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カリフォルニア・ドリーミング

2008年10月23日

 地球温暖化の影響か、日本の平均気温は年々上昇傾向にあります。10月も下旬だというのに、大阪の日中の最高気温はまだまだ高いですが、四季を意識する日本では、10月に入ると、気温に関係なく、秋らしい服装に衣替えする人が大半ですね。
 これに対して、自分の判断で、暑いと思えばTシャツ、涼しいと思えば長袖を着る…、そんなカリフォルニアへ、私は行ってきました。
 年中温暖で湿度の低い場所で暮らしたいし、おまけにロック・ポップス好きでハリウッド映画好きなので、趣味も満たすし、私にとって、ここはとっても魅力的なところです。
 アメリカ人に限らず、温暖なカリフォルニアに憧れる人は後をたたず、様々な人種がカリフォルニアに移住しており、人口は増え続けています。
 私は、今回、とくに南カリフォルニアを中心に訪問しました。カリフォルニア州オレンジ郡のアーバイン(Irvine)や、ロサンゼルス郡のトーレンス(Torrance)などです。ここでは、トーレンスについてお話します。

  トーレンスは1921年に市政化され、その後20年間くらいは、ロサンゼルス郡内で最も大きい石油採掘場があったようです。現在では、ホンダなど日系企業が数多くあり、それに伴って、日本人が多数住む場所となっています。治安も悪くありません。値札がドル表記になっていることを除けば、どう見ても日本国内の身近にあるスーパーマーケットと違わない店があります。日本人が経営する店も多くあり、ケーブルテレビで日本のテレビ番組を見るなら、日本語だけでも十分生活できそうです。
 次に住居ですが、私が訪問した地域は中流家庭以上が住む住宅街だったので、住人が追い出された抵当物件だらけ…という光景に遭遇することはありませんでしたが、やはりサブプライム問題の影響で、住宅相場は下がっていました。
 値ごろ感がある住宅を手に入れるのも一考ですが、私が注目したのは、55歳以上が購入・入居(夫婦の場合、どちらかが55歳以上)できるシニア向けのコンドミニアムでした。このような物件は建築時に補助金が出るため、通常よりも安く購入することができます。
 結婚したら2Bedroom(日本なら2LDKのイメージ)の家、子供が増えたら4Bedroomの家、子供が独立して仕事をリタイアしたら大好きなゴルフができるところへ…とライフステージごとにアメリカ人は家を買い換えます。もちろん、日本人もライフステージごとに住みかを変える方はいらっしゃいますが、アメリカ人のほうが、家を買い換えるサイクルが短いようです。4~5年ごとと言う人もいます。日本にくらべて北米の中古市場が活発なのは、住み替えサイクルの速さも手伝っているのではないかと思います。
 日本よりも、ライフステージに対する意識が強い北米の方がシニア向け市場の開発が進んでいるようにも思います。
 入居資格55歳以上のアクティブシニア・コミュニティー(リタイアメント・コミュニティー)は、レジャー施設などがあるシニア向けの分譲住宅があるコミュニティーで、南カリフォルニアにも多数あります。私がトーレンスで見た2箇所のコンドミニアムは、小さなジムがあるものの、レジャー施設を伴うような大規模なものではありませんでしたが、日本の老人ホームと比較して、やはり部屋の広さが魅力的でした。
 まったりと時間が流れ、フレンドリーな住人とともに、ゆったりとした空間で老後を過ごすのもいいですね。

筆者プロフィール
フィネット 山本晴美

「日経マネーDIGITAL」FP快刀乱麻より   (c)日経ホーム出版社 日経マネー編集部

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