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榊原英資元財務官が早くも「次期財務大臣」に名乗り

週刊文春1月 7日(水) 12時27分配信 / 国内 - 政治
 総選挙の年が明けた。今の形勢では民主党政権誕生の可能性が高いとされるが、選挙後は政界再編含みとあって、政治家は「一寸先は闇」と気が抜けない。ところが一人、早々と「俺は今年、大臣になる」と豪語している御仁がいる。元大蔵省財務官の「ミスター円」こと榊原英資・早稲田大学インド経済研究所所長だ。あちこちの会合で「次は日本が政権交代だ。そうしたら、財務大臣はこの俺だよ。ガハハハハ」と言って歩いているという。
 
「私も聞きました。鼻息荒かったですねえ。露骨に『おい、お前ら、俺を大事にしておけよ』という雰囲気プンプンでした」(外資系金融機関幹部)
 
 榊原「次期財務相」は、いろいろなアイデアをお持ちらしい。
 
「財政と金融の分離なんてナンセンス。財務省と金融庁をまた一緒にしてやる」
 
「もう主計局が威張ってればうまく行く時代じゃない。民主党政権になったら主計局は首相官邸に持って行く。現役時代、俺も主計局にはさんざんいじめられたしな」
 
 放言のようだが、本人はかなり本気。伝え聞いた財務省幹部たちは戦々恐々とし、民主党幹部に「榊原大臣だけはご勘弁を。もしなったら政権は持ちませんよ」と半分陳情、半分脅しを掛け、藤井裕久元蔵相の再登板を暗に働きかけている。
 
 榊原氏は、父親が戦後間もない芦田均内閣の首相秘書官だった影響もあり、若い時から政界志向が強かった。若手大蔵官僚時代、自民党批判の論文を発表して左遷され、自民党離党議員たちが旗揚げした新自由クラブから議員に立候補しようとしたこともある。
 
 二〇〇三年の総選挙では、民主党(菅直人代表・当時)が発表した「政権交代後の閣僚名簿」の財務相に名を連ねた。
 
「でも、うちとのパイプは鳩山由紀夫幹事長でしょ。小沢一郎代表は多分嫌いなタイプ。鳩山枠で入閣できても、財務相はどうかな」(民主党小沢代表側近議員)
 
 だが、嫌われてめげる榊原氏ではない。
 
「サマーズやガイトナー米次期財務長官の裏にいるのは、二人の元上司で世界最大の金融機関シティバンク会長のルービンだ。日本であいつらに対抗できるのが、俺の他に誰かいるか? ガハハハ」
 
 とあくまで強気で周辺に語っているのである。
 
(週刊文春2009年1月15日号「THIS WEEK 政治」より)
 
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  • 最終更新:1月 7日(水) 12時27分
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