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元書記官を再逮捕「生活、給料で賄えない」
偽造判決書で振り込め詐欺に使われた口座の凍結が解除され現金が引き出された事件にからみ、供託金や遺産など計約6500万円をだまし取ったとして、埼玉県警捜査2課などは9日、詐欺などの疑いで京都家裁元書記官、広田照彦被告(36)=詐欺などの罪で起訴、8日付で懲戒免職=を再逮捕した。
調べでは、広田容疑者は平成19年2月、京都府の80代の男性が神戸法務局に供託していた約3300万円を、偽造の民事訴訟の判決書を使って詐取。19年11月には、成年後見制度を申請した京都府の80代の女性の遺産約3200万円を、偽造の督促状を使って差し押さえ、だまし取った疑い。
調べに対し、容疑を認め、「生活していく上で、給料で賄いきれないので金がほしかった」などと供述しているという。
広田容疑者は書記官として裁判所に勤務中、男性の供託金や女性の遺産の情報を知って目をつけたという。また、偽造判決書などはパソコンなどを利用して作成。偽造判決書に押された京都地裁の公印は、市販のスタンプキットを使って作ったとみられるという。