こういう話題が持ち出された時は、適当に流しておくのが吉

 とはいえ、文系理系の話に限らず、根深い偏見というものは、その人のコンプレックスの表出である場合が多いので、論理的に「文系とか理系で人間を分けて考えるのは、あなたが普段笑っている血液型性格診断以下の信ぴょう性しかありませんよ」などと本当のことを言っても、受け入れてはくれません。そもそも論理的な推論の結果その考えが生まれたわけではないので、論理的に言い返しても、まったくちぐはぐなやりとりになってしまいます。

 かといって、「あなたも今幸せなのですから、学歴についてあれこれ思う必要もないんじゃないですか?」と、あえて痛いところを突いても、恨まれるだけの話です。

 結局のところ、このような偏見を耳にしたとしても、具体的な被害がない限りにおいては、相手のデリケートゾーンがここにあると考え、適当に受け流しておくのが無難です。

 文系・理系に限らず、「だから○○は~」という、その人の属性をもって行われる批判めいた言動をする人は、論理的整合性よりも情動に流されてしまうタイプである、と考えれば、論理でもって言い負かせるよりも、適当に受け流していく方が有効です。






著者プロフィール
ココロ社(ココロシャ)

大阪府出身。東京大学文学部を卒業後、ゲームのプランナーを経て、現在は平凡なサラリーマン。商品企画、広告、ソフトウェア開発などを中途半端に経験する。その傍らでブログ「ココロ社」を運営。昆虫写真は「気持ち悪い」と不評だが、youtubeのオリジナル動画が海外のニュースサイトなどで注目を浴び、また、ネットでの複雑な人間関係を解きほぐす記事などが好評で、各種の賞を受賞する。



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