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群大病院、内科医5人引き揚げを利根中央病院に打診
群馬大学医学部付属病院(前橋市)が、利根中央病院(沼田市)に派遣している内科医5人について、今年度限りの引き揚げを打診していることが8日、分かった。消化器系担当の常勤医が4月以降、不在となる恐れがあり、同病院は周辺病院との調整を急ぐ。医師派遣をめぐっては、群大病院が県内外に派遣する常勤小児科医を11人縮小する計画をまとめたばかり。深刻な医師不足の実態がさらに浮き彫りになった。
利根中央病院によると、昨年10月、群大病院の内科医会から、消化器系を担当する医師ら5人の引き揚げを打診された。利根中央病院は今年度末、別の内科医3人が離退職予定。現在17人の内科医が、院長を含め9人まで減少するという。
同病院は、利根郡や沼田市で緊急搬送される患者の半数以上に対応。内科では外来患者や約130人の入院患者を抱えるが、今回の打診を受け、一部の転院などを検討。引き揚げが実施されれば、時間外診療の縮小や午後の外来受け付け廃止に追い込まれるという。
同地区の救急業務を運営する利根沼田広域市町村圏振興整備組合は「山間地域などの救急医療の根幹にかかわる問題」とし、派遣維持を求めていく方針。