術大学で11月6日、学園祭企画として、長野
の戦没画学生慰霊美術館「無言館」館主であり、作家の窪島誠一郎さんを招いて講演会が開
かれ、100人が参加した。
 「東工大科学の目実行委員会」は10月22、23日におこなわれた東京工業大学の学園祭で
「Peaceラボ」(ラボは実験室の意味)を開き、この企画をつうじて「東工大学生9条の会」が発
足した。
 さらに、早稲田大学では学生7人で始めた「早大九条の会'article9(9条)」が11月30日、
700人の講演会を成功させた。講演会は「九条の会」よびかけ人の一人である加藤周一さん
を招いたもの。
 詳細はこちら
                                                 ●06.1.27

  「県北高退教九条の会」が「マスコミ九条の会」と交流
  
 県北の高校退職教師を中心に作っている「県北高退教 九条の会」は2月12日午後1時か
ら呼びかけ人総会を開き、5月に三次市内で開催する「発足の集い」について話し合う。「集
い」では講師に島根大学法文学部助教授の植松健一さんを招き、「憲法九条がどのように変
えられようとしているか」「改憲論の背景・ねらい」などについて話を聞くことになっている。
  12日の総会のあと広島マスコミ九条の会の「語りあい隊」の呼びかけに呼応、広島の「マス
コミ九条の会」の会員らと意見・情報交換を行う予定。
 
 また、既報の「九条の会・県北」の発足集会は準備委員会主催で2月4日(土)、みよしまちづ
くりセンターで開かれる。講演は広島市立大学教授・広島平和研究所所長の浅井基文さん。
協力券は1,000円(高校生以下は無料)。
 「九条の会・県北」の呼びかけ人は次の皆さん。
 黒田明憲(江の川漁撈文化研究会会長) 後藤正男 四車ユキコ(広島平和教育研究所研究
員) 寿山俊正(ジョイジョイワークかえるの家代表) 塚本勝彦(元国鉄職員) 原野和雄(牧師)
毛利慶典(僧侶)  【連絡先】 塚本勝彦  電話 0824−63−7720   
 
 中国新聞によると、このほか三次市三次町寺戸地区の住民が27日、「九条寺戸の会」(仮
称)の初会合を開く。
                                               ●06.1.27


           憲法は理想だから意味がある
           広島県保険医協会が憲法講演会
  
 広島県保険医協会主催の市民公開講演会が1月15日、中区のホテルで開かれた。講演会
には保険医協会関係者、市民ら110人が参加、法学館館長・伊藤塾塾長の弁護士伊藤真さ
んが「今こそ憲法を考えよう〜今を生きる私たちの責任」と題して約2時間、熱弁を振るった。
 伊藤さんは、「暴力のない世界をめざす。どんな理由があろうとも人命を故意に奪うことには
同意できない」と自らの信条を表明し、「憲法は国家を縛るもの」と憲法の本質論を語った。
 また、改憲勢力が進めようとしている「改憲の必要性」について分かりやすく解説した。
 自衛隊問題など「理想と現実の乖離」について、例えば男女平等において「憲法と現実との
乖離はないのか、これだけでも9条問題のウソは明らかだ」と現憲法に対する攻撃を批判、
「憲法は理想だから意味がある」と結んだ。
 講演要旨はこちら。                                  ●06.1.19 


マスコミの現場から本音で語った3時間
     「憲法メディアフォーラム」が現役デスク記者座談会
  
 日本マスコミ情報労組会議(MIC=ミック)と日本ジャーナリスト会議(JCJ)が運営するサイト
「憲法メディアフォーラム」が、新春特別企画として「現役デスク・記者座談会〜いま、憲法を伝
えよう」を開いた。(収録は2005年12月)
 座談会には、在京大手新聞記者、沖縄在住のメディア記者、報道番組担当ディレクター、民
放キー局報道デスクが出席、2006年初頭のマスメディアの状況と課題を提起している。
 憲法改悪の流が加速する中で、メディアの現場はどうなっているか、読者・視聴者とともに歩
むために何をすればいいのか。メディア関係者、必見。 ⇒憲法メディアフォーラム
                                               ●06.1.18


  自民党の憲法になったら暮らしはどう変わる?
             
           佐伯区九条の会 【新憲法草案を批判する】憲法学習講座W

  ■日時 : 1月22日(日) 10:00〜12:00
  ■会場 : 佐伯区民文化センター 2階 C会議室
  ■講演 : 「自民党の新憲法草案を批判する」
            新谷一幸 修道大学教授(佐伯区九条の会呼びかけ人)
  ■主催 : 佐伯区「九条の会」
  ■問い合わせ: 082−923−3368(新谷)
                                               ●06.1.18

                                                  
福山市全域対象の「九条の会」結成へ

 福山市の全域を対象とした「九条の会・福山」が3月10日(金)、結成される。結成記念講演
会は午後6時30分から県民文化センターふくやまで開かれ、「九条の会」事務局長の小森陽
一さん(東京大学教授)が講演する。参加希望者は参加協力券(500円)が必要。
 福山では「福山南・九条の会」が去年7月に結成されているが、市の全域を対象にした「会」
の結成を望む声が寄せられていた。
 「九条の会・福山」の呼びかけ人、連絡先は次のとおり。
  伊藤敏男(日本農業を守る会) 数野 博(ちょう外科院長) 川崎保孝(弁護士) 
 石塚 一(牧師) 河野教明(住職) 林 勤(元中学校教師) 落合真弓(環境カウンセラー)
 松居秀子(鞆まちづくり工房代表) 谷元絢子(自営業) 三浦正人(駆逐艦「雪風」乗組員)
 佐々木至成(浄土真宗本願寺派僧侶) 村田民雄(市民運動交流センター) 
 彦坂明子(被爆者)
  連絡先 中山真 084-923-1817 
                                                ●06.1.17


講演会 
   「平和を生きるー憲法九条と教育基本法に学ぶ」

  ■日時 : 2月12日(日) 16:00〜19:00
  ■会場 : 日本キリスト教団流川教会
  ■講演 : 「平和を生きる〜憲法九条と教育基本法を学ぶ」
            廣島敦隆弁護士
  ■会費 : 500円
  ■主催 : 日本キリスト教団中国教区 教育部社会部
    共催 : 広島宗教者九条の和   
         西中国教区「靖国神社問題特別委員会」
  ■問い合わせ 082−222−7727(牛田教会)
                                               ●06.1.17


  「九条の会はつかいち」が憲法語り部講座

 「九条の会・はつかいち」は1月24日から全5回の「憲法語り部講座」を開く。
 開催要領は次のとおり。
  ■日時 : 1月24日〜2月21日 全5回(毎週火曜日 19:00〜21:00)
  ■会場 : 廿日市市・阿品公民館
  ■講師 : 二見伸吾さん(広島県労働者学習協議会事務局長)
  ■申し込み締め切り  1月17日(火)
                電話・FAX 0829−39−6655 高木
                メール takagiyasuyo@ybb..ne.jp
                                               ●06.1.17


                               憲法を語る大講演会
       〜憲法第九条はどのように誕生したか〜

 ヒロシマ革新懇は2月12日、「建国記念日を考える革新懇デー」の行事として「憲法を語る大
講演会」を開く。
 講師は、帝国議会の議事録をもとに日本国憲法の誕生を再現、自費出版で13000冊のベ
ストセラーとなっている「検証・憲法第九条の誕生」の著者岩田行雄さん。
 
 ■日時 : 2月12日(日)13:30〜16:00
 ■会場 : 平和記念資料館・東館地下1階 メモリアルホール
 ■資料代 : 500円     
 ■問い合わせ : ヒロシマ革新懇(平和・民主・革新の日本をめざす広島の会)
             082−245−2501                               
                                                 ●06.1.17

   
  「九条の会・県北」も2月4日発足集会

 九条の会・県北準備委員会主催による「九条の会・県北」の結成の集いが2月4日(土)午後
2時から4時まで、みよしまちづくりセンター(0824−64−0091)で開かれる。
 広島市立大学平和研究所所長の浅井基文さんが「戦争をする国 しない国」と題して記念講
演を行う。
 連絡先 塚本勝彦 0824−63−7702
                                                 ●06.1.17


                  「RESCUE9」が緊急発信
          「マスコミ九条の会」(全国)がホームページ開設

 自公民三党が通常国会で国民投票法案の成立をめざすことで一致した、と伝えられるなど
憲法改悪へ向けた動きが急を告げるなか、「マスコミ九条の会」(全国)が12月10日、ホーム
ページを立ち上げた。
 タイトルは「RESCUE9」で、全国のマスコミ、メディア関係者に「九条を救う」運動への参加を
呼びかけている。「会」は来年3月に、全国規模でマスコミ分野の「九条の会」集会を計画して
おり、メディア産業全体に運動を広げることをめざす。
 「マスコミ九条の会」は今年4月、平岡敬さん(広島マスコミ九条の会代表)をはじめジャーナ
リストの原壽雄さん、鳥越俊太郎さん、作家の井出孫六さんらの呼びかけで結成された。
 ホームページはこちら
                                              ●05.12.21


          「九条の会」4000を超える

 「九条の会」(全国)の情報によれば、地域・分野別の「九条の会」は4000を突破し、1月5日
現在4079に上っていることが分かった。都道府県別では、大阪352、東京335、北海道31
5、京都302、神奈川236、愛知218などで、中四国では岡山が91で最多の結成数となって
いる。スタートから1年の昨年6月に2000を超えた「九条の会」は、この半年あまりで倍増した
ことになる。
 広島県では結成数が20余に止まっており、各地域、各分野で、結成へ向けた取り組みが期
待される。
 「結成数4000突破」を伝える「九条の会ニュース」はこちら
                                                ●06.1.10

   
                               「九条の会・はつかいち」
                  ニュースレター第1号発行

  10月8日に結成された「九条の会・はつかいち」がニュースレター第一号を発行した。会
のホームページは10月から稼動していたが、メール環境にない会員を含め、情報の共有化を
図るもの。
 第1号では、会の共同代表で元海上保安庁第六管区部長の多羅俊夫さんの「巻頭言」をは
じめ、「九条の会」事務局長、小森陽一さんを迎えて開いた「結成の集い」の模様、「結成のつ
どい」を収録したDVDの頒布要領などを伝えている。
  会では、ニュースレターの会員への送付方法を@メール、Aファックス、B郵送に分け、そ
れぞれ送り届けることにしている。
 ニュースレターは、会のホームページで見ることができる。
          ●05.12.30


       「民放九条の会」が「不戦」誓い発足総会

  12月18日、「民放九条の会」の発足総会が東京・大塚のラパスホールで開かれ、民放関
係者60人が出席した。マスコミ・文化の分野では映画、音楽に続く「九条の会」結成となる。
  結成総会では早稲田大学の水島朝穂教授が「憲法9条2項をなぜ変えてはならないのか」と
題して記念講演。 「自民党の改憲案の狙いは戦力不保持・交戦権否定の9条2項をなくすこと
だ。憲法は権力を縛るものであり、9条と99条(公務員の憲法擁護義務)を守らせなければな
らない」と呼びかけた。
  総会は「戦争のためにマイクを持たない、カメラで撮らない。その決意を新たに『改憲』のくわ
だてに立ち向かう」ことを確認するアピールを採択した。結成時の会員は140人、「会」では引
き続き加入を訴えている。              
                           写真提供:民放九条の会
                                    ●05.12.20  


        「福山医療生協九条の会」旗揚げ

   福山市の医療生協組合員らが12月7日、「福山医療生協九条の会」を結成した。組合員1
1人が呼びかけ人となって準備を進めてき。結成総会には60人が参加した。呼びかけ人を代
表して橘高伸侃さんが挨拶、代表世話人で医師の吉國泰代さんが「平和と医療」と題して講演
した。今後は生協組合員や地域の住民に加入を呼びかけ、「九条の会アピール賛同署名」な
どに取り組むことにしている。
 「福山医療生協九条の会」の結成で広島県内の「九条の会」は25となった。
                                 ●05.12.15

 
         「非戦・非核カレンダー」今年も

   奈良市の主婦、木村宥子(ゆうこ)さんが10年前からつくっている非戦・非核カレンダーの記
事が12月5日付け朝日新聞に出ていた。
  カレンダーのタイトルは 「UNDER THE SKY IN AUGUST」(8月の空の下で)。今年は
縦75.5センチ、横25.5センチの一枚もの。憲法九条の条文を日本語と英語で印刷してい
る。また、05年版を購入した人たちから寄せられた「9条があってよかったと思うこと」として
「わが子たちや夫たちを戦争に行かせずにすんでいる」「国家として、他の国で人を殺めること
がなかった」などの言葉を入れている。
 宥子さんの父・一治(もとはる)さんは戦前、理化学研究所の故仁科芳雄博士と核研究に携
わり、被爆直後の広島、長崎で放射線測定などにあたった。一治さんは96年に87歳で亡くな
るまで、核兵器反対の立場をとり続けたという。
 1300部印刷。送料別で実費600円。問い合わせはFAXで<0742−71−1827>へ。
                                                        
                                                         ●05.12.8 


          高校教職員OBが「九条の会」 
県北で旗揚げ、賛同者呼びかけ

 三次市を中心とする県北で、高校教職員OBらが「九条の会」を発足させ、このほど参加の
呼びかけを始めた。発足した組織の名称は、「九条の会」アピールに賛同する県北高等学校
退職教職員の会。呼びかけ人は26人で、三次、庄原、上下などの高校教職員OBが中心とな
っている。
  「会」は、「大江健三郎さんら9氏が呼びかけた『九条の会』アピールは、『憲法九条の理念を
守る』の一点を共通項に、広く市民と共に考え、行動することが今日の課題だと訴え、大きな
反響を呼び起こしています。かつて、『教え子を再び戦場に送るな』と子どもたちに誓ってきた
私たちは、その良心にかけて『九条を守る』ために、それぞれが一致して行動を起こさなけれ
ばならないと考えます」と呼びかけている。
 「申し合わせ事項」として@「九条の会」アピールに賛同する県北高等学校退職教職員をもっ
て構成すること、Aアピールへの賛同を県北の高等学校教職員などに呼びかけること、B会
員と会員の家族・知人並びに現職教職員を含む賛同者で九条を守るための運動を進めること
―をあげている。
 当面、来年2月下旬から3月上旬にかけて開催予定の「発足記念の集い」に向け、全力で取
り組むことにしており、広島マスコミ九条の会の「九条語り合い隊」との交流についても、12月
10日に開く常任世話人会で検討する予定だ。
                                               ●05.11.30 


国際民主主義の先駆
 シンポ「もし9条がなかったら」 5氏が平和の理念語る
   
  シンポジウム「もし憲法九条がなかったなら」が11月26日、広島市中区の広島大学東千
田校舎で開かれた。このシンポは日本科学者会議中国地区、同広島支部が主催、大学生や
教師、市民ら134人が参加した。
  シンポは5人の報告者が「九条」をテーマに意見発表の後、参加者との質疑という形で進め
られた。報告者は広島市立大学の浅井基文平和研究所長、井原勝介岩国市長、元広島平和
記念資料館長の高橋昭博さん、弁護士で広島大学大学院法務研究科の石口俊一教授、同社
会科学研究 科 の吉田修教授で、それぞれ「憲法とは何か」「憲法九条が果たしている役割」
について話した。 (続きはこちら
                                               ●05.11.29


          「みつぎ9条の会」が発足の集い
 
  11月19日、「みつぎ9条の会」が発足式と記念講演を行った。発会にあたっては、建設会
社社長、前町議、僧侶、地区振興区長会長、市公衛協副会長、保育所保護者会会長の8名
が呼びかけ人となって準備を進め、町内各地から30名の参加者でこの日を迎えることができ
た。
 「会」は今年7月から取り組み準備を始め、町の有識者60余名の方へ「9条の会のアピー
ル」への賛同の依頼のメールをお送りしてきた。発足会では「東京大空襲」など戦争体験を聞
き、記念講演ではヒロシマ革新懇の利元克己事務局長による 「自民党新憲法を考える」があ
り、参加者から「これからもこのような集いを何べんも開いて勉強しなければ」などの感想があ
った。              (源田敏雄)
                                                ●05.11.28


             福山南「九条の会」
発足記念講演会に420人
   
 福山南「九条の会」発足記念講演会が11月9日、福山市中央公民館ホールで開かれた。福
山で最初の「九条の会」で、小池病院院長の小池秀爾さん、歴史小説家の藤井登美子さん、
元市会議員の安原一二郎さんら地元の13名が発起人に名を連ねている。
  座席は講演開始前にすべて埋まり、その後もぞくぞくと参加者が押し寄せたために、急きょ
椅子を大量に持ちこみ、会場は身動きできないありさまだった。地元のコーラスのあと発足人
を代表して戸原保悟さんが開会挨拶、続いて発起人の一人・久木正子さんが、自身の空襲体
験や戦争でおじを亡くした体験を交えながら、憲法九条に寄せる思いを語った。
 予定されていた「九条の会」事務局長の小森陽一さんが急用で来られず、代わりにかけつけ
た高田健さんのお話を聞いた。高田さんは小森さんとともに「九条の会」結成の準備にかかわ
り、アメリカのイラク攻撃に反対する「ワールド・ピース・ナウ」立ち上げを提唱した人で、講演は
実践的でおもしろかった。
 講演会の参加者は420人、主催者側の予想を遥かに上回り、憲法九条への市民の関心の
強さを感じさせた。                     (広島マスコミ九条の会 藤井久志)
 (高田健さんの講演要旨はこちら )              ●05.11.21


          一人ひとりを説得しよう 

「11・3憲法の集い」で加藤周一さんが呼びかけ

  「いまこそ憲法!11・3憲法の集い」が11月3日、広島
市中区の中国新聞ホールで開かれた。集いには会場いっ
ぱいの650人が参加、「広島マスコミ九条の会」の平岡敬
代表が開会の挨拶、評論家加藤周一さん(写真)が「戦後6
0年に語る」と題して講演した。
  平岡代表は「60年前の広島の惨事を胸に刻みながら、
マスコミが憲法問題をどのように報道するかを監視し、不
戦の思想を国民の間に広めていきたい」と語った。
  加藤さんは、自民党などが「押し付け憲法」論や北朝鮮
問題を使って憲法九条を変えるキャンペーンを、どのよう
に進めようとしているのかを解明、それを許さないために私たちはどんな反論をつくり、運動を
すればいいかを詳しく述べ 「闘う意思のある人を、一人ひとり説得していくこと」の重要性を強
調した。また、絵画、映画や音楽、メディアに携わる人が、持てる能力を発揮して、多くの支持
を獲得していこうと呼びかけた。
  最後に、この日の集会の呼びかけ人の一人である三末篤實カトリック広島教区長が「世界
の中でただひとつ絶対平和主義の憲法が日本にはある。こうした精神が根底になければ世界
の平和は構築できない。多くの皆さんと手をつないで本当の平和をめざしたい」と閉会の挨拶
をした。 (加藤さんの講演要旨はこちら)                               
                                              ●05.11.7  


           「九条の会」にまた新しい顔

                 「広島弁護士九条の会」立ち上げ

 広島の「九条の会」にまた、新しい顔が加わった。
 10月29日、広島弁護士会館で開かれた「広島弁護士九条の会」設立総会には、県東部の
弁護士らも含めて30人が出席した。呼びかけ人の一人、江島晴夫弁護士(写真)が開会あい
さつ、兵庫弁護士九条の会の羽柴修弁護士、岡山弁護士九条の会準備会の近藤剛弁護士
がそれぞれの活動を報告、「広島宗教者九条の会」のメッセージも披露された。続いて「会」の
申し合わせ、役員、会計方針などが提案・確認され、「広島弁護士九条の会アピール」を採択し
た。事務局長には田上剛(たのうえ・つよし)弁護士が就任した。 総会では、「広島マスコミ九
条の会」の平岡敬代表が「今、九条を語る意味」と題して記念講演を行った。平岡代表は「権
力への批判を失い、国民の側に立つことができなかった戦前のマスコミ」に言及、現在のメディ
ア状況に憂慮を表明し、ジャーナリストと弁護士が市民と手を携えて、未来社会を創造していく
ことを呼びかけた。
 「会」の事務局は、「たのうえ法律事務所」(電話:082−502−1877)。
                                                ●05.10.30


 自民党案は『新憲法』? 

11人参加し批判・学習会

 「広島マスコミ九条の会」は10月22日、広島市中区市民交流プラザで「自民党改憲案を考え
る集い」を開いた。8月1日に発表された「自民党の新憲法第一次案」と現憲法との対照表など
をもとに太田事務局長が問題点を報告し、新聞・放送の現役編集者を含む参加者11人が討議
した。
 「戦争放棄」や「戦力不保持」の文言が消え『自衛軍』が明記された。海外に軍隊を出し「戦争
できる国」になる。「公共の福祉」が「公益及び公の秩序」に置き換えられ、「国民主権の憲法」
が「国民を管理・統制する憲法」に変質する。権力の専制を縛る近代立憲主義から逸脱してい
る―など、基本的な視点からの問題点が逐条にわたって報告された。
  「内容も問題だが、自民案が『憲法改正案』ではなく『新憲法』と呼称している点に注意が必
要」「改正案なら九条など逐条にわたり国民の意思を問うべきだが、一括投票にかける国民投
票法を狙っている」「この関連をメディアは見逃していないか」―。参加者からも名称や各条の
見出し、各条文に使われる言葉の意味などを巡って活発な議論があった。
  『改革を問う国民投票』という言葉で郵政民営化を通したように、『新憲法』キャンペーンが
進められるのではないか」など、マスコミの役割や留意点への意見もあった。
 今後の活動として、「放送を語る会」を開く、『映画日本国憲法』や『はつかいち九条の会』の
発足のつどいビデオ(小森陽一氏の講演収録)を見る会など、順次開いていくことも確認した。
                                                          ●05.10.25



         「みつぎ九条の会」11月19日に結成

  尾道市に合併した御調町の住民が来月19日、御調町の「いこい会館」で「みつぎ九条の会」
を結成することになった。御調町の人口は約8000人、5人の呼びかけ人の一人源田敏雄さ
んは「小さな町だが、9条改悪反対の声を上げていきたい」と話している。 
 源田さんは地元で「みつぎフーズ」という「餅屋
さん」を経営しており、このほど「9条餅」(写真)
の販売を始めた。8個入りのパックで、四角の餅
の真ん中に「9」の焼印があり、添えられた絵馬
には<9条餅からのメッセージ>として「美味し
いお米を作るためにも 美味しいお餅をつくるた
めにも『平和』は欠かせません。世界の宝『9
条』」とある。1パック500円。
 お問い合わせは「みつぎフーズ」(電話0848
−76−0021)源田さんへ。
                                                        ●05.10.24 


        「広島宗教者九条の和」が記者会見
 
 宗派を超えて憲法九条を守ろうと、広島県内の仏教やキリスト教関係者が「広島宗教者九条
の和」を結成し、20日広島市役所記者クラブで会見した。会見には元龍谷大学学長の信楽峻
麿さん、日本キリスト教団牧師の宗藤尚三さん、カトリック広島教区長の三末篤美さんらが出
席、「改憲の動き」にストップをかける決意を表明した。
 「広島宗教者九条の和」は10月1日、県内の宗教家35人で結成された。【中国・10月21日】
                                                         ●05.10.21  


       「福山南・九条の会」が発足記念講演会

  今年7月に発足した「福山南・九条の会」が11月9日(水)午後7時から、福山市中央公民館
で発足記念講演会を開く。「いまと未来をつなぐ日本国憲法」と題し、「九条の会」事務局長の
小森陽一さん(東京大学教授)が記念講演を行う。 講演会の参加費は500円(学生300円)。
  「福山南・九条の会」は、福山地域の13人の世話人で発足、現在の会員数は約250人。
会の連絡先は橋本和也さん(084−931−0322) 【朝日・10月19日】
                                              ●05.10.21     


                  市長らの挨拶に共感
           『九条の会・はつかいち』が発足

  『九条の会・はつかいち』が発足した。10月8日に廿日市市の市商工保健会館で開かれた
結成の集いには市民ら186人が参加、久しぶりに市民の熱気に包まれる集会となった。来賓
で駆け付けた山下三郎市長と有田一彦市議会議長が挨拶、国際社会の平和と安定を望む、
憲法9条を道しるべにしたい―との参加者の願いと一致するところが多く、共感を呼んだ。
  呼びかけ人は27人。集いは最初に、廿日市自然を考える会代表の高木恭代さんが「戦後
60年間、人を殺したり殺されたりする無残な体験をしなくて済んだのは、憲法9条があったか
ら」と開会あいさつ。「九条の会」事務局長で東京大教授の小森陽一さんが「憲法をめぐる今日
の状況〜改憲勢力の真の狙いと国民運動の課題」と題して記念講演し、「核兵器廃絶をめざ
すヒロシマの会」共同代表の森滝春子さんが「広島の思い」を語った。最後に「世界に武力が
行使され続けている今こそ、憲法第9条のもつ意味を大切に守り、その理念の実現のために
努力していくことが求められている」という趣旨のアピールを採択した。
 
  集いには、用意した資料150人分を大幅に上回る186人が参加し、受け取れなかった参
加者には近日中に資料を刷り増して送るという配慮もなされ、心の中で拍手を送った。
 「『九条の会』が廿日市で発足」(中国)、「市長・議長駆け付け 広島・廿日市に『九条の会』」
(赤旗)、「『九条の会・はつかいち』を結成 186人が参加、山下市長もエール」(広島ジャーナ
リスト)など各メディアでも報じられた。米国の世界戦略に連動し、自衛隊を「自衛軍」に変えよ
うとする憲法9条改悪の動き。少なくないメディアがそうした危険な動きに呼応する論調を強め
ているときだけに、市長・議長という顔ぶれの来賓あいさつに、参加者の1人として励まされる
思いがした。                                            (唯)
                                              ●05.10.11


              尾道・栗原地区に「九条の会」
  
 9月25日、尾道市栗原地域の住民により「栗原草の根・憲法九条の会」が結成された。福祉
活動を進める青山澄子さん、土屋年さん(元小学校長)、原田吉明さん(元市議会議員)、溝渕
裕さん(尾道大学講師・憲法学)らが発言した。【赤旗】
                                            ●05.10.11


                   ▼憲法関係日誌

9月25日(日) 「九条の会」アピールを支持する医師・医学者の会が「生命を守る医師・医学
          者は戦争に反対し憲法九条を守ります」の意見広告を掲載。【朝日】

10月6日(木) 改憲のための国民投票法案審議を狙って衆議院憲法調査特別委員会が実 
          質的な討議をスタート、各党が意見表明。中山太郎委員長(自民党)は「現行
          憲法改正の具体的な手続きについて検討する新たな段階に入った」と述べ 
          た。【中国ほか】
 
10月6日(木) 「5・3憲法集会実行委員会」の主催による「憲法改悪・国民投票法案に反対 
          する10・6集会」が国会内で開かれた。共産党、社民党代表のほか、平和を
          実現するキリスト者ネットや全労連の代表が発言した。【朝日ほか】
 
 10月7日(金) 自民党新憲法起草委員会による憲法改正草案前文の素案概要が明らかに
          なった。「平和を堅持していく」など、現行憲法の三原則を堅持する姿勢を鮮 
          明にした、という。【中国ほか】    
           ★自民党一次案(現憲法対照)はこちら
                                              ●05.10.11


                   「九条の会」続々

 各地、各分野で「九条の会」結成が相次いでいる。9月27日には音楽家30人の呼びかけで
「音楽・九条の会」が発足、すでに1000人を超える音楽家が賛同し、来年1月26日大阪で第
1回のコンサートを開く。呼びかけ人には作曲家池辺晋一郎さん、音楽評論家の日下部吉彦さ
ん、バイオリニスト千住真理子さん、歌手の喜納昌吉さんらが名を連ねている。問い合わせは
「音楽・九条の会」大阪事務所(06-6362-3128)へ。
 また、27日には建設産業の分野で仕事や研究活動をする人たちが「建設人・九条の会」を
結成。東京都内で開かれた発足記念集会には700人以上が出席、「九条の会」事務局長の
小森陽一さん(東京大学教授)が講演した。小森さんは「九条が、戦争に加担する公共事業を
防いできた」と指摘した。
 「九条の会」先進県である岡山では10月2日、12人が呼びかけ「倉敷九条の会」が結成され
た。「結成と講演の集い」では作家の早乙女勝元さんが「憲法九条の伝書鳩に」と題して講演し
た。また、9月30日には「『九条の会』アピールを支持する県医師・歯科医師の会」が結成され
た。同県内のすべての医師・歯科医師(約4000人)に呼びかけ文を送り、賛同を得たいとして
いる。全国的には医療関係者による「医療者の会」が結成されており、広島県内の医師も加わ
っている。                                       ●05.10.6


                   ▼憲法関係日誌

9月22日  衆議院本会議で憲法特別委員会(正式名称:日本国憲法に関する調査特別委 
        員会)の設置が、自民、公明、民主の賛成で決まった。憲法「改正」に必要な国 
        民投票法案を審議する委員会。共産、社民は反対。

9月26日  自民党の新憲法起草委員会の「国民の権利・義務小委員会」(船田元・委員長)
        は、「新しい権利」として党新憲法草案に国民の知る権利や環境権など5つの権
        利を盛り込むことを決めた。一方、「義務」より弱い概念として導入を検討してい 
        た「国民の責務」は、世論や他党の懸念に配慮し、明記を見送った。「自民党の 
        改憲論議の行き過ぎを他党に警戒させないための政治的判断」(起草委幹部) 
        がある、という。
                                        ●05.10.6


     振込用紙つきの新しいチラシが出来ました

 「広島マスコミ九条の会」の呼びかけへの賛同者を募る新しいチラシ(B5版)が出来ました。
このチラシには振込用紙が印刷されています。会員のみなさんの積極的な活用をお願いしま
す。希望枚数をメール・FAXで事務所までお知らせください。
 新しいチラシ(おもて面・写真)はこちら。                     ●05.9.24 


           「九条の会 有明講演会」 ビデオが完成・発売

 東京・有明コロシアムで開催された「九条の会」講演会のビデオができ上がりました。申し込
みは下記へ。
  
 ●2005年7月30日   東京・有明コロシアム
 ○収録されている講演<講演順>   
  三木睦子/鶴見俊輔/小田実/ 澤地久枝(ビデオ出演)/奥平康弘/大江健三郎 
  /井上ひさし 
  ○時間・135分
  ○定価・1500円(税込・送料別)
  ○制作・著作権/九条の会(協力・発売元/潟vラス・ワン)
  ○お申し込みは
    必要本数・お名前・ご住所・電話・FAXなどを明記の上、 (株)プラス・ワンへ  
                  〒113−0033>   東京都文京区本郷2-25-6-2
                                                        
                                                          ●05.9.12


九月九日、「九条の会ニュース」創刊

 「広島マスコミ九条の会」は9月9日、新聞形式の「ニュース」創刊号を発行した。
  創刊号はB5版4ページで、7月の「会」発足後の動き、3000組織を超えた全国の状況、会
員の声を載せた「私と九条」のほか、資料として県内九条の会の連絡先、憲法関係書籍なども
掲載。編集後記では、ビデオ『広島版・日本国憲法」』の制作や「九条語り合い隊」の創設など
今後の取り組みを提案している。 創刊号1面はこちら
                                                 ●05.9.9


  各国語で「9条」朗読―今年も「8.15の集い」

  「被爆60周年」「アジア・太平洋戦争終戦60周年」の8月15日、
原爆ドームを背に、今年も「8.15原爆・反戦詩を読む市民の集
い」(広島に文学館を!市民の会など主催)が開かれた。参加者
は中・高校生から80歳を過ぎた詩人まで、さらには広島在住の
外国人ら約100人。静かな語りと、韓国の太鼓チャンゴや沖縄の
三線まで加わってにぎやかに、2時間近い時間を共にした。
 「終戦記念日はお盆でもあります。広島、長崎の原爆犠牲者を
はじめ、戦争で殺された多くの市民が立ち帰ってくる日です。そ
の無念の死を思い、過ちは繰り返さないという戦争犠牲者への
誓いを受け継ぎ、平和憲法をもう一度見直そう」と、同市民の会
代表の水島裕雅さんが開会宣言した。今年で4回目となるプログ
ラムの"目玉"は、いろんな言葉で憲法9条を読み合う企画。広
島弁、名古屋弁、沖縄の言葉。そして広島在住のカンボジア、ス
リランカ、韓国、ポーランドの人たちが、それぞれの母国語に自
憲法9条が各国の言葉で朗読された
『8.15の集い』
ら訳した憲法9条を朗読し、「9条」が備える国境を超えた普遍の理念を確認しあった。この企画
は、激しくなる一方の改憲論議に抗して、日本国憲法9条によって培われてきた「普遍の真理」
である平和主義を見つめ直し、改めて「ヒロシマ」から発信しよう、という祈りにも似た思いを込
めてのものだった。
 ポーランドから広島大学に留学しているウルシュラさんは、故国のアウシュビッツ収容所に思
いをめぐらせながら、「9条の精神をもっと誇り、広めよう、と呼びかける気持で読んだ」と言う。
ポル・ポトの迫害を逃れてカンボジア難民となり、日本に帰化した葉沢さんは母国語のクメール
語は友人に譲り、20世紀の、もう一つの悲劇ともいえるベトナム戦争を思い、ベトナム語で朗
読した。スリランカから広島市立大学に留学しているナーギタさんは子どものころ、民族紛争で
家を焼かれた体験を持つ。「武力で紛争や戦争は解決できない。広島に来たのも平和を学ぶ
ためであり、平和憲法を学びたいからです」と語り、母国の大多数の言語であるシンハラ語で
朗読した。
 また、鈴峯女子中・高校の生徒たち十数人が峠三吉「にんげんをかえせ」や原民喜「永遠の
みどり」を、自分たちで訳した英語も交えて発表し、広島女学院大学のOBや学生たちが、今
年3月に亡くなった栗原貞子さんをしのんで、代表作の「生ましめんかな」や「原爆で死んだ幸
子さん」などを読んだ。
 イラクにおける劣化ウラン被害や、世界各地の核汚染、アメリカの新型核兵器開発構想など
を見れば、「ヒロシマ」の役割はおそらく、「61年目」も終わらないだろう。その意味では、外国
人の参加もあって、参加者一人ひとりが多様な言語体験をし、文化の違いを超えて共有し合え
る価値観があること、世代をつなぐ確かな言葉があることを確認しあえたことは、4回目の集い
の大きな成果であった。「60周年」以後の新たな一歩を踏み出すための契機にもなったと確
信している。
                      (広島花幻忌の会事務局長・海老根勲=中国新聞OB)


 代表囲み記者集会 
 〜『核兵器廃絶』と戦争違法化〜

  「広島マスコミ九条の会」(平岡敬代表)が先ごろ、代表を囲む初のミニ集会を事務所で開い
た。参加者は、地元紙の記者を中心に入社3年の若者から40歳代の中堅、定年を2年後に控
えた記者やOBと多彩、総勢11人だった。
 話題は職場の現状から記者活動と市民運動、ジャーナリズムの役割まで幅広い論議がさ
れ、酒食を交えながらのおよそ4時間が「短い時間」に感じられる集いだった。
  「中国新聞には二つの『偏向』があっていい。原爆とカープ報道だ―」との提起があった。
「ヒロシマ」の原点とは、「核兵器はダメだが通常兵器なら良い」ということではない。「不戦」で
あり「過ちを繰返さない」と誓った非戦の思想。被爆地の新聞は、この点を、誰がどう言おうと
徹底して追求したい、という提起だ。
  「核兵器廃絶」「平和」の文字が日々の紙面に登場、世界の核状況、今も続く被爆者の苦悩、
さまざまな市民運動、実相を裏付ける秘話…いずれも「核兵器=戦争の非人間性告発」をベ
ースにしている。時にその思いは「ヒロシマ」と表現され抽象化もされる。
  これらの報道が、「九条改憲」の言われるいまの状況下で非戦の立場と結びついてきっちり
読者に伝えきれているだろうか、との問いかけも背景にあった。
  「九条改憲」を「国論が割れている問題」と捉える報道の仕方は、「人殺しの是非」を問うよう
なものではないかーとの参加者からの発言にもつながった。ネットの世界に関心を持つ若い記
者は、「新聞記事に心躍らせることはない。ネットの世界はもっと熱い」ともいい、「新聞記者は
思想集団ではない。自分の意見は市民運動で…」との発言も出た。
 「核廃絶」の主張の向こうに何をイメージしているか、「社内言論の活性化」「ジャーナリズム
の使命」を、お題目にしない真剣な取り組みや決意が語られた集会だった。
 「広島マスコミ九条の会」は、こうしたミニ集会を放送、出版、フリーの人たちも交えて引き続
き開催したいと考えています。     (事務局)


       「改憲勢力の現状とメディアの責任」
        広島マスコミ九条の会 桂 敬一氏の基調講演

 7月2日、「広島マスコミ九条の会」発足のつどいで、桂敬一氏(立正大学教授)に「改憲勢力
の現状とメディアの責任」と題して基調講演を頂いた。「大学でも前期教養課程の2年間は、憲
法と体育が必修の単位でした。…憲法は『守る』とか『守らない』とかの理屈ではなくて、身近に
生きているものでした」と自らの民主主義思想を育てた憲法観を語り、いまメディアを取り込む
形で繰り広げる憲法「攻防」の実態を詳細な資料を基に分析、「国民の中に息づく憲法の規範
力を理解し、信じて」「今こそメディアの責任を果たそう。九条2項は、不戦の誓い、ヒロシマを
体系化した思想。私たちはその道を進もう」と、およそ1時間40分の講演を締めくくった。
 桂氏の講演全容、詳しくは、こちら



どんな社会を創るか 九条の理念を語ろう
広島マスコミ九条の会 平岡敬代表あいさつ

 憲法九条というのは、戦争をしない条項だと思います。戦争をするには、さまざまな準備が必
要です。戦争遂行能力を高めなければ、戦争はできません。

 気になる動き次々
 ここ数年とくに99年ごろから、大変気になる動きがあります。まず日本政府が、アメリカへの
追随姿勢を強めました。それと同時に同年5月、周辺事態法が、次いで国旗・国歌法、通信傍
受法、イラク特措法、自衛隊派遣基本法、個人情報保護法、こうした個人の自由と権利を制限
する法律が続々と作られました。
 目先の利益のために、事後承認あるいは追認を繰り返してきた日本の政治のありかたも問
題ですが、こういう状況に対して、極めて鈍い反応しかしないマスメディアのあり方が、大変大
きな問題だと思います。私はマスコミ出身ですから、非常に気になります。
 こうしたことに何故反応しないのか。問題の本質は何かということを、視聴者や読者に伝えて
いくのがマスコミの使命だと思っています。
 例えば先ごろ立川市で、自衛隊の宿舎にイラク派兵反対のビラを投入した市民3人が逮捕さ
れました。これは見過ごすことのできない事件です。ところがマスメディアは、通り一遍の報道
しかしていない。ことの重大性を認識していないように感じられます。
 こういうことを言うと「それは杞憂だよ」、「日本はみんな平和を願っている国民ばかりで、戦
争なんて起こらない」と言う人がいますが、果たして杞憂でしょうか。

 権力の脅威に鈍感
 戦後のマスメディアは、戦争中の報道が犯した過ちの反省から出発しました。その反省と
は、政府当局・大本営の発表を検証することなく伝えた、国家権力の言うなりになっていた、さ
らには積極的に国民を戦争へ協力させる役割を果たした。そういうことへの反省が私たちの戦
後のスタートだったはずです。
 私は、もちろん戦時中の報道に携わったわけではありません。私が中国新聞に入社したの
は1952年、日本がちょうど独立を果たした年です。従って戦前の権力の弾圧とか、占領中の
米軍の言論統制を受けた体験はないから、そういうことが言えるのかも知れませんが、私は自
分のスタート時点で、権力の脅威を感じたことはありません。
 しかし、最近、そういうことがあるのではないか、と感じるようになりました。いまのマスコミの
あり方をみていると、戦前のメディアが次第に戦争協力の体制に組み込まれていった、その姿
に似ているような思いがします。戦争の地ならしをするのもマスコミですし、また平和をつくって
いくことに大きな役割を果たすのもマスコミだと思います。

 弱者切捨ての先に
 いま世の中で効率主義・市場主義といったことがもてはやされて、その名の下に弱者を切り
捨てる社会が出来つつあります。そして話題として「勝ち組」「負け組」といったことが言われま
す。その多くの経済的敗者「負け組」の人たちが、その不満を憲法改正とか、軍備の拡張とい
うところにつなぐことがないだろうか、それはあるのではないか。
 第二次大戦の前にナチスが興ったとき、まさしくそういう状況でした。いろんな社会の不満を
そっちの方へ向けていく、ということがあります。そういうことにも私たちは敏感に反応しなけれ
ばなりませんが、なかなかそういうふうにはいっていない。
 効率主義、いいことだ。市場主義、いいことだ。そして効率主義が例えば報道の現場にも持
ち込まれて、非効率なことは全部切り捨てられていくといった考え方が職場に充満していない
だろうか。
 偏狭なナショナリズムを煽って、世の中の不満を逸らそうとするのは、政治家の常套手段で
す。それにマスコミが乗っていくのが心配です。

 「核兵器廃絶」とは
 私たちは広島で仕事をしてきました。広島は絶えず核廃絶・核兵器廃絶を訴えて来ました。
これは大変重い問題を孕んでいます。つまり、核兵器を使わなければ人を殺してもいいのか、
こういう問いを、核兵器廃絶の訴えは抱えている。
 核兵器廃絶というのは、突き詰めて言えば、人を殺さない、戦争反対だ、というところに帰着
するわけです。そこまで考えて私たちは、これまで「核兵器廃絶」ということを言ってきただろう
か。
 ただ核兵器廃絶と言っていれば事足りるとする、そんな状況があったのではないか。核兵器
廃絶というのは、大変重い問いを含んでいるということを、もう一度確認したいと思います。

 状況変える議論を
 「憲法九条」に関しては、九条の精神には賛成の人にも、いろいろな立場があります。新聞の
姿勢もいろいろです。積極的に改憲を訴えている新聞もあります。一方で今の憲法を守ろうと
いう新聞もあります。
 新聞の世論調査を見ますと、国民の意見も大きく分かれています。自衛隊も安保もみな憲法
違反とする立場の人。また自衛隊・安保は憲法違反かもしれないが、改正は難しいからとにか
く九条を維持して、自衛隊・安保の問題はあまり深追いせず棚上げしておこう、という意見の人
もいます。
 あるいは、自衛権は当然持たなければいけない。九条を守りながらその枠内で自衛隊・安保
の問題を収めるという考えの人もいます。
 私は「九条を守れ」とか「一字一句変えるな」という立場はとっていません。それを言いますと
議論が途切れてしまいます。改憲反対、九条を守れ、という「守れ一点張り」では、こうした混
迷した状況を切り開くことは、なかなかできないと思っています。
 私たちは、いろんな立場の人を巻き込んで、どんな日本の未来を作っていこうとするのか、そ
のことを議論すべきです。その中で九条の問題を考えていくことが大切です。九条だけを論じ
ても、意味がないとは言いませんが、矮小化されてしまう。問題は、私たちがどのような社会・
未来を作るのか、そのことが一番大事だと思います。

 九条が目指す社会
 私はいつもこう言っています。私たちは豊かで公正で、そして誰もが安心して暮らせるような
社会を作るんだ。国際的にも国内的にもこれが目標なんだ。その目標を達成するために邪魔
になるものがたくさんあります。差別、病気、貧困、暴力、人権侵害、環境問題、そして核兵
器。こういうものに私たちは反対していく。そういう文脈の中で九条の問題を考えていくことが、
大事だと思います。
 九条だけを議論していると、だんだん法律論にはまってしまう。自衛隊が違憲だ合憲だという
ことになっていく。もっと大きな枠の中で、私たちの未来を考えていきたいと思います。
 私はマスコミの先輩として、後輩たちに不満があります。しかし、それは先輩の責任ではない
かな、という気がしないでもありません。私たちが、十分議論してこなかった、あるいは伝えてこ
なかったことが、いまの若い人たちの行動につながっているのかな、とも思います。
 しかしやはり、現役の人たちに、「自分たちは何のために働いているのか」「どういう社会を目
指して働いているのか」、そのことをもう一度どうしても確認してほしいのです。そして、マスコミ
の現場で働く人たちが、マスコミの責任だとか使命に、もう一度目を向けてもらいたい。これ
は、青臭い書生論のような感じがしますが、そうではありません。
 こういう時代であればあるほど、なぜいま私たちは九条の問題を取り上げているのか、どん
な未来を作ろうとしているのか、自分自身の胸に問いかけてほしいのです。

 信念と自覚に期待
 いまこういうことを考える個人が、なかなか自由に活動できない雰囲気があると聞きます。世
間にもそんな空気があります。例えば、私などが平和論を言いますと、改憲を期待している人
から「あいつは平和ボケだ」と罵られます。この「平和ボケ」という言葉をみんな黙って聞いてい
る。こういう空気があります。
 東京大学の高橋哲哉教授が、最近ちくま新書で「靖国問題」という本を出しました。実にすば
らしい本です。しかしこれに対していま、右翼が筑摩書房に殺到して抗議している。
こういう世の中の空気。これは戦前にもありました。
 こうした空気に迎合して、ついに戦争に突っ込んでいく、そんなことがあるわけで、私たちが
世間の空気にどれだけ立ち向かえるか、が勝負です。とくにマスコミで働く人たちがその空気
に流されずに、自分たちの未来に向かって、しっかりした信念を持って頑張って欲しい。 
 そしてこの「広島マスコミ九条の会」が、そういう人たちの励ましの拠点になり、学習の場にな
って欲しいと願っています。
 今日が会の発足ですが、これからややこしい問題がたくさん出てくると思います。世の中がぐ
っと右に寄っていく中で、どうしてそれに抗していくか、大変難しいことですが、とくにマスコミの
責任が重いということを、お互いに自覚しながら、今日の集会を有意義に過ごしたいと思いま
す。


目指すべき社会像を語ろう
「広島マスコミ九条の会」 発足の集いに100人 

  憲法九条の堅持と理念の普及を訴える「広島マスコミ九条の会」(平岡敬代表)が2日に発
足、広島市中区の中国新聞ビルで記念の集いを開いた。雨天にもかかわらず、会場いっぱい
の約100人が集まり、熱気のこもった集会となった。
 広島合唱団による「憲法賛歌」に続き、平岡代表が「九条を守るだけでなく、この国の未来を
どう描き、構築するのか、マスコミ・ジャーナリストはどんな社会のために働いているのか、一
人ひとり問いかけてほしい」と語った。

  立正大学の桂敬一教授が「改憲勢力の現状とマスコミの責任」と題して約1時間40分にわた
り記念講演した。憲法をめぐる大手紙の論調と地方紙の社説などを分析しながら、桂教授は、
「改憲をあおる一部メディアの報道にもかかわらず、平和憲法の根幹である九条、特に第二項
『戦力不保持と国の交戦権の否認』の思想を自らの規範として身につけた国民は多いし、その
人たちによって戦後の民主主義が守られ発展してきた」として、国旗・国歌法や緊急事態法、
盗聴法や監視カメラ、個人情報や人権法案など「現実を掘り下げて議論し、その意味を明らか
にしていく責任がある」と指摘した。

 この後、広島で「府中町九条の会」を立ち上げた永井秀明さん、「弁護士九条の会」を準備
中の石口俊一弁護士が、連帯の挨拶を述べた。最後に、太田事務局長が、「無数の小集会を
開いて対話を重ねていくこと、各地・職域の『九条の会』と連携し、その情報センター的な役割
を果たすこと」を呼びかけ、『九条理念』の普及に力を注ぐ決意を表明した。      



  「広島マスコミ九条の会」結成にお祝いメッセージ
 
 広島マスコミ九条の会の結成に際し、次の二つのメッセージをいただきました。
 
◆「マスコミ・文化 九条の会 所沢」
 「広島マスコミ九条の会」の発足にあたり、「マスコミ・文化 九条の会 所沢」より、こころから
連帯のごあいさつをお送りします。
  わたしたちの会は、昨年6月に結成された「九条の会」の呼びかけに応えて、所沢に住む
新聞、出版、放送、印刷、広告、映画などマスコミ・文化に携わる人たちが準備し、去る3月26
日、160名の所沢市民が参加して結成されました。
 「憲法第九条」をまもるうえでマスコミ・文化のはたす役割は大きく、マスコミ関係者だけでなく
多くの市民が参加し、文化の香りがただよう運動をつくりたいと考え、三つのこと(*)を確認し
てスタートしました。現在、ニュースの定期発行、「九条の会」アピール賛同署名、ビデオ「映画
日本国憲法」を観る会の開催、「9の日」の駅頭宣伝、東京・有明で行われる7・30大集会へ
の参加よびかけビラの配布などを行っております。
 今年は第二次世界大戦が終結して60年、そして広島・長崎へ人類史上はじめて原子爆弾
が投下されてから60年目の年でもあります。憲法九条は、日本が開始した侵略戦争によって
アジアの国ぐにに甚大な被害を与えたこと、そして、わが国でも広島・長崎市民をはじめ尊い
人命が奪われたことへの深い反省から生まれたものです。「二度と戦争をしない」と誓った九
条は、世界に誇ることのできるわたしたちの宝です。
 この九条をまもるために、「マスコミ」の名がつく「九条の会」が、被爆の地広島で誕生したこ
とに、わたしたちはたいへん勇気づけられおります。結成集会が大きな成功をおさめ、運動が
大きく発展することを念願しております。そして、わたしたちもみなさんと一緒に全力で奮闘する
ことを誓い連帯のあいさつといたします。
  2005年7月2日           
                          「マスコミ・文化 九条の会 所沢」世話人会
                                        代表  勝木英夫
 *「マスコミ・文化 九条の会 所沢」申し合わせ事項
 一、日本国憲法を学び語り、「九条の会」のアピールを普及し、市民の多くの賛同者を広げる
  運動を展開します。
 二、憲法に関するマスコミの報道を注意ぶかく見つめ、九条の改悪をくわだてるものにたいし
  ては、市民と共同して批判、抗議の運動を起こします。同時に、人権と民主主義の中核を 
  なす「思想及び良心の自由」(19条)、「信教の自由」(20条)、「言論・表現の自由」(21条)の厳
  守をかかげます。
 三、憲法九条をまもるために運動する組織(九条の会・ところざわ等)、団体、個人との協力、
  共同の活動を自主的に取り組みます。そして、次の世代に日本国憲法を手渡し、21世紀に
  花開かせるために活動します。


 ◆ 「マスコミ九条の会」から 
       
 広島マスコミ九条の会発足集会に参加のみなさんへ
  「マスコミ九条の会」がスタートしたのは、4月5日です。準備会の予想を大きく超えて成功し
たのは、大橋巨泉さんや秋山ちえ子さんなど60人が呼びかけ人として名前を連ねてくださった
ことが理由の一つですが、「マスコミ関係者のなかから、九条を守ろうという声が上がったこと
に感動している」など 多くの市民のみなさんからの「過分の期待」を背に受けたことも成功の
要因の一つです。
 それもそのはずです。いまのマスコミの状況は、視聴者・読者の「知る権利」に応えているとは
到底いえるものではありません。大手の新聞やテレビの「九条」報道についてもそうです。
 わたしたち「マスコミ九条の会」の役割は、次の二点です。
@「九条の会」アピールの賛同者をマスコミ関係者のなかに広げていく。
A「マスコミ九条の会」独自の取り組みとして、九条報道のウオッチをおこない 
 その内容を内外に知らせていく。

 広島マスコミ九条の会のみなさんにも(2)について協力いただければ幸いです。

 憲法を読んだことがない人が多いようです。マスコミの現場にも「まさか日本が戦争をする国
にはならないだろう」と、たかをくくっている向きさえあります。九条が変われば二十一条(言論
 表現の自由)も変わっていくというのにです。

 マスコミ関係、とりわけ現場で働く人達との交流が大切だと思っています。
 平和のために ペンを マイクを カメラを

 広島マスコミ九条の会のみなさん、視聴者・読者の過半数の賛同を得るために、協力・共同
していこうではありませんか。

                    マスコミ九条の会 仲築間 卓蔵 (なかつくま・たくぞう)