(CNN) 選挙運動期間中にハイブリッド車の台数増加を掲げていたオバマ次期米大統領が、就任式の20日から乗るリムジンの画像が流出した。
リムジンは乗用車とトラックを融合した作りで、見た目は戦車に似ている部分もある。大統領護衛官は20日、オバマをリムジンに乗せ、ワシントン市内のホワイトハウスに近いペンシルバニア大通りを、約3キロにわたってパレードする。
ネット上では早くも、リムジンの外見をめぐって自動車マニアの間から「ダサイ」「大統領を戦車に乗せる方がまし」などの批判が続出。ある通信社は、ドアの厚さが20センチもある点を「小惑星の直撃にも耐えられる」と揶揄(やゆ)した。
リムジンは米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)のキャデラック車。GM関係者によると、リムジンは既存車種の延長上にない特別仕様車で、厳しい試験や開発を経て生産された。ただし設計や内装などには、通常車種の優れた点も取り入れている。
クリントン元大統領の運転手だった元護衛官のジョー・ファンク氏は、リムジン車内で外部の雑音が一切遮断されるため、オバマ氏が保護された密室空間の中で孤立感を味わうと予想。ただ、オバマ氏が電話や衛星、インターネットなどで、世界中と瞬時に通信できることに驚くだろうとしている。
環境活動家らの中には、リムジン車体が緑に塗装されることを期待する向きもある。ただし自動車マニアは、リムジンがディーゼル燃料を使用し、燃費は悪いと見ている。ディーゼル燃料が1ガロン2.4ドル(約224円)、ガソリンが同1.67ドル(約156円)となっている状況では、リムジンが経済的車両とは言い難い。アンバサダー・リムジン社の関係者は「文字通り走る燃料庫」だとコメントした。