島根県隠岐諸島の西ノ島町など3町村でつくる島前町村組合は今月から、隠岐島前病院(西ノ島町)に就業する看護師らに一時金36万円を支給する制度を始めた。看護師確保策の一環で、公立病院がこうした制度を設けるのは珍しいという。
同病院は隠岐4町村などでつくる隠岐広域連合が設置・運営し、職員は島前町村組合が雇用している。毎年看護師を募集しているものの、ここ数年は応募がないため、就業一時金の新設を決めた。島への引っ越しなどの費用は別途、15万円を上限に支給。一時金については3年未満で退職すれば一部の返還を求める。
同病院の夜勤可能な看護師は現在20人で、3月末に1人が退職予定。補充できなければ、看護師1人当たりの夜勤を1カ月平均で72時間以内とする国の基準を満たすことが困難になり、診療報酬の減少につながるという。
|