都の来年度予算編成を巡る石原慎太郎知事による8日の知事査定で、多摩川にかかる稲城大橋有料道路について、来年度末をめどに無料化する方針を決めた。
稲城市と府中市を結ぶ稲城大橋有料道路は95年4月に開通し、中央自動車道に直結している。普通車の通行料は200円。昨年7月に無料化実験をしたところ交通量が約5割増えたが、周辺の道路への影響は少なかった。このため無料化は可能と判断し、建設などにかかった借入金41億円を繰り上げ償還する。
一方、都の災害医療派遣チーム「東京DMAT」には、出動回数の増加を受け、指定病院を17カ所から19カ所に拡大する経費などに6000万円を計上。さらに石原知事の指示で、指定病院への定額の運営協力金50万円に加え、回数に応じた協力金を上乗せするため400万円を増額する。
また、財政事情で99年から事業を中断していた白子川(練馬区)の地下調整池の整備を再開し、準備工事費として4億円を盛った。降水量が増えて市街地に水があふれる事態が発生しているためで、来年度以降の総事業費を380億円と見込み、17年度に完成する予定。【木村健二】
毎日新聞 2009年1月9日 地方版