市長や市議の親族企業に市との請負契約の自粛を求める八王子市の政治倫理条例を巡り、制定を目指す超党派の「議員の会」(13人)は8日、黒須隆一市長に対し、臨時議会を招集するよう請求した。2月中旬の総務企画委員会で、自民と公明が昨年末に公表した条例案と提出済みの原案を並行審議するため、前もって臨時議会で委員会付託するのが狙い。
地方自治法上、議案を示したうえで全議員の4分の1以上が請求すれば、首長は臨時議会を開かなければならない。今回の場合、人数の要件は満たすが、与党側が昨年末の条例案を議案として提出する必要がある。
議員の会の陣内泰子市議(無所属)は「時間を無駄にしないよう、2月の委員会で両案を議論したい。自民、公明はすみやかに議案提出すべきだ」と話している。
一方、請求を受けた黒須市長は「招集要件を十分確認し、法に則して事務処理したい」とのコメントを発表した。【内橋寿明】
〔多摩版〕
毎日新聞 2009年1月9日 地方版