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【データ首都圏】自転車事故 10万人当たり 静岡市突出236件 (1/2ページ)
「あっ」と思った瞬間、ガツン。自転車が絡む事故は後を絶たない。
警察庁によると、平成19年に全国で発生した自転車事故は17万1018件で、交通事故全体の約2割強を占めた。1都4県では、東京の2万3870件を筆頭に、埼玉1万3773件、神奈川1万1225件、千葉7788件、静岡6033件。だが、人口10万人当たりでは静岡が千葉と神奈川を大きく上回る。その静岡県内でも、静岡市は236件と突出している(静岡県警調べ)。なぜか。
関係者が口をそろえるのが自転車利用者の多さだ。市交通政策課は「急坂が多い熱海市などと比べて、広い範囲で地形が平坦(へいたん)なのが一番の理由。移動手段として手軽で便利なため、1人1台ずつ持つ家庭も珍しくない」と説明する。その言葉通り、中心市街地でも車道、歩道を問わず、高校生から主婦、お年寄りまで幅広い層が自転車に乗っている。危なげな運転やマナーを守らない駐輪も目立ち、交通事故は後を絶たない。
同市の自転車事故は1678件で、市内交通死者の3分の1に当たる7人が死亡した。静岡中央署の出雲信久・交通担当次長は「朝夕の通勤通学時の発生が多く、出合い頭の衝突が過半数。車両の自転車を歩行の延長程度と考え、交通ルールを守らないことが事故につながっている」と指摘する。