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「稲むらの火」の人形劇で防災教育 全国のろう学校を巡回 [2008年10月21日(火)]


人形劇団デフ・パペットシアター・ひとみのメンバー

ろう学校の子どもたちに、人形劇を通じて地震など自然災害について学んでもらおうという取り組みが10月からスタートした。財団法人現代人形劇センター日本財団日本芸術文化振興会損保ジャパンなどの支援を受け3ヵ年計画で実施するもので、全国の105のろう学校で予定されている。これまで障害者に対する防災情報の伝達、防災教育は遅れがちだっただけに、この取り組みに対する期待は大きい。
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ブックマークに追加する Posted by 日本財団 広報チーム at 09:29 | 文化・教育・社会問題 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
本・CDを寄付して! 被害者支援ネットワークが呼び掛け [2008年10月20日(月)]


リサイクル運動のパンフと被害者の声を集めた冊子

犯罪被害者やその遺族、家族の支援をしているNPO全国被害者支援ネットワークは、いま本やCD、DVDの寄付を求める「リサイクル運動」を進めている。集まったこれらの品をリサイクルショップに売却し、その代金を被害者支援に利用しようというもので、全国からの協力を呼び掛けている。ことし9月1日からスタートした運動は12月1日まで実施する。
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自然に学ぼう地球環境キャンプ 野尻湖でカヌー体験 [2008年10月17日(金)]


秋の風が渡る野尻湖でカヌー教室

黒姫高原から渡って来る微かな風が、水面に小さなきらめきを残して青空に戻って行く。長野県信濃町の野尻湖。夏の喧噪がすっかり消えた湖畔で、元気な声が響いて来た。「膝を開いてしっかり固定しましょう」「オールは鉄棒にぶら下がるときの間隔で握ります」。カヌー教室の看板を掲げた小屋の前の桟橋で、「地球環境キャンプ2008」が始まった。
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音楽で「文化」を考える 関西フィルが小学校で「授業」 [2008年10月14日(火)]


関西フィルのメンバーによる奈良・椿井小での「授業」(右端が川上さん)

興福寺や猿沢池に近い奈良市街の小学校から、雅楽の独特の調べが流れて来た。しかしいくら1300年の古都とはいえ、体育館から『越天楽』が響いて来ることは珍しい。これは日本交響楽振興財団の「小学校における音楽教育プログラム」に参画した関西フィルハーモニー管弦楽団が、年間計画で開催しているワークショップなのだ。
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子どもたちに演劇の楽しさを! 前橋から「ブナの木」が発信 [2008年10月10日(金)]


「劇団ブナの木」の公演前日通し稽古(左が大野さん)

「すべての子供たちに芸術・文化にふれる機会を」と、群馬県の前橋市を拠点に学校公演を続けている「劇団ブナの木」の活動が、設立18年目に入った。関東甲信越の小学校を中心にこれまでに訪問した学校は「正確に数えてはいませんが、延べ3000校ほどになるのではないでしょうか」という。団員たちは今日もキャラバンを組み、山間地の小規模校へと出かけて行く。
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水の国・最上で交流 [2008年10月08日(水)]


「分水嶺」左は日本海、右は太平洋に

各地に残る生活の知恵や職人の技、伝統芸能を見直す「日本再発見塾」が10月4、5の両日、松尾芭蕉の「奥の細道」で知られる水の国、山形県・最上町に約200人が集まって開催された。4回目の開催で、今回のテーマは「清水(すず)とつながってみる2日間」。古老の話しやフィールドワーク、歌・俳句を通じたコミュニケーション「歌垣」などを通じて交流を深め、呼び掛け人代表の俳人・黛まどかさんが「それぞれが体験と感動を持ち帰り、さらに活動を広めてほしい」と最後を締め括った。

日本再発見塾は「和」や「武士道」「日本食」など日本の美が世界的に注目される一方で、当の日本が元気を失いつつある現状を前に、参加者が地元の人々との交流を通じて日本の素晴らしさを再確認するのが狙い。各界を代表する50人が呼掛人となって2005年に岩手県・葛巻町で初めて開催され、2、3回目は滋賀県・高島市福島県・飯舘村が会場となった。

▼清水(すず)の町

今回の開催地となった最上町は人口約1万800人。奥羽山系に囲まれ、地元の人が清水(すず)と呼ぶ豊富な湧き水に恵まれる。農業のほか温泉、スキー場を中心にした観光が主な産業で、かつては「小国駒」と呼ばれる馬の産地でもあった。境田地区には目の前で水の流れを確認できる分水嶺もある。東京財団などとともに山形県も後援し、地元公民館で開催された開講式では斉藤弘知事が「水に恵まれ、水に親しむ山形県の体験を通じて日本を再発見してほしい」と歓迎のあいさつをした。
(写真右:茶道を通じ、水体験)

第1部の「地元のお年寄りが語る水と暮らしの変化」では、作家の塩野米松さんがマタギとして30頭を超す熊を捕ったという本間山田さんら地元の4人と“水論議”。「湧き出す清水で米をとぎ、野菜を洗い、その傍らに井戸端会議があった」「清水に恵まれているのに保健所は水道水でなければ駄目という」など、水と親しかった生活が次第に変わりつつある現状が披露され、塩野さんは「ボトルがあれば、そこに清水を入れて飲むのが本来の日本人の暮らし。ガソリンより高い水を飲む都会の暮らしとは違う」と指摘した。

次いで「清水の道探し」と題したフィールドワーク。参加者が地元の達人やボランティアの学生とともに「水と植物・生物」「水と文化」「水と農業」「川と漁」「最上の郷土料理」「森と炭焼き」「山刀伐(なたぎり)峠と芭蕉」の7コースに分かれ、地元のお茶室「観山亭」での茶道体験や、地元の料理自慢のお母さんたちとの郷土料理作りで水との関わりを再確認した。炭焼きコースでは実際の伐採から薪割り、窯(かま)からの炭出しから仕分けまで体験、町を流れる最上川の支流、小国川では清流に棲むカジカ釣りにも挑戦した。
(写真上:釣り体験 写真下:伐採体験)


▼爆笑と拍手の「歌垣」

2日目は万葉時代に男女が想いを交わした「歌垣」を再現。黛さんや、呼び掛け人のひとり増田明美さんら6人による俳句、和歌各3作の「問い句・問い歌」に対する「答句・答歌」を参加者から募集。寄せられた約300首からそれぞれ優秀作を選び、出来栄えの良さとともに、司会を行った黛さんと万葉学者の上野誠・奈良大文学部教授の絶妙な掛け合いもあって会場は爆笑と拍手に包まれた。

さらに小国川河原で最上の郷土料理「芋煮」会。ボランティアが地元実行委員会の指導で大鍋いっぱいの「芋煮」を作り上げ、キノコや野菜など地元の食材を使った豪快な味を楽しんだ。最後は「まじゃれ放談会」。“まじゃれ”は「みんなで一緒にやろう」を意味する最上町の方言。7コースの代表がそれぞれの体験で感じた“よき日本”を披露し、再会を誓い合った。(写真左:清流が流れる河原での芋煮会)

再発見塾の参加者は学生から高齢者まで幅広く、初日は深夜まで大部屋で世代を超えた交流を展開。雑魚寝の後、2日目は早朝から収穫や朝市体験。清流の町が持つ静かなイメージとは逆に、慌ただしくも密度も濃い2日間となった。

(高木恵、枡方瑞恵、宮崎正、樋口裕司)


ブックマークに追加する Posted by 日本財団 広報チーム at 08:39 | 文化・教育・社会問題 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
精神障害者の心の叫び 全国から1000人集まる [2008年10月03日(金)]


全国から1000人近く集まった会場

「働くこと、生きること、結婚すること」。心に病を持ちながらも人間らしく生きたいと願う気持ちは変わらない。現在、100万人以上とされる精神障害者の多くは一人で悩みを抱えて苦しんでいるのが現状だ。そのような人々が「こころの叫び」を分かち合うための全国大会が9月12、13の両日、さいたま市で開かれた。NPO法人・全国精神障害者団体連合会=ぜんせいれん(山口光雄理事長)が主催した大会には、全国から精神障害者とその家族、ケアに携わる職員ら1000人近くが参加した。日本財団は2003年からこの大会を支援しており、今年で第10回目となる。「恋愛と結婚」や「働くこと」、「家族とのかかわり方」などテーマ別の分科会や、参加者が壇上で自らの想いを訴えるスピークアウトなどが行われた。(写真:大会のテーマは「わかちあおう、こころの叫びを」)

開会式では社団法人「やどかりの里」で精神障害者を長年支えてきた増田一世・常務理事が講演。「働き始めた当時は『目の前のメンバー(精神障害のある人)がお師匠さん』という先輩の言葉に支えられた。今では(この仕事を)やってきてもうけものをしたと感じる」と述べた。「やどかりの里」がスタートした当時は精神病院一辺倒の時代だったが「私たちも町の中で暮らしたい」という願いに応えられるよう、住む場所、働く場所、憩いの場所を探してきたという。その中で、共感した当事者たちの言葉として「働いた、生きた、喜びを感じた」という声を紹介した。(写真:増田一世常務理事)

分科会で「恋愛と結婚」について話し合ったグループでは、お互いが統合失調症を患った酒井洋さん(56)と香代さん(50)夫妻が司会を務めた。二人は、自分たちの出会いから紹介しながら、「結婚後、胎児への影響を考えて薬をやめることも相談したが、やめると体調が悪くなってしまうため、結局子どもを産むことができなかった」と話した。しかし「薬を飲みながら子どもを産んでいる人もたくさんいる」と当事者たちを励ました。

参加者からは「出会いの場がない」、「病気や生活のことがあるので結婚まで進むことができない」「生活保護を受けているので結婚できない」などの悩みとともに、「いろいろな問題を共有することができるこういった場に参加できてよかった」という感想が出ていた。(本山勝寛
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昭和の記憶を聴き出そう 船橋市で「聴き書き」キャンペーン [2008年09月29日(月)]


お年寄りと向き合い、質問する「聴き書き会」


激動の昭和を生き抜いたお年寄りの貴重な生活体験を、子供たちに伝えて世代間交流を深め、地域づくりに生かそうと活動を続けているNPO「昭和の記憶」が、今年も「敬老の日を『聴き書き』の日に」キャンペーンを全国で展開している。お年寄りは懐かしい記憶を紡ぎ、質問する子供たちは初めて知る世界に驚きの歓声を上げるなど、聴き書き会場はどこも笑顔であふれている。(写真左:しだいに緊張がほぐれ、昭和の記憶を楽しそうに聴く)

聴き書き会は福祉や教育活動、さらには街づくりなどのグループが、「昭和の記憶」の趣旨に賛同して開催、事前に準備された手引き書やワークブックを使って実施する。「昭和の記憶」は2010年までに全国で1万人の参加を目標としており、スタート2年目の今年は、北海道、新潟、東京、神奈川、千葉、静岡、愛知、奈良、沖縄などの学校、図書館、介護施設、学習塾などで開催が続いている。(写真右:「昭和の絵葉書」を眺めながら、記憶を呼び起こすお年寄り)

9月の敬老の日前後の開催が最も多く、事務局が出張したイベントだけでも北海道深川町(9月13日)、千葉県船橋市(14日)、横浜市(15日)と連続して開催された。このうち船橋市の学習塾「新学フォーラム」で開かれた聴き書き会には72歳から84歳のお年寄り5人が参加、普段は教室に使用している部屋で、塾生の小・中学生7人がお年寄りを質問攻めにした。

今年の共通テーマは「昭和の暮らし」。事務局で8枚の絵はがきを用意、その絵をもとにおじいさん、おばあさんと子供たちの会話が進んだ。絵はがきは「団らん」「お祭り」「お正月」「教室」「紙芝居」「遊び」「就寝」「病気」と、昭和の暮らしぶりを知る絵が描かれており、子供たちにとっては物珍しいものばかり。お年寄りは現代っ子の質問によって、懐かしい記憶がしだいに鮮明になって行くようだった。(写真左:事務局で作成した「昭和の暮らし」絵集)

多くのテーブルで、話題は戦争のころの暮らしぶりとなり、「えー! ひとクラスに60人もいたんですか?」「病気になっても家で寝ているだけ?」などと不思議そうに話に聞き入っていた。それでも近所の子供同士の遊びやお祭りの話に「戦争がなければ、今より楽しそう」「勉強したくてもできなかった昔の人がかわいそう」などと感想を話し合っていた。

イベントで引き出された貴重な「記憶」は、ワークシートや開催レポートにまとめられて「昭和の記憶」に送られ、事務局で集約して冊子化される。事務局長の瀧澤尚子さんは「今の子供たちは年配の方と話をする機会が少なく、緊張するのでしょうが、自然とコミュニケーションが深まって行って、毎回、とても新鮮な発見があります」と語っている。「昭和の記憶」は聴き書きボランティアや応援会員を募集しており、日本財団は一連の事業を支援している。(写真右:聴き書きを終え、みんなで感想を発表した)
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次の犠牲者を出さないために 東京で自殺を予防の展示会 [2008年09月18日(木)]


自殺した父親をしのんで長男が作った詩


自ら命を絶つ人が跡を絶たない。2007年まで10年連続で自殺者は3万人を超える異常事態となっている。しかも07年の自殺者3万3093人のうち18%はうつ病が原因であり、心のケアの必要性が叫ばれている。こうした中で、「NPO働く者のメンタルヘルス相談室」(伊福達彦理事長)は、9月2日から4日まで、日本財団の支援で東京・新宿中央公園内にある新宿エコギャラリーで「過労・うつ病で自ら命を絶ったあなた」という展示会を開催、自殺者が激増する現代社会の在り方を告発した。(写真右:メンタルヘルス相談室の伊福理事長)

同相談室は、ことしになって京都市(2月)、尼崎市(4月)、大阪市(6月)でこの展示会を開いており、今回が4回目。今後自殺のハイリスク地といわれる愛知県豊田市、福岡県筑紫野市、大阪府枚方市でも年内に開催する予定。今回は自殺者の遺族の会である「藍の会 仙台わかちあいの集い」(田中幸子代表)とも連携し、田中さんが仙台から駆け付け、会場で訪れた人たちに、自死遺族の実情を訴えた。(写真左:展示された在りし日の写真や遺書)

展示会は、うつ病による自殺が大企業に目立つことから「大企業の自殺の実例」(トヨタ、東芝、日本通運、キャノン、富士通など)を取り上げ、さらに自殺した「50人のリスト」「その人たちの遺書や在りし日の写真」「マスコミでも取り上げられた特別のケース」(過労自殺した小児科医の長女が跡を継いで小児科医になった話など)の4つのコーナーに分けられた。過労自殺した和歌山県橋本市役所勤務の男性の長男(小1)が父親のために書いた「ぼくの夢」という詩も展示され、これに曲をつけCDにしたシンガーソングライター修行中の木下徹さんが会場でギターの弾き語りをし、父親を失った子どもの悲しみの深さを伝えていた。(写真右:藍の会の田中代表)

ぼくの夢 
大きくなったらぼくは博士になりたい 
そしてドラえもんに出てくるようなタイムマシンをつくる 
ぼくはタイムマシンにのって 
お父さんの死んでしまう前の日に行く 
そして 「仕事に行ったらあかん」て いうんや
(写真左:ギターの弾き語りをする木下徹さん)

伊福さんは今回の展示会について「悲しみを見つめるだけでは自殺者は減らない。まず大企業がうつ病による自殺者を出さない対策を取るべきだ」と語り、さらに「働いてうつ病になったら労災認定が必要なのに、認定されるケースは1%にも満たない」と述べ、労災認定のあり方を批判した。(石井克則)

働く者のメンタルヘルス相談室は大阪市北区東天満2-2-5-605 電話06-6242-8596

*歌「ぼくの夢」のビデオクリップはこちらからご覧いただけます(1:48秒)
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オール京都で森を育てる モデルフォレスト運動広がる [2008年09月16日(火)]


「府民の森ひよし」で開かれた「森の学校」(2008年7月)

京都の行政、企業、大学、民間団体などが、オール京都で森を守り育てようという「モデルフォレスト運動」が、確実に広がりを見せている。森林管理を、その森と関わるすべての利害関係者が《協働》して行うという手法で、世界の19カ国・40地域で推進されている地球環境保全運動だ。京都では2006年に社団法人「京都モデルフォレスト協会」が創設され、いまでは活動の森が府内18カ所に増えた。(写真:目を輝かせ「森の話し」を聞く子どもたち(同))

《モデルフォレスト》は1992年、リオデジャネイロで開催された地球サミットでカナダが提唱した、「森を核とした地域づくりを、地域総ぐるみで行う」という概念。森林を所有者や林業事業者によってのみ管理・保全するのではなく、森の恵を受ける全ての人が参加して行うという考えだ。「森の恩恵を享受している」といえば、あらゆる人・団体が対象となるわけで、活動対象は地域全域に広がる。

京都は府の75%(34万ヘクタール)を森林が占めている。これらの森は府民共有の財産といえるが、社会生活の変化などによって、所有者の手に負えなくなった森が増え、放置されているケースがあるのも現実だ。京都モデルフォレスト協会は、そうした森を再生し、育てたいという意欲を持つ個人や企業、団体を探し出し、協働のためのネットワークを創る仲人役を果たしている。

そうした活動の核となる人材を養成するため、協会では「森林ボランティアリーダー」の養成講座を開設、竹林整備や間伐、植樹の実習などを行っている。昨年度は21人が6回コースを修了し、リーダーとなって活躍を開始した。また今年は日本財団の支援を受け、南丹市の「府民の森ひよし」で森の学校を開催、40人を超す親子が森を体験し、木工などを通じ樹木に親しんだ。(写真:「森の学校」では樹木とすっかり仲良しに(同))

森林保全には人手と資金が必要だ。そこで大きな力を発揮するのが企業など民間組織。京都に本社や生産拠点を置く企業に限らず、協会の働きかけに賛同して参加するケースが増えている。すでにサントリー、村田製作所、コカコーラ、松下電器産業、日本生命など11社が活動を開始、さらに佛教大学や同志社大学など10団体が活動地域の選定を進めている。(写真:京都大学桂キャンパスで竹林整備体験(08年5月))

里山や森林の保全は全国各地で推進されているが、「国際モデルフォレストネットワーク」に加入し、国際標準となりつつある手法で運動を進めているのは、国内ではいまのところ京都だけ。同協会は、京都が「京都議定書採択の地」であることを意識し、府内の関連NPOやボランティア団体の交流会議を企画するなど、「地球環境保全」の活動を活発化させていく考えだ。こうした京都における実績は「モデルフォレスト運動」への理解を広げ、全国の森づくりグループに弾みを付けていくことになりそうだ。(写真:福知山市で開かれた森林整備体験教室(07年9月)=写真はいずれも「京都モデルフォレスト協会」提供)
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