5日の米沢市の「ハローワーク米沢」。仕事始めが職探しになった人たちが詰めかけた。開所30分前の午前8時ごろには、庁舎南北に60台余りある駐車場が満杯になるほど。日中も求人検索機順番待ちの列はすぐ十数人となり、幼児を連れた妊婦さんもいた▲「ものづくりのまち」として07年度8061億円と東北3位の製造品出荷額を誇る米沢市。雇用調整相談に来た下請けメーカーの取締役が「10、11月までは24時間操業で本当に忙しかったのが、今月は受注がいきなり4分の1に」と窮状を訴える▲派遣労働者が1月中に「雇い止め」で600人失職するという市の調査で、不況の現実感が一層増した。正月気分どころでは無い人が多い中、自民与党の高額所得者の定額給付金「もらう」問答がむなしい。【近藤隆志】
毎日新聞 2009年1月9日 地方版