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年越し派遣村:207人に生活保護 千代田区1カ月分支給

 東京・日比谷公園の「年越し派遣村」にいた失業者のうち、生活保護を申請していた207人に対し、東京都千代田区は1カ月分の保護費を支給することを決めた。申請者の大半は所持金がほとんどなく、住居や仕事を探すことが難しい事情を考慮、短期間での申請を認めた。

 千代田区によると、派遣村から223人の申請があり、5日から窓口に来ていた207人に面接を実施、8、9の両日で支給を決定した。金額は住宅費を含めて1人当たり10万5000~13万1000円で、総額は約2800万円。多くの申請者には、既に保護費が支給された。

 通常は申請から支給決定まで数週間かかるが、千代田区は他部署の職員らを動員して短期間で結論を出した。石川雅己区長は「住民に身近な自治体には、就労や住まいの確保を助ける役目がある」と話した。

 失業者の大半は住居が確保できず、移転先となった都内4カ所の公共施設に宿泊している。施設の使用期限となる12日から来週末までは、派遣村の実行委員会が都内2カ所の旅館に250人分の宿泊場所を確保した。多くの失業者が旅館を拠点に住居や仕事探しをすることになる。

 昨年10月に職を失った男性(55)は「生活保護は大変ありがたいが、安くていいアパートはなかなか見つからない。本当に自立できるのか」と不安そうだった。2年前から野宿していたという男性(62)は「この年齢だとまともな仕事はない。あせっても仕方ないのでじっくり探したい」と話していた。【山本太一】

毎日新聞 2009年1月9日 21時46分

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