県内はインフルエンザの流行期に入った。九日までに、大分市で今冬初めて注意報基準(定点当たりの患者数十人以上)を超え、ほかの地域でも増加している。受験シーズンに突入していることもあり、県は予防対策の徹底を呼び掛けている。
インフルエンザは風邪と異なり、高熱や頭痛、倦怠(けんたい)感、関節痛などの全身症状が強いのが特徴。患者のせきやくしゃみに含まれたウイルスを吸い込むことで感染する。いったん流行が始まると、短期間に患者が急増する。子どもやお年寄りは肺炎や熱性けいれんなどを併発し、重症化することもある。
全国では昨年十二月に患者が急増し、例年より早いペースで流行が始まった。県内は十二月中旬から各地で患者増加が目立ってきた。県内全体の定点(五十八医療機関)当たりの患者数は十二月二十九日―一月四日が六・一四人。保健所別では大分市は一四・二五人で特に流行しており、次に多いのが南部(佐伯市)の六・六〇人。
ここ数年は「Aソ連型」「A香港型」「B型」などが流行したが、今冬の流行ウイルスのタイプはまだ分かっていない。
例年は一―二月にかけて流行のピークを迎える。県は予防対策として(1)外出時のマスク着用(2)帰宅時のうがい、手洗いの励行(3)十分に休養を取る―などを呼び掛けている。予防接種についても「効果が表れるのは接種から約四週間後になるが、今からでも遅くないので接種してほしい」と話している。
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