車が突っ込み、はねられた親子3人が死亡した現場=29日午後、広島県三原市、本社機から、寺脇毅撮影
乗用車が突っ込み、3人をはねた現場。庭には事故によるとみられる跡が車体に残る別の軽乗用車があった=29日午後0時32分、広島県三原市久井町坂井原、藤井匠撮影
29日午前8時25分ごろ、広島県三原市久井町坂井原の国道486号沿いにある建設会社員盛谷(もりたに)浩二さん(51)方の庭に乗用車が突っ込み、浩二さんと妻の良美さん(41)、次女の里歩(りほ)ちゃん(4)を次々にはねた。良美さんと里歩ちゃんが頭を強く打つなどしてまもなく死亡、浩二さんも腹などを強く打ち、約11時間後に亡くなった。同県警三原署は、乗用車を運転していた広島市中区土橋町、建設会社員秋保(あきやす)輝行容疑者(25)を自動車運転過失致死傷の疑いで逮捕した。秋保容疑者も軽傷を負った。
同署によると、現場は片側1車線の直線道路。手前に緩い右カーブがあり、同署は、秋保容疑者が速度を出し過ぎてカーブでハンドル操作を誤り、道路左側にある盛谷さん方に突っ込んだとみて調べている。現場にガードレールはなく、歩道との間にある高さ十数センチの縁石は、盛谷さん方の手前でとぎれていた。秋保容疑者は「スピードを出しすぎて曲がりきれなかった」という趣旨の説明をしているといい、容疑を認めているという。秋保容疑者は28日から三原市久井町内の実家に帰省中で、この日朝、家族に「市内へ出かける」と告げて車で実家を出たという。
同署によると、事故当時、盛谷さん親子が庭で花壇の手入れをしていたとみている。盛谷さん方は4人家族で、三原市消防本部によると、午前8時半過ぎ、盛谷さんの長女(10)とみられる女児から「みんな倒れている」との119番通報があったという。